Misc: 2010年6月アーカイブ
2008年度アカデミー賞最優秀長編ドキュメンタリー賞受賞作品。
高級な深夜番組的映画で面白かった。
1974年8月7日。今はなきワールドトレードセンターのツインタワーの間、地上400メートルにワイヤーを張って、綱渡りをした男 フィリップ・プティの伝説の映像化。ビルに侵入して危険行為を行うわけだから、はっきりと違法行為。綱渡り終了後は即逮捕を覚悟で実行チームは動く。
警備員に見つからないように、1トンもの機材を建設中のビルに持ちこんで、屋上間にワイアーを張るという設営作業がまず大変。フィリップを支援する仲間たちは、メタルギアソリッドのスネークのように、警備の眼をくぐりぬけて、最上階を目指す。
フィリップの集中した顔はスフィンクスのようだと言った人がいるが、本当に芸術作品のように厳しく美しい。この顔を見るだけでも価値があると思った。やってることは軽犯罪なのだけれども、毅然としている。凛々しい。かっこいい。
そしてこの映画の本当の主役は、ワールドトレードセンターの上の綱渡りを人々が拍手喝さいで迎えた時代。フィリップの支援者にはビルの関係者もいたし、後のWTC会長もだまされていた。登場人物たちはみな牧歌的でどこか抜けている気がする。今だったらセキュリティが厳しすぎて、上る前にアウトであろうし、綱渡り後の風当たりだって優しくないだろう。
1970年代という綱渡り、の映画なんだなあ。
2010年6月24日
下記イベントに出演することになりました。
電子書籍ネタが多いなあ。
「デジタル雑誌の未来と新たなビジネスモデルの可能性」です!
開催内容は以下のとおりです。
<第一部> (18:30-19:00)
基調講演
「iPadで雑誌はどう変わるのか?コンデナストが考える未来戦略(仮)」
講師:
有限会社コンデネット・ジェーピー(コンデナストデジタル)
カントリーマネージャー 田端 信太郎 氏
<第二部> (19:10-20:00)
パネルディスカッション
「デジタル雑誌の未来と新たなビジネスモデルの可能性」
講師:
株式会社 富士山マガジンサービス
代表取締役 西野 伸一郎 氏
株式会社サイゾー
代表取締役 揖斐 憲 氏
有限会社コンデネット・ジェーピー(コンデナストデジタル)
カントリーマネージャー 田端 信太郎 氏
データセクション株式会社
取締役会長兼CIO 橋本 大也 氏
終了後、20:30まで名刺交換などのお時間をご用意しております。
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日 時:2010年6月24日
場 所:イベントスペース フォーラムエイト 1105会議室
東京都渋谷区道玄坂2-10-7 新大宗ビル8階(受付)
地図:
http://www.forum-8.co.jp/parts/img/access/img_map.gif
時 間:18時00分 受付開始、18時30分 スタート 閉場 20:45
参加費:3,000円
定 員:50名
(必ず参加申し込みをお願いいたします。申し込みなさらずに当日会場にいらしても
参加できませんのでご了承ください。)
※プログラムは予告なく変更する場合がございます。何卒ご了承くださいませ。
・FRINGE / フリンジ 〈ファースト・シーズン〉Vol.1
海外ドラマ。やっとファーストシーズンを制覇。これはXファイルの再来といえる。っていうか、超えたかも、面白かった。
主に人体に生じる超常現象事件を捜査するFBIと天才研究者のストーリー。
モルダーとスカリーの代わりに、今回はFBI捜査官オリビア・ダナムと、マッドサイエンティストのピーター親子3人が主役。
「「フリンジ・サイエンス」 とは?
非主流科学、疑似科学。研究者が 「科学」 であると主張しているものの、現時点では科学として認められていないもの。例えばサイコキネシス、テレポーテーション、マインド・コントロール、幽体離脱、予知、透明人間、死者の蘇生・・・など。
「FRINGE / フリンジ」 が熱狂的に支持される背景には、これらの世界中で発生している不可思議な現象が、"パターン"と呼ばれる人類を実験台にした巨大な陰謀であり、主人公たちが科学を用いて事件の謎を解明し陰謀に迫る、というリアリティにあるのだ。」
パイロット版の第1話は製作費10億円!。「LOST」 のJ.J.エイブラムスが放つ超大作ということだけれども、実は映画並みに長い第1話は、作りこみの気合が入っている割に、他の話ほど面白くないのです。第2話以降でだんだん面白くなっていきますので、何話か続けて見ることをおすすめします。
・FRINGE / フリンジ 〈ファースト・シーズン〉コレクターズ・ボックス
謎が謎を呼ぶ展開はXファイルと同様ですが、Xファイルの不満は一向に謎が解明されないことでした。フリンジは物語が進むにつれて、謎がそれなりにわかっていきます。それが個人的に、満足度が高いのです。
米国では視聴率ナンバーワンになったりと大ヒット。ドラマ内に登場する巨大企業のマッシブダイナミック社のサイトや、謎に関連するサイトが本当に作られていたりして、ネットでも話題になっています。
・マッシブダイナミクス社
http://www.massivedynamic.com/
次世代メディアセミナー The Future of Digital Contents 第三回 『キミはエンゲルバートを知っているか』
http://www.ovallink.jp/event/digital_publish3.html
こんなイベントを企画しました。当日はナビゲーターをつとめます。
コンピュータを人間拡張のメディアとしたダグラス・エンゲルバート
マウスの父ダグラス・エンゲルバートは、1960年代アメリカ西海岸で活躍したユーザ・インタフェースの研究者である。彼は知の増幅装置としてのコンピュータを、アラン・ケイよりも早く予見していた。
エンゲルバートは、コンピュータを人工知能のような人間の代替物としてではなく、人間を拡大して力を与えるものだと考えた。人間拡張としてのコンピュータ。その試みは、現在「集合知」と呼ばれる概念へと接続している。
次世代メディアセミナー The Future of Digital Contents 第三回では、2010年代のメディアの進化を、そのルーツのひとつであるカウンター・カルチャーにまで遡り、俯瞰する。
「パソコン創世『第3の神話』」
ジョン・マルコフ著、服部桂訳『パソコン創世「第3の神話」―カウンターカルチャーが育んだ夢』NTT出版、2007.
本イベントは、この書籍の影響の元に生まれた。事前に入手して読んでおくと、よりイベントを楽しむことができるだろう。
講演者:
服部桂氏(『第3の神話』翻訳者/朝日新聞社)
暦本純一氏(東京大学大学院情報学環教授/Sony CSL)
ナビゲーター:
江渡浩一郎(産業技術総合研究所研究員)
柴村しのぶ(Wikiばな代表)
橋本大也(オーバルリンク代表/デジタルハリウッド大学教授)
各自が30分ずつ講演者自身のポジションから「エンゲルバートが現在に与えた影響」についてご講演いただき、その後1時間程度の全員参加のパネル・ディスカッションを行う予定です。
【概要】
■日時:2010年6月28日(月) 19:45開場(20:00開演)
■場所:デジタルハリウッド大学 メインキャンパス(秋葉原ダイビル7F)
千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル7階
■定員:100名
■会費:3000円、デジハリの学生は無料
■参加方法:下記お申し込みフォームより登録してください。どなたでも参加できます。
http://www.ovallink.jp/event/digital_publish3.html
■主催:先端研究集団オーバルリンク&デジタルハリウッド大学・大学院
■電子出版化協力:富士山マガジンサービス
■企画:江渡浩一郎、柴村しのぶ
【タイムテーブル】
20:00 開会
20:00~20:10 企画者による『第3の神話』の解説(10分)
20:10~20:40 服部桂「カウンターカルチャーとコンピュータ文化」(30分)
20:40~21:10 暦本純一「人間の拡張:エンゲルバートから未来へ」(30分)
21:10~22:00 パネル・ディスカッション、質疑応答(50分)
22:00 閉会
【参加者のプロフィール】
朝日新聞社ジャーナリスト学校主任研究員 服部桂氏@xirott
服部桂インタビュー
1951年生まれ。早稲田大学理工学部で修士。1978年朝日新聞社入社。1987年より2年間、MITメディアラボの客員研究員。科学部記者、「ASAHI パソコン」副編集長、「paso」編集長、「DOORS」編集委員、デジタルメディアプロデューサー等を歴任。著書に「人工現実感の世界」「人工生命の世界」「メディアの予言者」。訳書に「ハッカーは笑う」「人工生命」「デジタルテレビ日米戦争」「デジタル・マクルーハン」「パソコン創世『第3の神話』」等がある。
東京大学大学院情報学環教授 暦本純一氏@rkmt
http://lab.rekimoto.org/members-2/rekimoto/
1961年、東京生まれ。1986年、東京工業大学理学部情報科学科修士課程修了。NEC、アルバータ大留学を経て1994年、ソニーコンピュータサイエンス研究所の研究員に。1999年、同研究所インタラクションラボラトリー室長。2007年より現職。理学博士。ヒューマンコンピュータインタラクション全般、特に実世界指向インタフェース、拡張現実感、情報視覚化、ネットワークインテリジェンス等に興味を持つ。研究成果の一部がプレイステーション3用ゲーム「THE EYE OF JUDGMENT」(CyberCodeによる拡張現実感)や「みんなの地図2」(PlaceEngineによるWiFi位置認識)などに利用されている。主な受賞歴に2003年日本文化デザイン賞、2007 年ACM SIGCHI Academyなど。
江渡浩一郎@eto
http://eto.com/
オーバルリンク理事。独立行政法人産業技術総合研究所社会知能技術研究ラボ研究員。1997年、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。2010年、東京大学大学院情報理工学系研究科創造情報学専攻博士課程修了。博士(情報理工学)。ネットワークを用いた共同での創作活動を研究テーマとする。コラボレーションシステム「qwikWeb」を開発運用している。著書に「パターン、Wiki、XP ― 時を超えた創造の原則」(技術評論社)。
柴村しのぶ@freedomcat
http://www.freedomcat.com/
オーバルリンク会員。2004年よりWikiばなを不定期に主催。
橋本大也@daiya
http://www.ringolab.com/note/daiya/
オーバルリンク代表。データセクション株式会社取締役会長。起業家、ブロガー。デジタルハリウッド大学教授。多摩大学大学院客員教授、早稲田情報技術研究所取締役などをつとめる。著書に「情報力」(翔泳社)「Web時代の羅針盤213冊」(主婦と生活社)「アクセスを増やすホームページ革命術」(毎日コミュニケーションズ)などがある。
【ご案内】
公式ハッシュタグは #ovallink です。
公式Twitterアカウント @ovallink より最新情報を提供する予定です。
会場からの実況中継(tsudaり)をしていただける方を募集しております。備考欄にてお知らせください。
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本イベントはデジタルハリウッド大学・大学院のDHGSアカデミー教育活動の一環として開催しています。