Books-Trivia: 2011年1月アーカイブ
映画『三丁目の夕日』の舞台、昭和30年代の高度経済成長に入った日本。貧しいけれども希望に満ちた時代であったというイメージがあるが、実は経済成長の陰では、猟奇的な事件もいっぱいあったのだという事実を教えてくれる漫画。
銀座弁護士妻子殺人事件。硫酸溶解殺人事件。中一男子誘拐バラバラ・ホルマリン漬け殺人事件。天城山心中事件。饅頭屋夫婦殺人事件。スチュワーデス殺人事件。押しつけ嫁放火殺人事件。高島象山殺人事件。多情妻バラバラ殺人事件。不倫亭主自殺事件。『風流夢譚』嶋中事件。17歳少年切り裂きジャック事件。ロボトミー殺人事件...。15の事件が1話あたり十数ページの漫画で物語られる。
現代と比較すると、昭和の方が犯罪件数も凶悪事件も多かったわけで、猟奇犯罪も"充実"している。バラバラとか硫酸とか犯罪場面はショッキングだ。それから、高島易断の代表が殺されていたとか、『楢山節考』の著者 深沢七郎が右翼に狙われて筆を折ったなど、私の世代では、知られざる事実がいくつもあった。全体としては、絵に描きやすいからかもしれないが、痴情のもつれみたいな、男女関係に起因する殺人事件が多い。
昭和30年代は経済復興と共に科学技術や芸術文化において、あらゆるものが進化した時代であった。
「そして、犯罪もまた、例外ではない。それまでの金と女が大きな犯罪の要因であった時代の名残はまだ残っていたとはいえ、近代的な、理由なき殺人の萌芽があったのは、犯罪を犯す者の"心の進化"といえるだろう。」
猟奇犯罪への女性の進出が目立つ。そして動機が抽象的で複雑な猟奇犯罪の原型が登場したのもこの時期だった。現代に起きても不思議ではない事件も多い。
半世紀前にはなくて、現代にはあるものといえばネット犯罪だ。ネット犯罪は今が草創期で、確実にこれから増えて進化していくだろう。ネットで出会って殺人とか、練炭自殺とかいろいろネット猟奇も増えてきたが、2050年くらいのネット猟奇事件手のは果たして、どんな進化をみせてくれるのであろうか。漫画でしか見たくはないけど。
・愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN VI 開戦編
1年に1冊のペースで刊行される愛蔵版でゆっくり読み進めている機動戦士ガンダム THE ORIGINですが、1年戦争の開戦が描かれます。シャアの士官学校時代やララアとの出会いなど、特にシャアファンに読みどころ満載です。
"ミノフスキー粒子"でおなじみのミノフスキー博士が登場して、モビルスーツ開発の歴史が明かされます。ミノフスキー博士の弟子がアムロの父という関係だったのですか。
とても面白くて大満足ですが、前の巻に続いてこの巻でもオリジナル展開であり、メインストーリーがほとんど進みません。愛蔵版で最終回を読むのは何年後のことになるのでしょうか。10年くらい続けてもらってもいいのですが。
陸戦用のドムを宇宙戦試用に改造したのがリック・ドムなわけですが、スカート部分の形状が少し違う、足の裏のディティールが違う他は、ドムとほとんど変わりませんね。
さて、私は毎年、大晦日に紅白歌合戦を見ながらガンプラを作ってきました。
2006年の大晦日が アッガイ
2007年の大晦日が ゾック
2008年の大晦日が ズゴック
そして、
2009年の大晦日は ゴッグ
でした。水陸両用は作り終わったので、今年は路線を変更して、これにしました。
5本指を可動で再現している手の部分が作りながら感動しました。ちなみにこれは宇宙戦用のリックドムで、陸戦用ドムとはスカートの形状などが微妙に違います。
ドムの全長より長いビームバズーカと、おなじみのジャイアントバズーカが付属する。
可動部が多くてポーズが多彩に取れます。若干上腕部が構造的にはずれやすいという欠点はあるのですが、全体的にはMGキットの中でもかなりよくできたモデルといえそうです。