Books-Presentation: 2005年4月アーカイブ
・品のいい人と言われる言葉づかい──ものの言い方ひとつで、あなたの品性を疑われる!
品のいい言葉遣いについての本。
冒頭で品についてなるほどという考察がある。
「本日はおいでいただきまして、ありがとうございます」
「本日はおいでくださいまして、ありがとうございます」
どちらが品があるか、という質問があり、後者が良いという。
前者は自分の立場を下にして相手を立てる言い方だが、後者は相手を上にすることで相手を立てている。ただ丁寧にへりくだるのではなく、相手を立てつつ卑下もしないのが上品だという例だ。コンセプトはよくわかる。
■意外に少ない尊敬語と謙譲語の例外
尊敬語と謙譲語をきちんと使えることが上品な言葉遣いの第一歩。多様なようでいて尊敬語と謙譲語は例外が少ないのでこれだけ覚えておけば大丈夫と言うリストは参考になる。
尊敬語:
基本原則は、お〜になる、で、
読む→ お読みになる
と変化するが、例外は5つ。
食べる→ 召し上がる
行く、来る→ いらっしゃる、おいでになる
見る→ ご覧になる
言う→ おっしゃる
くれる→ くださる
謙譲語:
基本原則は、お〜する、または、ご〜する、で
取る→ お取りする
説明する→ ご説明する
と変化するが例外は7つ。
見る→ 拝見する
会う→ お目にかかる
言う→ 申し上げる
もらう→ いただく 頂戴する
行く、来る→ まいる、伺う
する→ いたす
思う→ 存ずる
これだけ知っていれば完璧ということだ。
ネガティブな表現をポジティブに変換することで上品さをアップするテクニックも紹介されている。
趣味が悪い→ 個性的な装いをなさる
鈍い→ おっとりしていらっしゃる
太っている→ ふくよかでいらっしゃる
こうしたリストは、こんなページも見つけた。
・書きかえたい言葉
http://www.kyo-sin.net/reframe.htm
「通知表などの所見欄に,書きたいけど書けない言葉を書カき換カえる一覧」
確かに、こうした尊敬語や丁寧語がTPOに応じて自然に出てくる人は品があるなあと思う。
他にも、「どうも」「すみません」の代わりに、魔法の言葉「恐れ入ります」といいというアドバイスがある。
1時間で読めて随分勉強になる本だった。新人にオススメ。