Books-Misc: 2006年12月アーカイブ
・人類の発祥、神々の叡智、文明の創造、すべての起源は「異次元(スーパーナチュラル)」にあった
「神々の指紋」で有名なグラハム・ハンコックの最新作である。
グラハム・ハンコックの本には私が反応しやすいキーワードがちりばめられていて、オカルトであるとわかりつつも、ついつい新作が出ると手が伸びてしまう。この人のベストセラー連発は、結構、そういう確信犯的なファン層に支えられているのではないかと思う。娯楽SFだと思って読んでいる。
・グラハム ハンコック 日本公式サイト
http://grahamhancock.thd-web.jp/
ブログが登場。日本のファンが英語でコメントを書いている。
今度のテーマは「異次元(スーパーナチュラル)」である。古代の叡智(ハンコックお得意のテーマ)を現代に伝えたのは、エイリアンではなくて、シャーマンが異次元世界を通じて受け取ったメッセージであるという仮説である。異次元にいる知的生命体のメッセージによって人類は進化してきたとハンコックは主張するのだ。
人間がドラッグや瞑想によって変性意識状態に移行すると、洋の東西を問わず、似たような幻覚映像を見るものらしい。彼らにそのイメージを描かせると古代人の洞窟壁画と同じ模様を描くそうである。半分獣で半分人間の生き物を見たりもする。それはエジプトやギリシアの神話の神々に似ている。
「
私たちの先祖にスイッチを入れたもの、退屈な道具を使う猿から人間に変えたものは何だったか.......。それは「変性意識状態」で受けた体系的な教養です。《人類の古代の教師》と私が名付けたものです。
」
そして、ハンコック自身がアヤワスカという植物の幻覚剤を使うために、合法のブラジルへ出かけてその状態を何度も体験している。古代人が愛用した自然のドラッグである。異次元の知生体と交信してきたそうである。
グラハム・ハンコックの主張は非科学的だが、この人の着眼点は面白いものがある。古代のシャーマンたちが見ていた幻覚。それは異次元の存在かどうかはさておき、神のイメージの原型であり、宗教の始まりであったかもしれない。その体験に普遍性があるなら、なおさら信じる人が多くなっただろう。
ジョン・C・リリイの現代版みたいなアヤシイ研究である。
・ジョン・C・リリィ 生涯を語る
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004756.html
・科学を捨て、神秘へと向かう理性
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002634.html
・喪失と獲得―進化心理学から見た心と体
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002945.html
3Dのコンピュータグラフィクスで恐竜を見たい人にオススメなのがこの図鑑とDVD。
英国BBCが1999年に総力をあげて実写のような恐竜番組を制作。
「リアルなCGで直感的にわかる先史時代の生物
生命の誕生からホモ・サピエンスに至る生命の樹を、豊富でリアルなCGで復元し、地球環境の変化も含めて紹介するグラフィック本。全112種の古代生物たちが、今なお生きているかのような躍動感あふれるシーン設定で再現し、生息年代順に掲載した決定版! 」
3歳の息子は、この図鑑のあまりのリアルさに、泣くかと思ったら、毎日一人で本棚から持ってきて熟読している。迫力のあるCGと、人間の大きさとの対比表示がとても気に入ったらしい。収録図像は、棲息環境の中で動く恐竜を描いているので、生活感(というのか?)がでていて印象に残る。
勉強するのではなくて鑑賞することができる素晴らしい恐竜図鑑だと思う。
このDVDシリーズは3枚リリースされているが、圧倒的にお勧めなのが海を主な舞台とする「太古の海へ」編。
・BBC ウォーキング with ダイナソー~恐竜時代 太古の海へ
「世界最高のSFXを駆使して太古の世界を再現した「ウォーキング with ダイナソー」シリーズ! リアルで躍動感の溢れる恐竜たちがハイクオリティな映像で甦る。古生代:オルビドス紀〜中生代:白亜紀の恐竜時代にタイムスリップ!プレゼンテーターのナイジェルが、古代生物たちの住む、もっとも危険な太古の海を探検する。
4億5,000万年前【オルビドス紀】にウミサソリ、2億3,000万年前【三畳紀】にノトサウルス、3億6,000万年前【デボン紀】にダンクルオステウスに遭遇。又、3,600万年前【始新世】にバシロサウルス、400万年前【鮮新世】にメガロドン、1億5,500万年前【ジュラ紀】にリオプレウロドン、7,500万年前【白亜紀】にモササウルスとナイジェルの太古の海の生物への果敢な挑戦が繰り広げられる。
」
こちらは息子には早すぎたらしい。私は夢中で見ていたが、彼はリアルすぎる映像にびびったらしく、テレビのほうを見ない。黙ってブロックで遊んでいる。番組が終わったらほっとした顔をした。
実写と見間違うクオリティの映像のため、これは今はもういないんだよ、と子供には教えるべきかもしれない。そう言っておかないと、海が嫌いになってしまうかもしれない。それくらい凄い映像で大満足だった、私が。