Books-Management: 2009年12月アーカイブ
・さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
先日の忘年会議2009のゲストとして勝間和代さんと広瀬香美さんにトークセッションをしていただきました。高速回転の勝間さんと天然系の広瀬さんによるアドリブセッションはスピード感とユーモア、そしてしっかり情報量もいっぱいで、参加者一同引き込まれました。天性の才能とはこういうものか、と感じました。
勝間さんがメディアでおすすめされていた書籍にこの「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす 」があります。この本は、他人が真似することができない才能を見つけるための強力なツールです。
私はとても感動して(現実の会話で使う持ちネタとして、これまでブログに書いてこなかったのですが)、今年10冊以上も周囲の人にクチコミで買わせまくりました。そして試した人たちが、皆さん納得し高く評価していました。
本は読まなくていいのです。1冊にひとつ付属するIDを使ってWeb上のテスト「ストレングスファインダー」を受験してください。180問の質問に答えるとぞれぞれの強みが5つわかるというものです。書籍はその説明書にすぎません。
数十万人のビジネスパースンに対する調査データから、受験者の生来の資質を指摘するというもの。自分の美点を5つみつけてもらえます。そしてその美点がいかに素晴らしいものであるかを説明してくれます。読んでいてうれしくなります。
素晴らしいテストだと思い、2冊目を妻用に買いました。そして会社の共同経営者全員にも購入させて、お互いの資質を評価しあいました。転職する人たちにも買わせました。お互いの短所を直そうとするのではなく、長所を活かすことにしようね、という前向きなムードが作れます。
人生の転機にいる人はぜひやってみてください。
なお、私の強み分析の結果は、
着想、最上志向、戦略性、収集心、内省。
でした。
元吉本興業プロデューサー。年商1億円、年間300回以上の講演をする人気女性講師の「話し方のコツ」。そんな数字が示されているとつい計算してしまうのだが、基本は90分50万円で講演を引き受けているそうだ。
「わたしは、五分のネタを180本以上持っています。180本くらいのネタのストックがあると、その日のお客さんの状況や年齢層などによって、話しをアドリブで組み替えることもできます。」
60分話すのではなく「5分ネタを12本話す」と考えて5分ネタを徹底的に磨きあげろというのが著者の方法論である。特に磨くのは「ツカミ」である。これは3分である。漫才師が最初の3分で笑わせられなかったら放送されることはないのだから、と元吉本興業らしいノウハウを話す。
「「ツカミ」のネタは、必ず台本を書いてください。文字にして、推敲してください。アドリブに任せるのはあまりにも危険です。そしてそのネタを必ず自分でビデオ撮影して、客観的にその三分で心を奪われるかどうかをチェックしてください。」
そこまでやるのか...。
講演では5つのSが大切といい、
1 Story
2 Simple
3 Special
4 Speed
5 Smile
の5ポイントを挙げている。最後のSmileはお客さんを笑顔にするという意味である。ユーモアや笑いというのは、経営者向けの堅めの講演でも、実はかなり重要な要素だと思う。
成功体験を「誰でもできるスキル」に落とし込め、「うなずきくん」を探してその人を見て話せ、余韻を残すには3分のシメを考えろ、など、講演をブラッシュアップするための実践的な知恵が伝授される。講演料の決め方、プロフィールの書き方、マネージャーやエージェントとの付き合い方など、プロ講師のマネジメントノウハウもちゃんと書かれていて参考になる。タイトルに「はじめて」とあるが、普段講演をよく引き受けている人でも、学ぶところの多い本である。そしてこの本自体が、著者が理想とする講演のように大変わかりやすい構成だ。