Books-Management: 2007年5月アーカイブ
「若いカップルがデートしたとします。食事に行った先で、
・「僕は中華がいいや」と言って、先に店に行ってしまう男性
・「君は何が食べたい」と、まず女性の意向を尋ねる男性
・「僕は中華がいいけど、君は?」と自分の意見を言って相手の意向も尋ねる男性
さてあなたが女性なら、どの男性が好みでしょうか?」
アンケートを取ると、一番人気は3番目、次が1番目、最も不人気なのが2番だそうである。相手に配慮しながら、引っ張って行ってくれる人が人気があるということだ。
これは私もはじめて女性とつきあった頃に考えた問題だったなあと思いだした。当時は相手を気遣うサービス精神の2番がよいのだと勘違いしていた。実際には女性が食べ物によほどこだわっているのでもない限り、意思決定のリスクを相手に押し付けてしまっていて不親切なのである。
著者は「これからは、「頭がいい人」よりも、「感じがいい人」のほうが重宝される時代なのです。」として、ビジネスや生活シーンで感じよくなるための秘訣を語っている。主に話し方を教えているが「プロっぽい話し方は嫌われる」から気をつけましょうと言っている。
「郵政を民営化したいと思っています」が、「必ず民営化します」となるのが雄弁術です。しかし、「感じがいい人」と思わせたいのなら、あくまで意見は意見として正しく伝えるべきです。そのほうが「誠実」なのです。そして誠実というのが、感じがいい人には欠かせない条件です。」
雄弁術に長けてあまりにテキパキと話す人、話に論理的でスキがない人というのは、好感度という点では必ずしも高得点ではないということである。
やめるべき口癖リストが参考になった。たとえば「ていうか」。「「最近、田中さん頑張ってるよね」「ていうか、努力してますよね」」みたいなのは不快だという指摘。親密さを演出するつもりで「ていうか」を私もつかってしまうことがあるのだが、人にやられると楽しくなかったりする。「ていうか」はやめよう。
「感じのいい人」の極意として「まずはあなた自身が「感じのいい人になろう」とする前に、相手、周囲の人に対してあなたが先に「この人、感じがいいな」と思うことです。」と結論されている。感じのよさとは、他人のいいところに感心する能力のことなのかもしれないと思った。
・デジタル・ワークスタイル―小さなことから革命を起こす仕事術
ブログブームの仕掛け人の一人、FPNの徳力基彦さんが書いたデジタル時代の仕事術。
「作業時間を半減させるためのルール」がどれもうなずける内容。新しい仕事ツールと発想の切り替えを積極的に導入して、生産性を高めるライフハックのすすめでもある。忙しい中で、ひとり涼しい顔をして、仕事をするためのノウハウがわかりやすい本だ。
1 小さな改善で将来の時間を生み出す
「改善はできるだけ早くとりかかったほうが効果は大きい」。ライフハックの工夫は多くが数パーセントの生産性の違いを生み出すものだ。この係数は時間に対してかかっている。早く導入すればするほど、大きな結果がでてくる。
2 1×100と、100×1は同じではない
「類似の作業はまとめて処理した方が得だ」という。これは私も同感で以前、この書評の中で書いた「「拡散系の思考と収束系の思考を交互に繰り返すと効率が悪い」という考え方と似ている。
・続「超」整理法・時間編―タイム・マネジメントの新技法
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003325.html
3 ツールで時間が節約できているかを考える
「ツールに使われていては意味がない」。事例として「メールを定期的にチェックして新着があったらデスクトップに知らせるソフト」で5分おきに仕事を中断させられる本末転倒の例があった。ツールに踊らされては意味がない。
マウスの移動、作業別所要時間、ネットワーク使用量と時間帯などを計測するツールを使って、自分の仕事を客観的に分析してみるのがよさそうだ。この本では「受信したメールよりも、送信したメールの方が後で役に立つ場合が多い」など鋭い指摘もある。改善ポイントをみつけるためのツールとしてこのブログで取り上げたソフトとしては以下のようなものがある。
・マウスの走行距離で旅行気分
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002184.html
・「作業時間計測ツール」でコストを意識する
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002581.html
・PCのネットワーク利用量を監視、記録するNetMeter
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003030.html
自分のデスクトップ作業の分析について数年前に、あるサイトに以下の文を寄稿していた。原稿を発掘したので再掲してみる。
「
■580メートル 私の1日のマウス移動距離の平均
私は最近、デスクトップの作業を分析する面白いツールを見つけました。modometerは海外のフリーウェアです。デスクトップに常駐して、アプリケーション別にユーザのマウス、キーボード操作を記録しています。デスクトップの万歩計みたいなものです。
・modometer
http://www.modometer.com/
このソフトで記録を開始してから約50日が経過しました。この期間の走行距離は29000メートル。1日のマウス平均移動距離は、580メートルでした。ずいぶん動かしているんですね。
ログに記録されるのは、マウスの移動距離や左右クリック数、ダブルクリック数、スクロール距離、キーボードの打鍵数などです。これらの項目をリストとしてHTMLやExcelの表に出力できます。私は2週間ほど、このツールで自分の作業ログを記録してみました。使用アプリケーションの上位10位のリストは以下の通りです。
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http://web.archive.org/web/20041209064341/www.adnec.com/blog/archives/hashimoto/MouseOdo.html
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こうして眺めてみると、一番使っているのは、ネット調査の仕事がメインの私の場合にはWebブラウザーです。次にファイル操作やメールの読み書きに手間をかけているようです。メッセンジャーのチャットや文書作成系が続きます。
何に手間がかかっているかを知れば、それらのシーンを改善すれば、少なくともデスクトップでの作業は負荷が軽減されます。私の場合にはWebブラウザー支援ツールや、メール作成支援ツールを投入すればよいということになります。
実際、ユーザビリティ研究の世界では、計量化アプローチというのがあります。大手のソフトウェアメーカーの開発部門では、マウスの移動距離やクリック数を厳密に計測して、、何が操作コストとして高いかを判断して、高速化しているのです。modometerを使えばそんなプロの調査も簡単にできてしまいますね。
私の場合には、ブラウザー支援ソフトなどを使ってインターネット系アプリケーションの操作を効率化するのが一番効果がありそうです。皆さんも自分のデスクトップで試して、処理の改善を分析してみては?。
」
サムシンググッド、アドビスシテムズ、ウェブマネー、ソフトウィング、アルファシステムなど、多数のIT企業を創業した業界の風雲児 坂本圭一氏が語る経営哲学。表題を見た時は、コンサルタントが書くありがちなノウハウ本かなと想像していたのだが、まったく違った。序盤は成功の理論をノウハウ風に教えているのだが、章が進むにすれ著者の情熱ボルテージがあがっていき、結局、異常なほどの執念深さと圧倒的な行動力こそ成功の秘訣だ、おまえなんでやらないんだと、アジっている。その語りの迫力に飲まれる。
確かにそうなのだろう。会社を上場させたり、億万長者になった経営者たちを私も身近に何人も見てきたが、あっさりした人なんて一人もいなかった。みな執念深さでは共通していた。なんでもその場で決めようとするせっかちな性格で、課題を次の会議に持ち越すことは決して考えない人たちだった。
著者の批判する「頭のいい人」は、理屈ばかりで行動しなかったり、うまくいった戦術の延長線上に戦略があると考えたり、普遍的な成功の秘訣を探しまわっている。だが、多数のプレイヤーがあの手この手を使って戦うベンチャー市場では、環境変化が激しいから、頭で勉強して身につけた知識が役立つどころか、敗因になってしまうことがあるという風なことを著者は語っている。
「歩が成ってと金になったといっても、しょせん将棋盤の上で威力が増しただけ。盤の外に出れば、まったく違う環境が待っているのである。」
「目の前の百の在庫をさばくというのは戦術のレベルである。だが、いくらその手の目先の戦術を重ねていったところで、三年後にシェア一位を確保するというゴールをクリアするための戦略になりはしない。その時、その時に全力疾走することが、つねに最善の方法論であるはずがないし、そもそも戦略というのはそうやって、演繹的にできあがるものではないのである。」
新しい市場では日々ゲームのルールが変わっているのだから、過去の経験にこだわらず、臨機応変ができる経営者が会社を大きくする。成功の真の秘訣は理屈じゃないんだ、というのが著者の理屈である。だから起業のために学校に行こうという人は起業家に向かないと言い切る。
著者は若い頃、事業に失敗し、大きな借金を背負うが、単身ちり紙交換でトラックを走らせ成功し、短期間で返済して復活した。その時、著者がどういう思いで、どう行動したのか、創意工夫ののエピソードが強烈に印象に残った。肝なのでここには内容を書かないが、発想と行動力で駆け抜ける著者の生き方の原点なのだろう。魅了された。
「ワタシ起業しようかどうか迷ってるんですけど、やったほうがいいと思いますか?」という状況の人はこの本を読んで、諦めたらいいと思う。逆に全力疾走中の人は燃料補給本にいいと思う。理屈を超えた部分が多いが、とてもとてもエキサイティングな本だ。
2007年問題と呼ばれる団塊世代の大量退職が始まっている。日本企業の屋台骨を作った世代が会社を去ると同時に、蓄積された技術も失われていく。「失敗学」「創造学」で有名な著者は、技術を「知識やシステムを使い、他人と関係しながら全体をつくり上げていくやり方」と定義し、その伝達方法についての成功例や失敗例、ノウハウを語る。
「伝える側が最も力を注ぐべきことは、伝える側の立場で考えた「伝える方法」を充実させることではありません。本当に大切なのは、伝えられる相手の側の立場で考えた「伝わる状態」をいかにつくるかなのです。」
これは年配者から技術や人生論を伝えられる側として、ときどき私も感じることがある。大先輩の言うことが、わかるときと全然わからないときがあるのだ。後輩の私のことを考えて「極意」をいきなり伝授されても、ちんぷんかんぷんになる。極意とは、要点のイメージであり純粋エッセンスである。限りなく貴重な情報だが、全体像を把握していない私はその意味が理解できない。野球の長嶋監督から、「バッティングの基本はピューと来たらパーンだ」なんて風に、教わるイメージだ。
「ビュー」「バーン」って何ですか?と聞いて答えをもらってもまだわからない。そうした教えは、自分で何年間も散々の苦労をしてみて、ある日突然わかったりする。でも、大先輩はとっくに現場を去っていて、お礼の言いようもないものだ。そういうチグハグなドラマが、仕事や学問の現場で日々起きているような気がする。
著者は技術を伝えるポイントとして次の5つを挙げている。
1 まず体験させろ
2 はじめに全体を見せろ
3 やらせたことの結果を必ず確認しろ
4 一度に全部を伝える必要はない
5 個はそれぞれ違うことを認めろ
そして伝える相手に「自分が人に伝えるときのことを意識させる」のがいいと言う。伝えた相手が講師になって別のだれかに教える機会を与えると、定着がよいらしい。本気の受け入れ態勢をどう作らせるか、なのである。社外のセミナーに無料参加させる代わりに、会社に戻ったら講師として社内でそれを教える制度などを推奨している。
貴重なプロの技術にマニュアルで伝えられる内容は多くはない。重要な部分は、ベテランの暗黙知であり、境地であり、勘なのだと感じる。それを移転するには、組織内に世代間の濃い関係がないと無理だろう。師弟関係のようなものを、組織内でいかにつくるかが大切なのだなとヒントをもらった。
・畑村式「わかる」技術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003968.html
・決定学の法則
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001676.html
・創造学のすすめ
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000846.html
・わかったつもり 読解力がつかない本当の原因
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003801.html
・「わかる」とはどういうことか―認識の脳科学
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000973.html
・「分かりやすい文章」の技術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001598.html
・「分かりやすい表現」の技術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000451.html
全米ベストセラーの文章術。
第一の思考のエネルギーにまず共感した。
「第一の思考には途方もないエネルギーがある。第一の思考は、心が何かに接してパッとひらめくときに現れるものだ。しかし、たいてい内なる検閲官がそれを押しつぶしてしまい、私たちは第二、第三の思考の領域、思考についての思考の領域で生きている。最初の新鮮なひらめきからは二倍も三倍も遠ざかったところで生きているのだ。たとえば、「私は喉からヒナギクを切り取った」という文句がとつぜん心に浮かんできたとしよう。すると、1+1=2の論理や、礼儀正しさ、恐れ、粗野なものに対する当惑などを仕込まれた私の第二の思考はこう言う。「ばかばかしい。自殺しているみたいじゃない。喉をかき切るところなんて人にみせちゃいけない。どうかしたんじゃないかと人に思われるわ」。こうして検閲官の手に思考を委ねてしまうと、こんどはこんなふうに書くことになるだろう。「喉がすこし痛んだので、私は何も言わなかった」。正確、そして退屈だ。」
ブログでも原稿でも、最初に「とにかくこれは書いておきたい」というフレーズが思い浮かんだら、最後まで書き上げられることが多い。そういったフレーズが思い浮かんだら、いつでもメモしておいて、いざ書くときにはまずそのフレーズを書いてみる。すると、スラスラ筆が進む。どう書くかよりも、書くことがあるか、がいい文章の決め手だと思う。
題材リストの作り方、題材の膨らませ方、一人でもできる文章修業の方法、スランプ脱出法、物書きの心得など、良いライターになるためのノウハウが数十本のエッセイにまとめられている。
「書くことはとても孤独な作業でもある。誰が私の文章を読んでくれるだろう?誰が関心を持ってくれるだろう?ある生徒がこんな質問をした。「先生は自分のために書くんですか?それとも読者のためにですか?」、ものを書くときには、話さずにはいられないという欲求を人と分かち合うようにしてほしい。孤独の深みから手を延ばし、他の人たちに向かって自分を表現するのだ。」」
ブログ時代のライターはこの孤独感は希薄かもしれない。毎日書いているブログには、ほぼ間違いなく、友人知人含めて、いくらかの読者はいるだろう。手元に置いてあるだけの原稿と違って、まったく読んでもらえないということはない。逆に言うと、孤独感が欠如して緊張感を失ってしまうのがブログなのかもしれないと思う。
自分のブログ文章を振り返ってみるに、イイコトを思いついたのだけれど、話す人が周りにいない深夜に、言いたいことを一気に書き上げることができた日のブログは、読者の評価も高い気がする。孤独は、魂の入った文章の原動力ということ、かな。
・自己プレゼンの文章術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004915.html
・「バカ売れ」キャッチコピーが面白いほど書ける本
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004702.html
・「書ける人」になるブログ文章教室
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004805.html
・スラスラ書ける!ビジネス文書
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004499.html
・全米NO.1のセールス・ライターが教える 10倍売る人の文章術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004488.html
・相手に伝わる日本語を書く技術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003818.html
・大人のための文章教室
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002489.html
・40字要約で仕事はどんどんうまくいく―1日15分で身につく習慣術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002286.html
・分かりやすい文章の技術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001598.html
・人の心を動かす文章術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001400.html
・人生の物語を書きたいあなたへ −回想記・エッセイのための創作教室
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001383.html
・書きあぐねている人のための小説入門
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001082.html
・大人のための文章法
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000957.html
・伝わる・揺さぶる!文章を書く
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002952.html
・頭の良くなる「短い、短い」文章術―あなたの文章が「劇的に」変わる!
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003740.html
米国で30年暮らした映画プロデューサーが、ハリウッドの成功者たちから学んだ仕事術、処世術を語る本。個人の能力と同じくらい人間関係が重要な映画製作の業界で、有名な監督や俳優が、なぜその地位を築けたのか、わかりやすく教えてくれる。
「ハリウッドで成功している人には共通点がある。それは一言でいうと、自分を魅せる方法、つまり自分の「演出の仕方」を知っているということだ。ハリウッドスターというと、わがままで気難しくて、人の言うことをなかなかきかないというイメージがあるかもしれない。そしてこの業界を裏で取り仕切っている大物たちは、非常にドライで左脳的な発想をする人と思うかもしれない。しかし実際にはそうではない。というより、むしろ逆だ。」
ハリウッドの成功の秘訣は、なんと意外にも「気配り」なのである。
著者が交流したハリウッドのスターたちの、細やかな気配りエピソードが次々に披露される。多くの大物スターやプロデューサーが実際に会ってみると、自分の話をあまりしないで、相手の話を聞く、話を引き出すことに長けている、そうだ。
「会話に参加しているという充実感こそが人を動かす原動力になる。」「私の空間にはあなたしか存在しない」というメッセージは、相手を勇気づけ、感動させる。これこそが「気配り」なのだ。
ここでは、思いやり、気配りは成功の階段を昇るために必要な資質だと分析されている。自分のために人を動かすためには、好意を持ってもらい、やる気になってもらわなければならないからだ。
「素晴らしい さすが君だと こき使い」という川柳がある。これこそ、人間を「その気」にさせる極めつけではないだろうか。「こき使い」という言葉には語弊があるものの、「素晴らしいねえ」といわれてうれしくない人はいない。誰もが自分の仕事や努力を認めてほしいと願っているわけで、褒められるだけでその人のやる気が倍増するのなら、これほど簡単なパワーアップ方法はない。」
自分勝手なスターは長くは生き残れないらしい。
他人から魅力を引き出せる人は、「自分以外の人も、自分と同じ思いを抱いて生きている」という気持ちが原動力になっている。自分だけが「成功物語」や「悲劇の物語」の主人公だと思い込み、自分が舞台に上がって喝采を浴びることだけを考えているうちは、周囲の人から魅力を引き出すことなどできない。」
「野望のためなら何でもするという「クリエーティブ・コンプロマイズ」、つまり「独創性のある妥協」ができる人というのが真の野心家だと思う。」」
これは一言で言うなら「プラグマティックな思いやり」の本である。成功・出世したいなら、自分勝手はやめて思いやりと気配りの能力を持ちなさいと説いている。米国生活30年の日本人らしく和魂洋才風な発想の処世術であった。とても面白くて参考になった。