Books-Internet: 2005年12月アーカイブ
書評の前に。
ところで、先日の忘年会議の報告続きがこちらにあります。大賞に選ばれたはてなブックマークの運営会社はてなの伊藤直也さんにトロフィー代わりの一升瓶を贈呈してきました。ついでに取調べ、ではなくてロングインタビューを敢行。
・無敵会議 - 「はてなブックマーク」優勝記念を渡してきた
http://www.muteki-kaigi.com/2005/12/post_2.html
この記事自体、はやくもはてなブックマークされまくりです。
はてなブックマーク - 無敵会議 - 「はてなブックマーク」優勝記念を渡してきた
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.muteki-kaigi.com/2005/12/post_2.html
このインタビューとライティングはすべて百式管理人によるものです。私だけしか写真に登場しないため、誤解されている方がいらっしゃるようなのですが、私は実は座っていただけなんですねえ(笑)。いろいろとはてなの裏側がのぞける内容になりました。
さて、この本「このブログがすごい! 2006」の話ですが、忘年会議と同様に、編集部が独断と偏見で面白いと思ったブログを何百も紹介しています。私のブログもビジネス部門の必読ブログに入賞し、前代未聞のほめ殺し紹介をいただきました。「連邦のモビルスーツは化け物か?」という賞賛は一生忘れないでしょう。多分。
読者投票やアクセスランキング、著名人の形式審査では、絶対に出てこないような濃いブログが多数発掘されています。知る人ぞ知るブログを知りたい人には気楽に読めるし、いい本です。
■極私的このブログがすごい!2006
さて、先日の忘年会議で真性引き篭りを今年のマイベスト?ブログだと発表したところ、共感と当惑のご意見をいろいろ頂きました。調子乗って、私の愛読ブログベスト3を紹介します。
日常的にどんなブログを読んでいますか?と聞かれるのですが、知りたいことを検索して読むことがほとんどなので、特定のブログをRSSリーダーで追いかけることはしていません。でも、この3つはついついブックマークを呼び出して読んでしまうのです。
・真性引き篭り
http://sinseihikikomori.bblog.jp/
極めていまどきのネット的感性。殻にこもっているのに超クリエイティブ。ポジショニングは違うが、切込隊長と芸風が似ている気がする。とりあえず昼休みに読む。
・唯ゲーム論
http://d.hatena.ne.jp/walkinglint/
創造的傍観者、プロ・コメンテーター、思考代行者。いい具合に適当に私が気になる記事をピックアップしてくれて、あるべきツッコミを書いてくれて、おしつけがましくない”視点”を提供してくれる。コメント機能付人間RSSリーダー。
・更新日記 日曜プログラマのひとりごと
http://homepage1.nifty.com/kazuf/renewal.html
情報技術、研究、開発の話題を適度な文章量で評論している。私と関心がそっくりなため、そうそう、それは私も考えたと思ったり、先にヤラレたと思ったり。記事内容に関するリンクも多数あるため、情報源としても貴重。
さて、「そういうのが好みだったらこのブログもいいのではないですか?」という、皆さんの推薦があったらぜひ教えてください。
先日、私が企画した「デジタルコンテンツ2006」で、主な話題のひとつがブログマーケティングだった。企業はネットコミュニティとどうつきあうか、関心のある参加者が多かった。
・“Web 2.0”の導入、従来メディアは「恐る恐る」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2005/12/20/10287.html
このイベントではどちらかというとコミュニティ側から見たブログの企業利用の理想が語られた。企業は「外国人に道を尋ねられた状態」でお客さまから親切にいろいろ教えてもらえるような関係を作るべきだという発言は、会場でも表現の面白さに笑いが起きると同時に、その意味に共感した人も多かったようだ。
どうしたら企業は、そんな理想的な関係のインタフェースとしてのブログをつくることができるのだろうか。ネットマーケティングの専門家、カレンの四家さんが、簡潔にまとめたのがこの本である。
・shikeの日記
http://d.hatena.ne.jp/shike/
・カレン広報室 ベスト・メッセージングBlog
http://www.current.co.jp/blog/
トラックバックの数を表示することで「行列を見せる」機能だとか、担当者の雑談から顧客とのコミュニケーションへひきこむ「商談の場をつくる」がある、という風に、ブログが企業の営業活動において、どのような役割を果たしえるのか、ネットに詳しくないビジネスマンにもわかりやすく説明されている。
企業ブログには大きく次の3類型があると定義される。
・メッセージング型
販売促進を目的にしてお客様に情報発信を行い商品理解から共感形成を目指す。
・コミュニティ型
消費者の声を主役にしたコミュニティを形成し自社や商品のファン層拡大、顧客間交流、集客促進、販売促進へつなげていく。
・ブランデッド・エンターテイメント型
映画・テレビ番組・演劇などエンタテイメントコンテンツを利用してブランド訴求を行う。
それぞれ多数の成功事例が紹介されている。著者自身がてがけたケースも多いので、試みの意図や、現場の雰囲気もわかってくる。
有名人やオピニオンリーダーに企業の宣伝ブログを書いてもらうという手法だとか、開発や販売の担当者が顔出しで書く手法など、いろいろ紹介されているけれど、インパクトの点では社長ブログが最強だろう。
久々にGoogleで「社長ブログ」を検索したところ、上位にはこんな顔ぶれが表示された。
・渋谷ではたらく社長のblog
http://shibuya.ameblo.jp/
サイバーエージェント
・livedoor 社長日記 - livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/takapon_ceo/
ライブドア
・高橋がなりブログ 虎の声 - SOD
http://blog.livedoor.jp/sod/
ソフトオンデマンド
・【クマガイコム】GMOインターネット社長熊谷正寿のブログです
http://www.kumagai.com/
GMO
・エキサイト社長、山村幸広のインターネットブログ
http://blog.excite.co.jp/yamamura
エキサイト
やはり勢いのあるベンチャー企業ばかりだ。多くはインターネットビジネスの企業である。社交的な個性派で、いかにもワンマンそうな社長が多いのが特徴だろうか。上場企業の代表でありながら、歯切れの良い意見をどんどん書いているのが見所。リスクもあるが、日々の発言で「顔が見える」というのはネット上でのコミュニケーションでは強力だ。会社案内で社長が正装して椅子にふんぞり返ったような写真で「顔が見える」のとはわけが違う。
企業のインタフェースとしてのブログ、2006年はどんな展開があるだろうか。巻末の、シアトル在住のコンサルタントアドイノベーター織田浩一氏とのチャット対談公開もライブ感があって興味深い内容だった。
・Ad Innovator
http://adinnovator.typepad.com/ad_innovator/
・できる 100ワザ ブログ アフィリエイトも楽しめるアクセスアップの実践テクニック
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004087.html
・アルファブロガー 11人の人気ブロガーが語る成功するウェブログの秘訣とインターネットのこれから
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003916.html
・ウェブログ超入門!
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/001771.html