Books-Education: 2012年8月アーカイブ
このキッザニアのガイドブックだが、私は子供(小学3年)にぜひやってもらいたい仕事体験のページに緑のふせんをつけた。妻はピンクのふせんをつけた。こうすると夫婦の考え方の違いがわかって楽しいのでキッザニアの待ち時間のつぶし方として推奨だが、私がふせんをつけたのは、テレビ局、ラジオ局、出版社、新聞社、で、メディア系だった。
ところが子供曰く「人前で何かやるのは嫌だ」とあっさりテレビ、メディア系を辞退。研究開発系を希望している。うーん、そこをなんとか一つは父の希望をお願いしますよと、息子に頼み込んで新聞記者体験だけやってもらった。
子供たちは朝日新聞の腕章をつけて、キッザニアの街に取材に出かけ、インタビューを行い取材メモをつくる。そして帰社してからパソコンルームで記事に仕上げる。終了時には記者名と写真を入れて印刷した新聞がもらえる。やっている間は、楽しんではいたようなのだが、子供の感想は「長かった」。
この子は物書きにはならないかもなあと思った。
自分の過去を思い出した。小学校2年生の夏休みに作文の課題がでた。私は家族旅行について事細かに書くことで原稿用紙25枚くらいの大作を提出した。課題としては原稿用紙数枚の作文でよかった。そこへ約1万字書いた。小学生にしては高いハードルを超えた。当然、私が一番の大作だろうと自信満々でいた。ところが、休み明けの発表で、同級生のT君が30枚を超える超大作を提出していたことが判明した。私は限界に挑むくらいの気持ちで書いていたので、愕然とすると同時に、これは完全に負けたなと思った。
その後の人生どうなったかというと、T君は新聞記者になって日々原稿を書き、それをもとに本を出版している。私も日々ブログを書き、本を出版している。今思えば小学2年生の夏の段階で、私たち二人には物書きになるという素質の芽が出ていたのだと思う。文章がうまい、下手というよりも、好きでついついいっぱい書いてしまうという素質が。
息子は研究開発系の仕事体験でいきいきとやっていた。やはり研究職になるような気がする。
キッザニアでは90種類もの職業を体験することができる。こういう伸びる素質みたいなものを子供の中に発見するのにいいテーマパークだなあと思った。大人も体験できるパビリオンがあればさらによいのに。