Books-Education: 2010年5月アーカイブ

・もう一度見たい!「科学」と「学習」
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まだかな まだかな 学研のおばちゃん まだかな

昨年、惜しまれつつも休刊となった学研の「学習」(1946年創刊)と「科学」(1963年創刊)。最盛期の1979年には両誌合算で670万部という大部数を誇った。私も愛読していて、懐かしくてたまらず購入したメモリアルムック。

復刻ミニふろく「人体骨格モデル」と「5年の科学」の豆本付き。

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国立天文台天文情報センター長の渡部潤一氏がこんな文章を寄せている。

「小学校高学年になると、実験より机上の勉強で知識を得る入試対策がメインになります。それはそれで大事な側面ですが、今の教育の中に、手を動かして物を作る喜び、原理を知る喜びに繋がるカリキュラムがもっとほしいですね。それこそ、国が『科学』と『学習』に補助金を出して、年に1回でいいから子どもたち全員に配れたらいいなと思います。例え、99%が無駄になっても、1%でも面白いと思った人が、新しいアイディアでクリエイトする人に育てば、新しい技術や価値観を生みだしてくれる。教育とは、そういうものなんだと思います。」

確かに、仕分けで捻出した予算で科学と学習に補助金を出せばいいのに。

47年間に及ぶ「科学」のふろくの歴史をカラー写真で振り返る特集記事が目玉。実験カメラ、カブトエビ飼育セット、望遠鏡、電流実験キットなど何百もの当時のふろくが説明つきで掲載されている。どうやってふろくをつくっていたか、当時の編集部の苦労談もある。背景の大人の事情が分かって、大人として面白い。

豆本で再現されたムックには漫画も収録されている。

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この山口太一の連載漫画「名探偵 荒馬宗介」は当時の原稿所在不明で復刻が難しいらしい。歴代では水木しげるや石ノ森章太郎など大御所も描いていたらしい。

『科学』と『学習』のメモリアルなのに8割は『科学』の話だ。当時からふろくが華やかな科学に比べて、『学習』はお勉強的な地味さがあったが、やっぱり一般的に人気は『科学』が圧倒なんですねえ。『学習』の方が古いのに。

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