Books-Economy: 2003年9月アーカイブ
キャッチコピーは「世の中のすべてのお値段、お教えします」。50以上のビジネスの原価率や粗利、どうやると儲かるか、のカラクリが見開きの図解で解説されている。
個人経営の喫茶店で400円のコーヒーを注文すると、およそ原価率は20%で、320円分は店主の利益なのだよ
だとか、
100円ショップの原価は60円から70円くらいだよ
だとか、
キャバクラの女の子のギャラは50%で「延長」が勝負の分かれ目だよ
といった調子。1円の桁まで細かく具体的にモデル店舗の数字が、費用ごとに円グラフで明示される。他人の商売の懐具合をのぞくという、ちょっと下世話な趣味が感じられなくもないのだけれど、新規事業を考える際には、「勘定を合わせる」ってすごく重要なことですものね。事例としては飲食店や小売店が多く、ハンバーガーチェーンは、100円バーガーで粗利40円、利益5円の世界。店舗で薄利多売の客商売ってのはやはり大変なのだなと思いました。
ところで私、経営者であるにも関わらず、会計は詳しくないのですが、会社の決算報告から、こういうカラクリを読み取るコツはいくつかの単語だけ意味を知っていればよいのだと、最近ある人に、教えてもらいました。
当たり前の知識なのでしょうけど、
1 売上高−売上原価=売上総損益(粗利)
2 売上総損益−販売管理費=営業損益
3 営業損益−営業外損益=経常損益
ということだと。これだけ暗記して、IR情報を読んでいます。
・日経総合企業情報 IRデータファイル
http://ir.nikkei.co.jp/index.asp
このIR検索は複数の企業の決算データを比較できる機能(財務データ比較検索)があったりして大変便利です。営業に行く前に、クライアントの情報を把握しておくとそれなりに役立ちます。