Books-Culture: 2003年9月アーカイブ
日本の平均寿命:81.5歳
百歳以上の人数:17934人
米国の平均寿命:75.5歳
百歳以上の人数:6万人以上
日本の平均寿命は世界一だが、百歳以上の人(センテナリアン)の数は、人口比(1:2.3)を考えると米国の方がはるかに高い。何事も極端な米国っぽいデータではある。
この本は、センテナリアンを特集したラジオ番組「百年の物語」を作るため、数年間かけて米国在住の百歳以上の人たちを連続取材したドキュメンタリ。取材を通して見えてくる15人の百歳の視点に、著者自身の人生観が、大きな影響を受けていく様が描かれる。百年生きるということはそれだけで大きなインパクトだ。
帯のキャッチコピーから。
・ゆったりとよどみなく話すミラー夫人(117歳)は民間伝説の語り部のよう
・お洒落なモナ(102歳)はイヤリングをつけ、紅を引き、青い目が輝いている
・あたたかい日に必ずボートを漕ぐアンナ(103歳)はエネルギーが爆発しそう
・ゴールドスタイン教授(101歳)は曾孫のような学生に契約法を教えている
・ルース・エリス(101歳)は愛すべき世界最高齢のレズビアン
─── など15人の「100年の物語」 ───
読了してみて15人の百歳体験に共通したのは「孤独」といかに戦うか、折り合うかっていうことのように感じた。百歳になれば連れ合いも友人もみんないなくなってしまう。新しい配偶者をみつけたり、ライフワークに打ち込んだり、地域コミュニティに参加したりと、ここに出てくる老人たちはみなそれぞれの形で、百年の孤独に対する対処法をみにつけている。
・Centenarians: Lives of Century
http://www.csmonitor.com/atcsmonitor/specials/centenarians/
・Centenarians
http://www.hcoa.org/centenarians/centenarians.htm
・Okinawa Centenarians Study
http://www.okinawaprogram.com/
そろそろ、入院中のお婆ちゃんに会いに行かないといかんなあ。百歳じゃないけど。
評価: ★★★☆☆