2007年12月30日
2007年度 書籍売り上げランキング ベスト20
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2007年度、このサイトの書評を通してAmazonで購入された書籍のランキングを公開します。2006年以前に紹介した本も結構含まれているのは、前年のランキング記事公開の影響のようです。例年、ビジネス実用系が上位に並ぶ売上ランキングですが、今年はバリエーションが豊かでした。
■1位 ぼくには数字が風景に見える
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005033.html
円周率22500桁を暗唱し、10ヶ国語を話す天才で、サヴァン症候群でアスペルガー症候群で共感覚者でもある著者が書いた半生記。これらの病は稀に天才的能力を持つ者を誕生させるが、自閉症やその他の精神障害を併発することが多いため、こうした本を書ける人が出てくることは稀である。
■2位 人はカネで9割動く
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005189.html
身もフタもなく、いやらしい、実践的な処世術の本。
■3位 フェルマーの最終定理
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004192.html
・フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
フェルマーの最終定理とは、17世紀にフェルマーが残した難問である。フェルマーはノートに自分は答えを知っていると思わせぶりな書き込みまでつけていた。歴史上、数多くの数学者が全力でこの問題に挑んだ。だが、誰でも理解可能な問題でありながら、350年の間、誰もそれを解くことができなかった。学会においても解けないものだと思われていたが、1995年、現代の数学者ワイルズが8年の歳月をかけて研究し、ついに完全証明を達成した。
■4位 無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005020.html
・無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法
「公認会計士二次試験(合格率6%)を史上最年少の19歳で合格 以後、フルタイムの仕事をしつつ、かつ3人の子どもを育てながら、中小企業診断士試験(合格率4%)、オンライン情報処理技術者試験(合格率4%)合格 TOEICは新卒時420点から3年間で900点へ 社会人大学院でファイナンスMBAを取得。その結果、年収を16年間で新卒時の10倍とした著者が初めて公開する、本当に効率的で合理的で楽ちんで、目から鱗の勉強法。 」
■5位 戦争における「人殺し」の心理学
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004370.html
多くの戦争で銃を使う兵士たちのうち発砲したのは15%〜20%であった。8割の兵士は発砲しないで戦闘を終える。理論的には命中率50%の状況で発砲しても、一人を倒すのに数十〜数百発を要する。8割の発砲しない兵士たちは、決して怖気づいて戦闘不能になっているわけではない。弾薬補充や仲間の救出などに回って、撃つより危険な任務をこなそうとする傾向があるという。
■6位 最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004893.html
チェルノブイリ原発事故、スペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故、スリーマイルアイランド原発事故、エールフランスのコンコルド墜落事故、ハッブル宇宙望遠鏡の主鏡研磨失敗、アポロ一号の火災事故など、古今東西数十件の世紀の大事故をケースとしてとりあげ、事故の発生メカニズムと人的要因を分析した本。
■7位 経済学的思考のセンス―お金がない人を助けるには
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005013.html
経済学を使って、世の中の仕組みをひもとく。副題の「お金がない人を助けるには」だけではなくさまざまな話題がある。
■8位 仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005049.html
著者は「バロック」「キングオブワンズ」「ぷよぷよ」「トレジャーハンターG」「魔導物語」等のゲームを監督/脚本/企画した米光一氏。仕事のプロジェクトをロールプレイングゲームの冒険に見立てて、その攻略法を説く。
■9位 視界良好―先天性全盲の私が生活している世界
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005055.html
先天性全盲である著者が、聴覚、触覚、嗅覚をフル稼働させて、どのように世界を認識しているかを書いた本。この表現が適切かどうかわからないのだが、”目から鱗が落ちる”記述の連続である。そして面白い。
■10位 デジカメのえほん
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005025.html
初心者向けのデジカメ撮影ガイド。すごくよくできていて驚いた。難しい技術の説明はなし。こうするとこう撮れるよ、こんなときはこう撮るといい式の、美しい作例写真と絵本のようなシンプルな説明文だけで、写真上達のコツを教える内容。それでも撮影技術の基本は網羅されているので、めくっていくだけで、カメラやレンズの仕組みが理解できるように思った。少し技術を詳しく知りたい人向けには詳細な文章説明のある「おさらい」コーナーが用意されている。
■11位 頭のいい人が儲からない理由
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004978.html
サムシンググッド、アドビスシテムズ、ウェブマネー、ソフトウィング、アルファシステムなど、多数のIT企業を創業した業界の風雲児 坂本圭一氏が語る経営哲学。表題を見た時は、コンサルタントが書くありがちなノウハウ本かなと想像していたのだが、まったく違った。序盤は成功の理論をノウハウ風に教えているのだが、章が進むにすれ著者の情熱ボルテージがあがっていき、結局、異常なほどの執念深さと圧倒的な行動力こそ成功の秘訣だ、おまえなんでやらないんだと、アジっている。その語りの迫力に飲まれる。
■12位 アイデア・ブック スウェーデン式
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004203.html
1時間もあれば読めてしまうが考え始めると根っこの深い、発想についての30のエッセイ集。アイデアに詰まったときに、机の上においてあれば突破口になりそう。
■13位 「金のアイデア」を生む方法―"ひらめき"体質に変わる本
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004920.html
「本書を読んで、1000個の自分の思いを書き続けた後、貴重な発想を発見できなかった人、自分に発想の自信がつかなかった人には、著者として本書の代金を返済する。樋口健夫 http://www.idea-marathon.net/ 」
■14位 たった2分で人の心をつかむ話し方(CD付)
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005120.html
「長すぎる話は聞いてもらえません。人が話を聞く限界は3分といわれています。ですから、それ以上の長すぎる話は、最後まで聞いてもらえない可能性があります。「5分で話をしてください」とか、「話す時間は5分準備しております」というのであれば、聞き手もそのつもりで集中するかも知れませんが、それでも内容は3分以内にまとめるべきです。たとえば1時間の講演を頼まれた場合は、持ち時間は60分ですから単純に3分の話を20回すればいいわけです。」
■15位 生物と無生物のあいだ
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005027.html
生命とは何か?人は生物と無生物を簡単に見分けられるが、何が生命なのかと定義を問われると、明確には答えることが難しい。この世紀の難問に対して、分子生物学者の著者は、生命とは「動的な平衡状態」であり、「かたちの相補性」を原動力にするものだ、と明解で美しい答えを出す。
■16位 鉄則!企画書は「1枚」にまとめよ
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000575.html
著者は、国際的に幅広く活躍するエージェントのようだ。ソニーにHDTV向け長編映画を提案したり、電力会社のマーケティング戦略、日本テレビのタイアップイベントなど大規模なプロジェクトを次々に仕掛けてきた。10分程度しか与えられていない時間の中で、経営トップやVIPにイエスと言わせるノウハウを、余すところなくこの本では、公開している。
■17位 アタマにくる一言へのとっさの対応術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005090.html
アタマにきたときどうするかの準備をしておくことって、天災に備えるのと同じくらい大切で、それ以上に有効なことなのではないだろうか。
■18位 未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004973.html
この本の著者である若い二人は、2003年6月、440日間に渡る世界旅行に出発した。「自覚と決意を持った」を訪ねるために。そして、彼らは113人の社会起業家と対面し、そこから選り抜き80人のプロフィール紹介とインタビューを書籍にまとめた。
■19位 考えることの科学―推論の認知心理学への招待
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004999.html
人間の日常的な推論は、認知的な制約や感情的な要因が入っていて合理的といえない結論をしてしまうことがありがちだ。著者は多くの実例を出しながら、人間の認知の欠陥を指摘していく。簡単な論理式や図を使って、わかりやすく且つ厳密に説明してくれるので、読みやすくて勉強になる。
■20位 日本語の作文技術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005117.html
1982年初版、文章術の古典的名著。ジャーナリスト 本多勝一氏が「読む側にとってわかりやすい文章を書くこと」を目的とした作文技術を披露している。言語学的に正しい文法を講釈するのではなく、現場のノウハウを徹底的に理論化している。
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Posted by daiya at 2007年12月30日 23:59