2007年08月05日

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・送り火
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東京の私鉄沿線(たぶん京王線あたりがモデル)に住む人たちの人生の悲哀を描いた連作短編集。駅のホームで無念の死を遂げた男の幽霊と出会う話や、この世のものと思えない謎の住人たちに悩まされる引っ越しの話など、ちょっぴり「アーバンホラー」の味付けがされている。

親子、夫婦、家族がメインテーマで、読む者をほろっとさせたあとに、じわっとさせる。この、涙を誘った後に、希望を残し温かい気持ちにして終えるのが作者の得意である。パターンだよなあと思いつつも、毎話、新鮮な変化がつけられており、結局、ほろ、じわっときてしまって、やられたなあと思う。あざといボールかなと思っていると、ぎりぎりストライクに入ってくる感じで、絶妙だ。

作者のプロフィールを調べてみると、フリーライター出身の実力派で、オールマイティな作家なのだった。別の作品も読もうと思った。

・重松清 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E6%9D%BE%E6%B8%85
「重松 清(しげまつ きよし、1963年3月6日 - )は、日本の作家。岡山県久米郡久米町(現・津山市)の生まれ。中学、高校時代は山口県で過ごす。山口県立山口高等学校、早稲田大学教育学部卒業。角川書店の編集者として勤務(みうらじゅんなどの担当をしていた)後にフリーライターとして独立。ドラマ・映画のノベライズ、雑誌記者、ゴーストライターなどなんでも手がけた(その当時の名は田村章で、北野武監督の『キッズ・リターン』や『あしたいのちはもっと輝く!』などの小説版を執筆した)。二児の父。」

そして直木賞、山本周五郎賞、坪田譲治文学賞などを受賞している。

「また『ファイナルファンタジーシリーズ』で有名な坂口博信が手がけるXbox 360用のゲームソフト『ロストオデッセイ』においてサブシナリオを担当する。矢沢永吉の熱心なファンでもある。また岡本太郎のファンでもある彼は大阪万博の象徴である「太陽の塔」の内部に入り後世の人類の為、太郎のメッセージを代弁している。2007年年度の第74回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲の作詞を担当する。作曲は高嶋みどり」


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Posted by daiya at 2007年08月05日 23:59 このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
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