2007年01月21日
タイムマシン
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「
1988年、15歳の僕たちは、ドイツ・ケルン市に巨大なタイムマシンを作り上げた。
世界初の時間旅行をめざして――
スイスにある厳粛な寄宿学校を退学になった13人の少年たちは、一度は世界中に散らばるが、ドイツに再び集結する。仲間とタイムマシンをつくるために。
「タイムマシンだと、ふざけるな」「君たちくらいの年頃は、そういうつまらないことに興味を持つものだよ」そんな理解のない大人たちも、しだいに少年たちの熱意に動かされていく。やがて、少年と父親たちの手によって組み立てられたタイムマシンは、みんなの“希望”を乗せて動き出すのだった。
果たしてタイムトラベルは成功するのか? 少年たちの未来は?
気鋭の科学者が、自身の体験をもとに記す青春ストーリー!
」
著者は自身の発明でもある「宇宙エレベーター」を書いたトルコ人初の宇宙飛行士アニリール・セルカン。ケンブリッジ大学物理賞、アメリカ名誉勲章などを受賞し、NASAで宇宙開発へ参加した天才。現在は来日して東京大学で研究活動をしているそうだ。
力を合わせて夢に向かうこどもたちを寓話的に描いた、大人のためのファンタジー小説。タイムマシンを作るなどという荒唐無稽な夢を、実現を信じて協力し合う子供たち。その熱意に動かされ、彼らの研究をサポートする周囲の大人たち。
学校をドロップアウトしたThink Differentな子供たちが未来を変えていく。自身の体験をもとにしたということは、一見、宇宙開発のエリートに見える著者も内面はドロップアウト組なのかもしれない。そう考えるとなおさら力強いメッセージを感じる。
まずは自分の力を信じること、仲間と手を取り合うこと、創意工夫を積み重ねること、そして何よりあきらめないこと。そうすれば、とてつもなく大きな夢でも、実現への道が開けていく。「宇宙へ行く」という夢を実現しつつある著者の人生観そのものなのだろう。
力をもえらえる小説。
・アニリール・セルカンのブログ
http://blog.anilir.net/
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Posted by daiya at 2007年01月21日 23:59