2006年08月31日

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・知的複眼思考法―誰でも持っている創造力のスイッチ
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1 複眼思考とは、ありきたりの常識や紋切り型の考え方にとらわれずに、ものごとを考えていく方法のこと。

2 常識にとらわれないためには、何よりも、ステレオタイプから抜け出して、それを相対化する視点を持つことが重要。

3 知識も大切だが、「正解」がどこかにあるという発想からは複眼思考は生まれない。」

全国3万人の大学生が選んだ「ベストティーチャー」が語る多角的な視野の持ち方、考え方論。創造的読書法、考えるための作文技法、問いの立て方・質問の仕方、関係論的なものの見方など、学生だけでなく社会人にとっても大切な「自分の頭で考える」方法論をわかりやすく説く。

私の場合、調子よくしゃべっているうちに自論に惚れこんで、大局を忘れてしまうことがあるなあと思う。今日もあった。私は午後、「革命的に素晴らしい検索サービス」を思いついたので、社内会議で延々としゃべった。内容に矛盾はなかったのでロジックはしっかりしていたと思う。事業プランとして社内で合意を得た。

そこで勢いに乗った私は、師匠にも話に行った。ところが師匠曰く「橋本さん、それ、やってもいいけど、ずいぶんニッチなサービスだよねえ」という評価をもらって、少し我に返った。神は細部に宿るという言葉がある。面白い細部に夢中になると、大局を忘れてしまう。この本のいう複眼思考も、全体と部分という二つの角度から見直せという話でもある。(それでも、そのプランは実行するつもりだが...)。

ものごとの二面性に注目する、関係のなかでものをとらえる、メタを問う。

概念はサーチライトであり個別具体を照らし出す道具だが、強すぎる概念には気をつけろという注意は参考になった。たとえば「構造」「個性」「権力」というビッグワードが強すぎる概念である。それは構造的な問題だ、とか、個性が大切だとか、権力に立ち向かえという言葉は、考えてみるとサーチライトとして照らし出す意味が広すぎる。そういうときは言い換えてみよと教えている。

「画一的な校則の強制は生徒の『個性』を育てない」

は、

「画一的な校則の強制は『生徒ひとりひとりが自分なりによいところと思っている特徴(=個性)を伸ばすことを難しくする』」

といった具合に置き換えてみれば、何を言っているのかはっきりする。

IT業界のコンサルタントも気をつけないといけない。

「ネットの『クチコミ』で広めましょう」 < 企画の万能最終兵器「クチコミ」キター
「『コンテンツ』が重要なんです」 < というか、それがすべてではないのか?
「『ロングテール』に『最適化』した『ビジネスモデル』」 < 決め手がないということか?


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Posted by daiya at 2006年08月31日 23:59 このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
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