2006年02月16日
アイデア・ブック スウェーデン式
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1時間もあれば読めてしまうが考え始めると根っこの深い、発想についての30のエッセイ集。
アイデアに詰まったときに、机の上においてあれば突破口になりそう。
たとえば、こんな話が載っていた。
ある心理学者が、第二次世界大戦中、アメリカ空軍の依頼で、爆撃機パイロットを選ぶ仕事をした。現場の司令官も別に候補者を選んでいた。戦争が終わってみると、心理学者が選んだパイロットはこどごとく撃墜されていた。司令官の人選は生き残った。
心理学者のパイロット選びの敗因は「敵機に遭遇したらどう対処するか?」という質問に対して「上昇します」とマニュアル通りに答えたものばかりを採用していたから。現場の司令官が選んだのは「その場になってみないとわかりませんが...」「ジグザク飛行してみます」「左右に機体を揺らしてみます」などマニュアルに頼らない操縦をしようとした候補者たち。
マニュアル通りの対応は、敵からも予測されやすかったのだ。現場の柔軟な発想で対処できる人が勝つという端的な事例である。また、そういう人をどう選ぶか、マネージャーの知恵についての話でもある。短いが深い。
こういう話が30ばかり。
この本の目次から内容を想像するのも発想の練習になる。
1 針を探す
2 はてなタクシー
3 世界初の創造性テスト
4 メタファーで表現する
5 エジソンのアイデア・ノルマ
6 組み合わせの妙
7 いつものやり方
8 アイデアは潰されやすい
9 満腹病
10 メキシコ・オリンピック
11 バグを探す
12 囚人用ベビーフード
13 混ざらないものを混ぜる
14 失敗するほどいい
15 裸の王様
16 「絶対」はない
17 「もし・…・・」と考える
18 アイデアメーション
19 「メトロ」の裏話
20 考える人、考えない人
21 青いライトと赤い車
22 創造性の4B
23 発想のもと
24 それ、捨てるんですか?
25 暗黙の掟
26 チャレンジャーになる
27 テレポーテーション
28 「イエス」より「ノー!」
29 将来のシナリオ
30 素晴らしき未来
この本を知ったのは、大手広告代理店出身で最近Google社への転職でも話題になった有名プロデューサ高広さんのインタビューから。クリエイティブの現場のプロが推奨する本。
・プロデューサー列伝-vol8.高広伯彦氏
http://www.protama.net/interview/08/1.html
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Posted by daiya at 2006年02月16日 23:59 | TrackBack