2005年09月11日
編集者・執筆者のための秀丸エディタ超活用術
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ユーザ数200万人とも言われるテキストエディタ 秀丸エディタの解説書。
テキストエディタのユーザ層には主にライター・編集者系のユーザと、プログラマのユーザの2種類がいると思う。この本は前者の使い方に特化しているのが特徴である。
秀丸エディタは長年、私も愛用しているが、設定を見直したことがほとんどなかった。理由は、設定項目が多すぎること、変更するとどうなるのかメニューの項目名からはわかりにくかったからだ。
バリバリと物書きモードで使いこなしている人の設定を知りたいと思っていた。この本がまさにそうしたパワーユーザ向けの一冊。
設定パネルのこの項目はこうしろ風に、デフォルトの設定と著者の推奨設定が順に説明される。ファンクションキーの推奨設定も勉強になる。
○用字用語の統一
○数字表記の統一
○固有名詞の正字の使用
○行頭の不要スペース削除
○すべての行頭に全角スペース
○半角記号を全角に
○ページ数表記の統一
○西暦表記を漢数字に
○漢字をひらがなに開く表記の統一
○送りがなの統一
など話題が盛りだくさんである。
タグ付き正規表現の使い方は特に参考になった。
たとえば、
「あり方」「有り方」「在り方」→「ありかた」
という表記の統一を行いたい場合は、
検索文字列 [あ有在]り方
置換文字列 ありかた
という正規表現処理で置き換えることができる。
ここまでは常識だが、日本語の文章には活用形や熟語がある。そこでタグ付き正規表現をさらに高度に使うテクニックが紹介される。
たとえば、
「直す」「直る」の活用すべて → 「なおす」「なおる」
を行いたい場合、
\f[^硬実正素垂率廉]\f直\f[さしすせそらりるれろっ]\f
というような検索式を使った工夫が示される。活用形に対応しただけでなく、硬直する、素直そうという表現を除外している。
さて理屈では正規表現を使うと便利になることは分かったが、毎回、こうした正規表現を書くこと自体が面倒である。
そこでこの書籍には著者の長年のノウハウを結集した表記統一マクロ集やファンクションキー設定集が付録CDROMに収められている。これを使いこなせれば、編集業務の効率化に相当威力を発揮しそうである。
長文派のブロガーにもおすすめ。
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Posted by daiya at 2005年09月11日 23:59 | TrackBack