2005年04月17日
世間のウソ
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宝くじのウソ、自殺報道のウソ、安全性のウソ、〈事件〉をめぐるウソ、男女のウソ、人身売買のウソ、性善説のウソ、〈子ども〉をめぐるウソ 、精神鑑定のウソ、児童虐待のウソ、部活のウソ、〈値段〉をめぐるウソ 、料金設定のウソ、絵画市場のウソ、オリンピックのウソ、〈制度〉をめぐるウソ、裁判員のウソ、大国のウソ、他国支配のウソなど、世の中の欺瞞、タテマエを次々に暴いていく。
億万長者になる夢を国民に与えるはずの年末ジャンボ宝くじ。その夢の実現度の低さを数字で検証する。すると、1等に当選する確率は1000万分の1。交通事故で死んだり大怪我をする確率の9万2651倍で、落雷で1年以内に死ぬ確率の10倍も高いという計算が示される。買わなければ当たらないのは確かだが、宝くじを買いに出かけた帰りに車に轢かれる確率の方が高いのだと著者は述べている。
当たり前だが「よく当たる店」神話も嘘で、その店は販売枚数が多いに過ぎない。2003年には「億万長者が144人!」「1万円が史上最多」という宣伝が行われたが、実はここ数年で、1等の当選確率を98年の4分の1にまで減らされているという。これらの数字を見てしまうと、宝くじほど効果の低い投資も珍しいことが分かる。
投資としてほとんどドブに捨てるに等しいわけだが、今日、出張先の京都の電車でこんな広告を見つけて友人と話題になった。
・ジャンボ宝くじ付き定期預金
http://www.surugabank.co.jp/appl/rate/dream.jsp
「
当たれば、3億円。外れても、通常の定期預金のお利息が付きます。
定期預金は変動金利型の3年定期。利率は半年毎に見直されますので
金利上昇時にも安心です。
定期預金に付いてくる宝くじの枚数は、お預け入れの定期預金額に応じます。
もちろんお預け入れが多いほど、3 億円のチャンスは多くなります。
」
100万円預けると3年で30枚の宝くじが郵送されてくるというもの。くじの購入代金9千円がコストとしてのせられているわけだから、この預金もお得とは言いがたいはずなのだけれど、私たちはついついだまされてしまう。
そういえば、昨年ライブドアが運営していた宝くじの共同購入も本来、無意味なわけだが、なぜか熱く盛り上がっていた。説明ページにはこんなメリットが書かれている。
・livedoor 宝くじ
http://loto.livedoor.com/kyoudou/
「
ひとりで買うより当選しやすくなる。
発行された宝くじの総枚数に対して購入者が共同購入した宝くじが多くなるため、当選の確率が高くなります。
小額での参加でも大きな当選金分配が期待できる。
当選金は購入口数に応じて分配されるため、高額当選の場合、小額の購入でも多額の分配金を手にできる可能性があります。
」
当選しやすくなる、期待できる、可能性がある。ここにも嘘ではないけれどウソが隠れている。
この本では他に「民事不介入の原則」など存在しないこと、鳥インフルエンザの感染リスクはほぼゼロだったのに大騒ぎしていたこと、激増などしていない幼児虐待と自殺などが取り上げられている。
新聞やテレビの報道をよく見れば見るほど世間のウソに騙されてしまうのが怖い。
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Posted by daiya at 2005年04月17日 23:59 | TrackBack
っていうこの本が「うそ」だったりして。
時に人間は自分自身にもウソをつくので困った生き物ですな。
宝くじが割に合わない話よく聞きます。僕も統計学を教えてもらっていたとき、もっともだなと思いました。
けども、確率は小さいとはいえ、少額の投資(機)で一生暮らせるお金を手に入れられることを狙うのは、
ある一面で合理的ではないか、と思うようになりました。一種のオプションみたいなものかなと考えます。
いかがでしょうか?
はじめまして。ライブドアの宝くじの共同購入というのは知らなかったんですけど、電子マネーのWEBMONEYの運営会社が宝くじの共同購入のサービスやってたので興味があります。
宝くじの共同購入の隠れている「うそ」って1人で買うより当たりやすくなる代わりに当たったときの取り分が少なくなるっていうことなんですか?宝くじの当たる確率を考えるとそれでも分の悪いギャンブルかもしれないですけど。他にも隠れている「うそ」ってあるのかな?