2005年03月17日
ワルに学ぶ「実戦心理術」
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ウケた。
面と向かってほめない、けなした後にほめる、シメだけ自分がやる、恩に着せるおごり方、など基本から高等テクまで、70以上のワルになるノウハウが「自分の株を上げる」「失敗を逆手に取る」「駆け引き」「嫌なやつとつきあう」「その人の心を手に入れる」「自分のペースに巻き込む」の6章にまとめられている。
個人的に面白かったベスト3を紹介するとこんなかんじ。
・絶対ばれないウソを使って持ち上げる
「昨夜、部長とゴルフをしている夢をみましたよ」
確かにばれない。
・「端数」を使う
端数の方が強力
「九千八百円貸してくれないか」 > 「一万円貸してくれないか」
「首都圏の81.2%の家庭で...」 > 「80%」
「では3時50分にロビーで」 > 「4時」
・反対意見を分断する
例えば20人中8人があなたの意見に反対だった場合、「賛成12、反対8」では、反対も結構居るので決定しにくい。そういうときは、こう言いなさいというノウハウ。「つまり、賛成意見が12、もっとテストしてからが2、改良の余地ありが1、○○が1、△△が1...」。反対意見をバラバラな少数意見としてしまう心理テクニック。
仕事のワルだけでなく、「女を泣かせたらもう一度(映画などで)泣かせれば最初の泣いた理由が薄れる」などの男女駆け引きのワルのノウハウも混ざっている。1つのノウハウが2ページ程度で読みやすい。
ビジネスシーンで多少のワルであることは大切なことかもしれないと最近思うようになった。
仕事の交渉や営業、問題解決の会議などでこうしたテクニックを使っている人はよく見かける。自分でもたまに仕掛ける。こうした技術は何冊か本を読んでいるとパターンが見えてしまうので「ああ、彼、仕掛けてきてるな」と気づいたりするものだが、30を超えたあたりから、そういう人の方がむしろ頼もしくて一緒に仕事をしたいと思うようになった。仕掛けが分かっていても、敢えて乗ってみるようにもなった。
ワルと悪は違うわけでしたたかさも必要なことは多いと思う。なんて言ってる私は、やっぱり汚いオトナになってしまったのだろうか。
関連書評:
・NYPD No.1ネゴシエーター最強の交渉術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003031.html
・トップに売り込む最強交渉術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000324.html
・心の動きが手にとるようにわかるNLP理論
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000609.html
・「できる人」の話し方、その見逃せない法則
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000445.html
・悪の対話術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002109.html
・ハーバード流「話す力」の伸ばし方!―仕事で120%の成果を出す最強の会話術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000228.html
・パワープレイ―気づかれずに相手を操る悪魔の心理術
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000150.html
・ソリューション・セリング―賢い売り手になるための10の戦略
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000145.html
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Posted by daiya at 2005年03月17日 23:59 | TrackBack