2005年03月06日

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・ガンダム・モデル進化論
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■ガンダム

祥伝社新書創刊の第一弾としておそらく期待を込めて出版社が送り出したであろう一冊。マニア的ディティールに止まらず、誕生から現在までのガンダムブームを記録に基づいて分析している。アニメ、キャラクター、エンタテイメントという日本のコンテンツビジネスの変遷と構造をガンダムから炙り出している。

ガンダムのプラモデル(ガンプラ)の誕生と発展をめぐる考察。

前提から語る平易な解説は、普段、雑誌ホビージャパンなどを読まない30代の一般ガンダムファン(マジョリティ)にとって、特に素晴らしい出来だと思う。「あの頃」が蘇り、読んでいて胸が躍った。こどもには見えなかった大人の世界で何が起きていたのかよく分かった。思惑通り、ベストセラーの可能性ありではないか。

ガンプラは私も子供時代に夢中になり玩具店に並んで買い集めた。今でも実家の押入れには何箱か未開封のザク初期モデルが眠っているはずだ。

最後までうまく使えなかったが”コンプレッサー”を買って塗料をムラなくスプレーして塗ったり、表面の塗装を紙やすりで削って、下塗りした銀色の塗料を”汚し”として露出させてリアルさを追及するワザも試した。小学校の工作の時間には、プラモデルを選んだ。100/1スケールのゴッグの背中を切り取り、内部に電源とスイッチとLEDを内蔵して”モノアイ”を点灯させる改造くらいまでは手を出した。

しかし中学生になると急速に熱が冷めガンダムからは離れたように思う。個人的にはパソコンとその頃出会ったせいかもしれない。ガンプラ。ほんの2,3年の熱狂だったが、私の世代に与えた影響は大きいはずだ。ガンダムから科学や大人の世界を垣間見ていた気がする。ガンプラとパソコンがなかったら今の私はこの仕事をしていないと断言できる(だからどうだというわけでもないが(笑))。

■ガンプラの自分史を検証する

記憶を頼りに、昔私が確実に作った覚えのあるガンプラをリストアップし、この本に出ていた発売時期と並べてみた。夢中になっていた正確な時期や数量が分かった。

最初のガンプラを手にした1980年は、私は10歳(小学4年生)で最後にガンプラを作ったのは小学6年生だ。やはり中学入学と同時にガンプラも卒業したらしい。30数個のプラモデルをこの期間に作っていた。この時期、発売された製品の90%以上を買った計算になる。

金額的には当時は大金をはたいた感じだったのだが、計算してみると年間に5000円から1万円の範囲であった。意外にかかっていない。毎年、総額はお年玉で賄える範囲だったのか。(塗料、機材を除けばね)

発売年度 スケール モデル
1980年 7月 144/1 ガンダム
100/1 ガンダム
8月 1200/1 量産型ムサイ
9月 144/1 シャア専用ザク
11月 144/1 グフ
100/1 ドム
12月 144/1 ズゴック
144/1 シャア専用ザク
1200/1 ホワイトベース
144/1 量産型ザク
1981年 3月 144/1 ジオング
100/1 ガンキャノン
100/1 シャア専用ゲルググ
4月 144/1 ジム
5月 144/1 ガンキャノン
144/1 ガンタンク
144/1 ゴッグ
6月 144/1 リックドム
144/1 シャア専用ゲルググ
100/1 量産型ゲルググ
7月 144/1 ギャン
100/1 シャア専用ザク
8月 144/1 アッガイ
144/1 ゾック
9月 144/1 ビグロ
550/1 ビグザム
144/1 ボール
10月 144/1 旧型ザク
550/1 グラブロ
550/1 エルメス
144/1 ドダイ
1982年 3月 100/1 ゴッグ
6月 250/1 ザクレロ
6月 250/1 ブラウブロ


■らせん状に進化するガンダム・モデル

機動戦士ガンダムの初回放送期間は1979/4/7-1980/1/26だそうだが、私が最初に見たのは再放送だったと思われる。テレビで見る前にプラモデルを作ったモビルスーツもあった。毎回、かじりついて人間ドラマに見入っていた。子供の頃の刷り込み効果は大きい。先日たまたまCATVで放送されていた最終回で、主人公のアムロが仲間のもとへと帰還するシーンでは思わず涙ぐんでしまった。そういう大人が多いだけではない。Zガンダムに始まる多数の続編、番外編がつくった下の年齢層のファンがいる。今年も最新作は放映されているそうだ。層が厚いためガンプラも最新製造技術によってらせん状に進化してきたという。

・PG 1/60 MS-06F 量産型ザク2
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ガンプラはまだ続いている。進化を重ねて最新の”パーフェクトグレード”のザクはこうなった。精密でプラモデルと思えない。価格もそれなりにする大人のおもちゃだ。もちろんその後のシリーズも製品化が続いている。初代ガンダムの世代以降のすべての世代にガンダムは愛されているのだ。老人ホームでもガンダムが話題になるのではないかと著者は書いているが、本当だろう。

この本ではガンプラ前史から始まって、バンダイ、ポピー、田宮模型、イマイ、海洋堂、日本サンライズなどのガンダムマーケットの主要プレイヤーの歴史も語られる。キャラクタービジネスのケーススタディとして読むこともできる充実の一冊。


・ガンダム・フォトグラフィー
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ガンダムジオラマの世界を写真集に閉じ込めた。

以下にアマゾンでのガンダム売れ筋を表示。


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Posted by daiya at 2005年03月06日 23:59 | TrackBack このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
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Comments

はじめまして。
懐かしいですね!
私は30代中半ですが、やはりガンダム世代です。
学校をサボって買いにいくなんて熱狂的なファンもいました。
オデッセイが、ガンダム世代を狙った、インパネデザインとも言われましたが、狙い撃ちされ、買ってしまいました(笑)。
また遊びに来ます。

Posted by: ニタ at 2005年03月13日 09:41
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