2004年09月28日
日本はどう報じられているか
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各国のマスメディアが日本をどう報道しているかの比較研究。取り上げられるのはイギリス、フランス、ドイツ、アメリカ、アラブ世界、中国、韓国の日本報道。現地在住かもしくは詳しいジャーナリスト、学者らが書いている。
日頃、米国の日本報道は取り上げられることが多いが、他の国のマスメディアの報道姿勢は見えにくい。
たとえばフランスでは、かつては「文化のフランス、経済の日本」だったが、日本経済の後退とフランス経済の復興に伴い、「文化の日本、経済のフランス」と逆転した印象が持たれているという。
日本は明治以降ドイツに片思いをする関係で、ドイツ人側は日本をたいして意識していないこと。むしろ似ている国の失敗例として日本の二の舞を避けたいと考えていること。
米国ではイチロー、マツイが好意的に報道されるが、それはもはや経済面で脅威でなくなった日本が前提とされ、「世界から人材が集まるアメリカ」という自賛に過ぎないのだ、日本が評価されているわけではないという見方。
アラブ世界では、日本はそもそも報道にまず出てこない。王室のある国では皇室との交流がクローズアップされて時々登場する程度。日本は世界に注目されているというのは嘘であると述べられている。
中国ではなぜか「女体盛」などというものがネットで有名になったりしていること。
各様の日本報道の典型姿勢があるのだが、欧米の全体傾向は、日本経済の低迷に伴い、
ジャパンバッシング(日本叩き)
↓
ジャパンパッシング(日本外し)
↓
ジャパンナッシング(日本無し)
というように進んできているようだ。間違った報道をされる程度なら、まだマシなわけで、存在自体が見えないのは悲しい。
ところでニュースや新聞報道以外では、実は観光ガイドというのは大きな影響力を持っているのではないだろうか。日本にわざわざ出向く人たちは潜在的な日本の布教者であるはずだ。
以前、米国の本屋で日本の観光ガイド本を購入したことがある。
帰りの飛行機で日本は米国でどのように紹介されているのか、興味深く読んだ。至って真面目な本で、日本のサービス業従事者の就業意識に触れ、「チップの小銭を渡すのは失礼に当たるが、よく考えると良い文化だ」という自文化の見直しなどもあるのだが、奇妙な記述も混ざっていた。
観光のポイントとしてソープランドがあり、「ソープランドは女性も楽しめるので一度は訪れよう」などと普通に書かれている。オリエンタリズムはどこかで性と結びついた印象があるのだろうが、短い旅行期間に観光スポットとしてソープランドに行かれたのでは、日本観、何か誤解されるのは間違いない。
日本の大都市も米国の大都市も大差ないから、観光はどうしても自文化と大きく違うところを観たがる。日本を旅行先に選ぶ日本通は帰国してから、そうした違いばかりを喋るかもしれない。観光ガイドも影響力は大きいはずだ。各国の日本観光ガイド本の中身の比較、もう少し調べて見ると面白いかもしれないと思った。
ところで、今、私が外国人を案内するとしたら、オススメはこれ。サービス発表直後に乗車してきたが、日本人ももちろん楽しい。
・スカイバス東京
http://www.skybus.jp/home/index.html
コース概要:
三菱ビル前 → 皇居(大手門)→ 国立近代美術館 → イギリス大使館 → 国立劇場→ 最高裁判所 → 国会議事堂 → 霞ヶ関(各省庁)→ 銀座 → 東京駅丸の内、三菱ビル前
天井を取り払った二階建てバスで、東京駅から皇居を音声ガイドつきで一周する。日本の近代史にかかわる建築物や景観が集まるこの地域は、皇居の自然も美しいし見もの。毎時出発で大人1200円。
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Posted by daiya at 2004年09月28日 23:59 | TrackBack
以外にはハトバスの歌舞伎ツアーとか日本人は乗らないものですね。今度外国人来たら、のせてあげよう。インド人が喜んだのは浅草寺でなくて六本木ヒルズでした。寺より最新の高層建築が楽しいみたい。
Posted by: FUZZIO at 2004年09月29日 10:11こんにちわ、はじめまして。
TBさせていただきました。
興味深く読ませてもらいました。またお邪魔させていただきます。