2004年08月13日
はてなの本
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近日はてなの本が出版されます。この本、まだ予約が始まったばかりなのですが、ひょんなことから、出版者のご好意で一足早く頂いてしまいました。
著者の一人の田口 和裕さんにこの本のポイントを聞いたところ、「マニュアル部分でなく近藤さん3万字インタビューが最大の売りです」とのこと。マニュアルに終わらない仕上がりに自信があるとのことでした。
早速、読んでみました。確かにその自信の通り、これはヒットでした。
Aサイド、Bサイドで両面表紙というユニークな装丁です。
Aサイドはマニュアルです。はてなのサービスは、どれもよくできている割に、使い方が説明不足気味だなあと常々思っていましたが、これは完璧なマニュアルとして使えます。ここまでまとまった資料はWebにありません。
Bサイドはネット進化論のような、はてな近藤社長への3万字インタビューや、はてなコミュニティの運営アドバイスが詰まっています。すでにヘビーユーザでも、このサイドが一見の価値ありです。はてなというのは、コミュニティが開発したWebサービスなのだということがよく分かります。
というわけで、少しでもはてなに関心がある人や、コミュニティサービスの未来を考えてみたい人には、私も自信をもってお奨めできる内容でした。
さて。
はてなの人力検索サービスは有名だと思うのですが、実際に質問者として使ってみた方って、意外に少ないのではないでしょうか。高度な検索アルゴリズムによる検索サービスの差別化競争がニュースになる昨今ですが、コミュニティの知恵を使った検索というのも、もうひとつの有力な考え方だと思っていました。
そこで、早速、2000ポイント分を購入し、5つの質問を行ってみました。
質問1 究極のダウンロード〜世界最大のファイルを教えてください
http://www.hatena.ne.jp/1092177139
Webで一般公開されているファイルのうち、世界最大サイズのファイルは何でしょうか?。URLで教えていただきたいのです。またよろしければどうやって、それを見つけたかを教えてください。
質問2 巨大CSVデータファイルのURLを探しています
http://www.hatena.ne.jp/1092214369
カンマ区切りやTAB区切りのデータ。つまりCSVデータファイルを探しています。・一般公開されていてダウンロード可能なURLが示せるもの・数メガバイト以上の大きなもの・巨大であればあるほどよく、最大サイズの回答者には高いポイントを差し上げます。たとえば、郵便番号と住所のCSVデータベースダウンロード・読み仮名データの促音・拗音を小書きで表記しないものhttp://www.post.japanpost.jp/zipcode/dl/oogaki.htmlこんなかんじのものです。よろしくお願いいたします。
質問3 はてな 世界一厚い本 最もページ数の多い本はなんでしょうか。
http://www.hatena.ne.jp/1092322434
その本が紹介されているオンライン書店や情報のあるページのURLを教えてください。最大ページ数の本をご紹介いただいた方には高いポイントを差し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。
質問4 書籍にしたら10万部は売れそうな個人ホームページを教えてください。
http://www.hatena.ne.jp/1092367699
まだ書籍化されていないが、書籍にする価値のありそうな、知る人ぞ知るサイトのURLをぜひお願いします。これは純粋に個人的に読みたいからというのが動機ですので、売り込みでのご回答はお役に立てません。
質問5 お願い:私のサイトにキャッチコピーをつけてください
http://www.hatena.ne.jp/1092369066
私の個人サイト・Passion For The Futurehttp://www.ringolab.com/note/daiya/は近くリニューアルを予定しています。毎日関心のあることを書き綴っていたら、テーマが拡散してしまいました。雑多なコンテンツが一杯あるので、人に紹介する際に説明が困っています。一応、「情報」がテーマなのではありますが、それにひきずられずに、このサイトの内容を簡潔に表せるようなキャッチコピーや短文を発想していただけないでしょうか。ユーザをひきつける言葉ならなおさら良いです。なお、実際に採用させていただいた方には高いポイントをプレゼントさせていただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
はてな人力検索について一応説明すると、質問と回答の公開掲示板です。質問者は質問を行う際にまず60ポイントを使って質問を投稿します。回答が集まったらひとつずつ開封できますが、ひとつ開くごとに10ポイントが必要です。10問の回答を見たら、基本ポイント60ポイント+10ポイント*10で160ポイントが消費されます。
回答に満足したら、質問者は受付を締め切ります。その段階で、使ったポイント(超えても良い)を回答者に割り振ります。参考になった回答者に多くポイントをあげることができます。
実際に質問者として参加して分かったこと。
1 質問者は王様気分に浸れる
これ、質問者はスポンサー気分になれますね。ただし、充実した回答を多く集めるには、きちんと質問と場の設計を考えないとだめなようです。
私はとても感激したのですが、ユーザにはマナーが良い方が多いようです。「質問の趣旨をうまく読み取れずに投稿してしまいました」と言われて、私のアカウントにポイントを送信してくださった回答者が二日で2人もいました。あまり王様気分では悪いような気がしてきます(笑)。この会員の質の高さがサービスの充実につながっているようです。
2 回答の広さと深さを質問設計でコントロールする技術が大切
・回答要求内容の明確さを限定する
・答えやすくする
3 露出機会を独自に用意する
5回やってみて共通するのは、投稿直後に一斉に投稿が集まるが、しばらくするとぷっつりと止んでしまうことです。投稿がはてなのジャンル別トップページに掲載されている間が投稿が多いのですが、その期間が過ぎると回答者がいなくなります。自分のホームページやコミュニティでも回答を求めると効果が高いようです。
1番目の投稿については、タイトルを工夫し、このブログからリンクした結果、はてな総合ランキング第2位になることができました。
というわけで本日のブログのメインコンテンツは上記の回答内容です。長年、聞いてみたかったけれど、誰に聞いたら良いかわからなかったことをまとめて聞いてみました。とても面白い回答を頂きました。2000ポイントを使い切るまでは、受付を継続していますので、よろしければご回答もお願いいたします。
参考情報:
発想を集めるという点では、Mixiの無敵会議コミュニティ内の「予想会議」が面白いことになっています。100以上の会議アイデアが集まりました。ごらんになっていない方はぜひ。
・ソーシャル・ネットワーキングサイト [mixi(ミクシィ)] 予想会議
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=62909
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Posted by daiya at 2004年08月13日 23:59 | TrackBack
はてなの存在を橋本さんの紹介で始めて知りました。これは素晴らしいシステムですね!はてなの本も是非購入したいと思います。浮世離れした私にいつも素晴らしい情報をありがとうございます。
Posted by: さかまた at 2004年08月14日 05:37さかまたさん、こんにちは。コメントを読んで、この記事を書いた甲斐があった、紹介してよかったと思いました。少なくとも一人ユーザを増やしました。
tagさん
出版おめでとうございます。tagさんとことのはさんは、あらゆるものを解説する人として飛ぶ鳥を落とす勢いですね。次は何を解説しちゃいますか?
Posted by: daiya at 2004年08月15日 02:55あえて「はてな」に投稿しなかったのですが、
36万ページのマニュアルが、最近出来たようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040809-00000049-kyodo-int