2004年07月11日
休日の気分転換にOSを入れ替えてみる その2
スポンサード リンク
昨日に引き続きCD起動可能なOSの話題。
■Berry Linux
先日の記事「CDROMだけで起動する3つのOS」に対してそらさんという方から、
「
ここにあがっていないのですが、
berry linuxというCDベースの
Linuxがここのところ急成長しているようです。
knoppixよりちょっと私的に使いやすいかと思ったのですが、いかがなもんでしょう?
」
こんなコメントを頂いていたことに気がつく。(コメントに反応が遅くてすみません)
早速、Berryも試してみた。KNOPPIXと同様にISOイメージをダウンロードしてCDに焼くだけ。
・Berry Linux - Bootable CD Linux
http://yui.mine.nu/linux/berry.html
動かしてringolabのページを表示。
・その他のスクリーンショット
http://yui.mine.nu/linux/screen.html
完全に動作。美しいデスクトップ。KNOPPIXとの違いは、「Knoppix は Debian (開発者向け Linux) ベースであり、「Berry Linux」は Red Hat (一般向け) ベースです」ということらしい。
■奥深いLiveCDの世界
こうしたジャンルはLiveCDと呼ばれていることを知る。おそらく世界で最も充実した情報源がLinuxベースのLiveCDをリストにしたこのページ。100以上のLinux LiveCDが用途、ファイルの大きさで分類されている。2メガバイトで動くfloppyfwから、CDROMの容量限界の700メガクラスのものまでリンクがある。
・List of Linux Live CDs
http://www.frozentech.com/content/livecd.php
ジャンルは、Bioinformatics, Clustering, Desktops, Diagnostics, Educational, Firewalls, Forensics, Gaming, Geographically Specific, Home Entertainment, Medical, Power PC, Rescue, Security, Serversなどという分類になっている。
特徴が強く出ていると思ったのは以下のディストリビューション。
・化学者向け BIOKNOPPIX home
http://bioknoppix.hpcf.upr.edu/
・視覚障害者向け Oralux
http://oralux.org/
音声読み上げなど。
・無線ホットスポット構築 Public IP - FREE WiFi Open Source Solutions
http://www.publicip.net/
喫茶店オーナーなどが店を無線LANスポット化するためのCD。
・ゲームエミュレーター KnoppiXMAME
http://sourceforge.net/projects/knoppixmame/
プレイステーションのゲームが動く。
・自然言語処理向け Morphix-NLP
http://www.nlplab.cn/zhangle/morphix-nlp/index.html#download
自然言語処理アプリケーションを搭載。すぐ使える。
・グループウェアサーバ化 OpenGroupware.org Knoppix CD
http://www.opengroupware.org/en/knoppix/index.html
グループウェアをCD一枚で動かす。
・ストリームサーバ化 StreamBOX
http://streambox.org/
ストリーム放送局を構築する。
■動かしてみたGeeXboX、eMovieX、Morphix
その他、
非日本語圏のものをいくつか試してみた。
・GeeXboX HomePage
http://www.geexbox.org/en/index.html
MP3やAVI(DIVX)などの音楽、映像再生専用のOS。CDROMから起動すると、OSの入ったCDは排出され、メディアCDを挿入できる。ハードディスク上のメディアファイルにも対応している。PCの完全なジュークボックス化が可能。
・Movix
http://movix.sourceforge.net/
GeeXboXと同様のコンセプトだが、こちらの方がファイルサイズがとても小さい。
・morphix.org - News
http://www.morphix.org/modules/news/
汎用デスクトップ利用向けなのだが、ゲームを満載したバージョンがあり、DoomやFreeciv(シムシティ)などを遊ぶことができる。
と、気分転換を超えてどっぷりLiveCDにはまってしまった。CD起動でPCを家電化するというコンセプトは、古いPCの再利用にも使えそうだ。
ところで、今年度のIPA未踏プロジェクトで、とても動向が気になっているプロジェクトがある。起動にはCDさえ不要で、P2Pネットワーク上に分散したOSを読み込んで、「どこからともなく」起動するOSの研究開発である。
・ どこからともなくブートするOS
http://www.ipa.go.jp/jinzai/esp/2004mito1/gaiyou/4-4.html
「ルートファイルシステムをP2Pで共有できる「どこからともなくブートするOS」を開発する。本提案ではどこにルートファイルシステムがあるのか不明なままP2Pからデバイスブロックを取得するデバイスドライバを作成する。作成するドライバは各ブロックをファイルとして扱えるループバックデバイス用となる。ループバックファイルはブロック単位で小粒度ファイルに分割され、各ファイル名を集めたブロックリストによって管理される。OSが各ブロックを必要とするとP2Pで対応ファイルがダウンロードして利用される。」
どこから起動したか分からな哲学的なOS。
スポンサード リンク
Posted by daiya at 2004年07月11日 23:59 | TrackBack