2004年03月03日

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Webサイトマッピングプロフェッショナルガイド-サイト設計の考え方、作り方
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Webのサイトマップを作成したい人向けの大きな本。全編カラー。

今日はこの本の前に、YAHOOの話題から。

■YAHOO!に登録されたけれど

先週末に「Subject: 貴サイト登録のお知らせ 」というタイトルで「こんにちは、Yahoo! JAPANサーファーチームです。突然のメールで失礼いたします。」というメールが検索エンジンのYAHOO!社から送られてきた。

この3ヶ月の私のサイトの検索エンジンからのアクセスをグラフ化すると以下のような比率である。YAHOO!は4割を超えている。

searchenginelog0403.JPG

これで更にYAHOO!経由のアクセスが増えると見込んでいたのだが、意外にも公開後、トラフィックが増えない。不思議なくらい増えない。

登録されたカテゴリと説明文を見に行って少し納得する。

・トップ > 自然科学と技術 > 情報技術
http://dir.yahoo.co.jp/Science/Information_Technology/
橋本大也によるウェブログ。情報技術、書評、日々の雑感を記述。

この場所は、階層としては比較的上位なのだが、なぜか登録数が少ない。ユーザにたどられることも少ないようだ。分類としては納得だし、見つけていただいたYAHOO!社の方々には感謝なのだが、このカテゴリからのアクセスは1日、2,3件である。どうしたものか。いやどうもしないが。

■サイトマップと分類

YAHOO!のように大量のリンクを、階層構造に分類し、分かりやすく表示するというのは難しいことだ。まず分類名の作り方も、ユーザの利用意図を反映したものでなければならない。いくら「ページ」だからといって、図書館で使う分類法で分類してもうまく収まらないものや、違和感のあるものが大量に出てきてしまう。また、Webのページと書籍では、量的な点でもかなりのテーマの偏りがあるだろう。

よく知られた分類法というと以下のようなものがある。

・日本十進分類法
http://www.trc.co.jp/trc-japa/search/ndc.htm図書館で採用例の多い日本十進分類法。

・日本標準産業分類(平成14年3月改訂)
http://www.stat.go.jp/index/seido/sangyo/index.htm

・日本標準職業分類(平成9年12月改訂)
http://www.stat.go.jp/index/seido/9-2.htm

・日本標準商品分類(平成2年6月改訂)
http://www.stat.go.jp/index/seido/9-3.htm

だが、どれも一般ユーザの利用するWeb検索の分類向きではない。以前、研究で、実際にこれらのカテゴリにWebを大量に分類してみたが、階層が深すぎたり、テーマの落ち着き具合が悪かったりして分類する側が難しい上に、利用段階でも、目的のサイトをどこに探せば良いのか検討がつかなくなった。

一見恣意的に見えるが、YAHOO!のように、ユーザのニーズも反映した、Webの総合分類を作るのは非常に難しいのだ。

yahoocategory0403.JPG

■分類をどうビジュアライズするかの見本の本

この本のテーマは、サイトマップの作成である。

YAHOO!の例より少しは易しい、ひとつのサイト内のマップ作成が主なテーマである。世界中のWebサイトから、何百もの可視化事例をカラーで満載している。見ているだけでも、デザイン発想が刺激されて楽しめる。

多数の例を分析した結果、次の4パターンにサイトマップは分類できるという。

リスト型    横方向または縦方向に階層構造を整理したリスト
展開型     階層構造を開くとその下の情報が表示されるタイプ
円形      円形に配置したもの
メタファー型  比ゆ的な関係を使って情報を表現する図

4つの類型に、

1 フォントサイズ
2 フォントまたは背景の色
3 位置
4 インデント
5 ライン
6 記号またはアイコンの

以上6つの要素を変化させることで大半のバリエーションが生まれるとまとめている。実例から抽出したこの型にスクリーンキャプチャのイメージと解説文が整理されている。

リスト型と展開型はある程度、HTMLによる可視化ではアイデアが出尽くした感がある。以前の記事でもWeb可視化(Webviz)の例として触れたが、現在はネットワーク図ライクな円形型が先端流行のようだ。

・関連過去記事:私の近傍サイトマップ
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000423.html

先日、百式に教わったアクセスログの可視化ソフトVisitorVilleはメタファー例の極みであると思う。感動した。

リアルタイムに、Webサイトへのアクセスを街と人のメタファーでアニメーションとして表現する。ビジターがページからページへクリック移動すると、VisitorVilleの画面では、建物と建物の間を人が移動していく。ビジターのドメインが学術機関なら学生風に、ビジネスマン風にとキャラクターの風貌が変ったりするそうだ。

VisitorVille
villefront-screen2.jpg

なお、この本に出てくるような事例は、このサイトが詳しい。大量のWebのリンクの可視化例が整理されて公開されている。サイト本体はなくなってしまうこともあるので、この種のアーカイブは貴重である。

・Mapping Cyber Space
http://www.mappingcyberspace.com/gallery/index.html

こういった可視化技術によってどうWebが便利になっていくのかは、今考えると楽しいテーマだと思う。私も結論はまだない。

日経BP社の連載企画でも、先日、関連テーマを提案し、ディスカッションを行ったので、興味のある方はこちらもどうぞ。

・知識流通3月ログ:可視化とマインドマップ、音楽的と絵画的理解
http://sentan.nikkeibp.co.jp/mt/2004/02/


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Posted by daiya at 2004年03月03日 23:59 | TrackBack このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーをはてなブックマークに追加
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Comments

Yahooディレクトリからの訪問は、そんなものかなーという感じですね。どちらかというと、GoogleのPAGERANKが上がる意義の方が大きいのでしょうね。

Posted by: にむ at 2004年03月12日 08:59
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