2004年02月12日
速読・速解の技術―やっぱり使える「ポスト・イット」!!
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■忙しい人のためのアウトプット指向情報術
今私のテーマは、仕事術。特に殺人的に多忙な生活を送りながら、効率的に大量の仕事をこなしている人のノウハウや仕事観を知るために、10冊ばかりそれっぽい本を買い込んで、読んだ本の一冊。テレビで活躍する経済キャスター西村晃氏の仕事術の本。この人は、この5年余りで60冊以上を出版している。
相当忙しいらしい。年間300回以上の講演(ほぼ毎日か)、10本以上の雑誌連載、月10冊の単行本と30冊の雑誌を読み、新聞は3紙を毎日読みながら、トレンドを分析してコメントする。年間で200日はホテル宿泊だそうだ。
この人の仕事術は徹底的にキーワード指向である。大量の情報の中から、キーワードを素早く発見し、ポストイットに書き込みを行う。キーワード探しのノウハウは非常に参考になる。本の最初の100ページに集中することが多いとか、カッコとアルファベットを見逃すな、「しかし」「だが」「けれども」などの接続詞前後を見よ、など。そういわれてみれば、そのとおりだ。
そして、ポストイットに、見つけたキーワードや、思いついたことを書き出して、文章作成時にそれらを並べて記事化せよ、というのが著者の仕事術である。この人も、情報収集においては、とにかく不要を捨てる部分を意識している。面白くない本は最後まで読むな、とか、とりあえず気になる書籍は買っておけ、積んでおけ、ページは破け、など。
3色ボールペンをこの人も使っている。ただ、以前紹介した本のやりかたと違って、ポジティブなことを赤、ネガティブを青、普通を黒で書くというもの。緑は使われない。実は、私も3色ボールペンは本に影響されて、すっかり信者になってしまった。百円ショップで4色ボールペンをみつけたのでまとめ買いし、すべてのボールペンを4色化しようとしているくらいだ。これは今後もずっと続けそうな習慣。
この本、タイトルの「速読」に期待するとハズレの本である。スキルとしての速読術向上の話はほとんどでてこない。だが、この人のやり方は一理ある。この本が述べているのは、速読ではないのだが、読む、まとめる、書くという3段階のプロセス全体を高速化するノウハウなのだと感じた。
この本は書いた人も忙しかったのだろうと感じられるくらい、早く読める本。電車の片道60分で読めてしまった。
■大量の情報を活用するための3要素?
ここからは私が読んで考えたこと。10冊の仕事術の本を読んで、メタレベルでの共通点を洗い出そうとしている。中間報告。
大量のメディア(書籍や雑誌)に触れて、必要な情報を取捨選択するというタスクには3つの要素があるような気がする。
本であれば、内容を読んで、気になる部分に注釈する(栞、印、折り曲げ含む)。そして、アウトプットを作る際には、それらの注釈の位置や種類(ナビゲーション)を発見して、役立てる。
1 情報ソース
本のテキストそのもの
2 アノテーション(注釈)
栞、印、折り曲げ、書き込み、ポストイット
3 ナビゲーション
栞、印、折り曲げ、ポストイットの位置、書き込みの色など。重要度や分類を示すものもある。
3色ボールペンもポストイットも、そしてその他の情報術の多くも、これらの要素の工夫であると言えるのではないか、と仮説を立てている。他にも幾つか、仕事術本を読みながら、理論を考えているので、またこのブログでまとめてみたいと思う次第。
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Posted by daiya at 2004年02月12日 23:59 | TrackBack
もうひとつ、「注目」という要素(タスク)も共通しているように思います。
情報ソースのどこかに注目すべきポイントが存在していて、その注目点を探す作業が暗黙のうちに行われている、と思うので。