2003年12月05日
外来語言い換えプログラムとVBScriptのススメ
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外来語言い換えプログラムとVBScriptのススメ
テーマが二つ。後半は技術チックな話なので興味ない人は飛ばしてください。
■外来語を言い換える
国立国語研究所が、こんなことを言っているのだ。
「
近年,片仮名やローマ字で書かれた目新しい外来語・外国語が,公的な役割を担う官庁の白書や広報誌,また,日々の生活と切り離すことのできない新聞・雑誌・テレビなどで数多く使われていると指摘されています。例えば,高齢者の介護や福祉に関する広報誌の記事は,読み手であるお年寄りに配慮した表現を用いることが,本来何よりも大切にされなければならないはずです。多くの人を対象とする新聞・放送等においても,一般になじみの薄い専門用語を不用意に使わないよう十分に注意する必要があります。ところが,外来語・外国語の使用状況を見ると,読み手の分かりやすさに対する配慮よりも,書き手の使いやすさを優先しているように見受けられることがしばしばあります
」
そして活動として、「外来語」言い換え提案を2回行っている。カタカナのよく使われる言葉に日本語を割り当てるわけである。2回で計114語の言い換えの提案が審議会で決定された。
・国立国語研究所「外来語」言い換え語等一覧
http://www.kokken.go.jp/public/gairaigo/Word_List/iikaegotou_dic.html
例えば、「アイドリングストップ」は「停車時エンジン停止」と言いましょう、だとか、「アナリスト」でなくて「分析家」であるとか、「シミュレーション」と言わずに「模擬実験」と言いましょう、といった具合である。だいたい納得できるのだが、「ノーマライゼーション」を「等生化」と言おうとか、「マルチメディア」を「複合媒体」にしてしまう、あたりは逆に分かりにくなりそうな気もする。
トレンド、バーチャル、リアルタイム、ログインなどなど、技術やITビジネス用語のオンパレードで、どういう言いかえを「有識者たち」は考え出したか、このリストは眺めているだけでも楽しめる。
■言い換えプログラム For Windows
リストを眺めているうちに、個別に読むだけでなく、実際に文章全体を変換して読んでみないと感触が分からないと思った。それで早速、変換プログラムをVBScript言語とHTMLで書いた。ダウンロードできるようにしたので、Windowsの方は試してみて、変換結果に対する印象を教えて欲しい。
・プログラムのダウンロード(動作にはWindows98/xp/2000、MicrosftInternetExplorer5.5以上が多分必要)
ここをクリックするとダウンロード
ZIP形式でファイルをまとめたので、解凍プログラムで展開してから、中にあるiikae.htmlをブラウザーで表示してほしい。後は使い方は分かっていただけると思う。多くの環境で表示や変換ボタンを押す際に、ActiveXがどうたらこうたらなどの警告が出ると思われるが、私を信用してOKを押して続行して欲しい。ま、原則at your own riskですが。
(追加:もしも動かない場合には、この記事の末尾を参照のこと)
例えばこのプログラムを使うとこんな風に文章を一発で変換できる。違和感なくこういう作文をできる自分もズレてるんだとおもうけれど...。
変換前 | 変換後 |
グローバリゼーションとハーモナイゼーション ボーダーレス社会のグランドデザイン 現代は、政治、経済、社会、文化などあらゆるスキームで、グローバリゼーションが進んでいる。つながっていく世界のあらゆる組織と人々。あるシンクタンクのアナリストによると、大企業からベンチャーまで、多くの組織が、グローバルなビジョンをシェアしないと安定した成長は望めないと考えているのだという。 グローバリゼーションを支えているのはテクノロジーだ。多国籍企業のマーケティング部門のスタッフは、マルチメディアとバーチャルリアリティ技術を使ったオンライン会議にログインし、地理的なタイムラグなしに、パートナーシップ企業とリアルタイムにコミュニケーションを行う。他国のスタッフの情報にもアクセスしないと、グローバル市場の激しい変動をフォローアップできないからだ。 会議では、新しい製品コンセプトのプレゼンテーションや、インパクトのあるイノベーション戦略、支社で行われた戦略のケーススタディ、多国籍企業のスケールメリットのポテンシャルを活かしたアクションプランの策定などがアジェンダに登場する。こうして国境を越えて、インタラクティブで且つオンデマンドにコンセンサスを形成していく過程は壮観だ。何らかの未開拓のシーズが発見されれば、翌日には国際的なワーキンググループやタスクフォースが組まれて、スピーディな市場の動きにキャッチアップする。 もちろん、こういったグローバル企業の社員は世界時間に自分の生活をあわせないといけない。大抵はフレックスタイムが導入されているが、体内時間とのズレからくるメンタルヘルスの不調は自らをモニタリングしていないといけない。経営者は、こうした社員をマネジメントし、インセンティブとモチベーションを与える必要もある。 | 【地球規模化】と【協調】 【無境界 脱境界】社会の【全体構想】 現代は、政治、経済、社会、文化などあらゆる【計画】で、【地球規模化】が進んでいる。つながっていく世界のあらゆる組織と人々。ある【政策研究機関】の【分析家】によると、大企業から【新興企業】まで、多くの組織が、【地球規模】な【展望】を【(1) 占有率 (2) 分かち合う 分け合う】しないと安定した成長は望めないと考えているのだという。 【地球規模化】を支えているのはテクノロジーだ。多国籍企業の【市場戦略】部門のスタッフは、【複合媒体】と【仮想】リアリティ技術を使った【回線接続】会議に【接続開始】し、地理的な【時間差】なしに、【協力関係】企業と【即時】にコミュニケーションを行う。他国のスタッフの情報にも【(1) 接続 (2) 交通手段 (3) 参入】しないと、【地球規模】市場の激しい変動を【追跡調査】できないからだ。 会議では、新しい製品【基本概念】の【発表】や、【衝撃】のある【技術革新】戦略、支社で行われた戦略のケーススタディ、多国籍企業の【規模効果】の【潜在能力】を活かしたアクションプランの策定などが【検討課題】に登場する。こうして国境を越えて、【双方向的】で且つ【注文対応】に【合意】を形成していく過程は壮観だ。何らかの未開拓の【種(たね)】が発見されれば、翌日には国際的な【作業部会】や【特別作業班】が組まれて、スピーディな市場の動きに【追い上げ】する。 もちろん、こういった【地球規模】企業の社員は世界時間に自分の生活をあわせないといけない。大抵は【自由勤務時間制】が導入されているが、体内時間とのズレからくる【心の健康】の不調は自らを【継続監視】していないといけない。経営者は、こうした社員を【管理 管理者】し、【意欲刺激 意欲刺激剤】と【動機付け】を与える必要もある。 |
#VBSはウィルス作成に良く使われるのでこのファイルは再配布はしないでください。
#コード的には最長一致検出がうまくできていないなどの未熟部分あり。誰か直して。
■VBScriptのススメ
技術職でなくても、テキスト一括処理、文書の一括変換であるとか、定型作業の自動化が、自分ひとりですぐできると非常に便利である。私はこういったデスクトップオートメーションに、長い間Perl言語を使ってきた。PerlはCGIによく使われる言語でテキスト処理に適している。しかし、Windowsや日本語処理との相性は必ずしも良くない。
そこで最近はVBScriptという、Windowsのみで動作する簡易言語に注目している。比較的習得が容易でありながら、WindowsOSのほぼすべての機能を自動化でき、ネットワークや日本語との相性も良い。なんでみんな使わないのだろう、と不思議になるくらい魅力的な言語だ。強力であるが故にセキュリティ上の問題があるのだが、個人でデスクトップで使う分には問題はない。
VBScript言語はマイクロソフトが.NET戦略により、主流から外した?せいか、書籍が少ない(同じ系統のVisualBasicやVBAやWindowsScriptingHostは書籍が多い)が、この本は非常に参考になった。
VBScriptハッカーズ・プログラミング―サンプルプログラムでわかる関数・ファイル・HTMLWindows操作のテクニック
VBScriptは基本は簡単である。デスクトップに空のファイルを作成して、
「
msgbox 600*800
」
と書いて、test.vbsというファイル名で保存したものをクリックすれば、
こんな風に800×600の結果がメッセージボックスで表示される。とても簡単である。コマンドラインでもGUIでも動くし、WindowsのAPIへアクセスもできるのでかなり本格的なアプリケーションも開発できる。暗号化することでソースを隠してWebで公開することも可能であることはこの本ではじめて知った。
この言語、結構、仕事に使えるぞ。
参考URL:
・Windows Scriptオフィシャル
http://www.microsoft.com/japan/msdn/scripting/default.asp
・無料のVBScriptでXMLプログラミング
http://www.atmarkit.co.jp/fxml/rensai/msxml01/msxml01.html
・VBSのお勉強
http://sapporo.cool.ne.jp/avg/vbs/
以下は某高校の2002年度2年数学Bの授業で使った教材です、とのこと。それが無料なんだからお得。こういうのはどんどん公開して欲しい。
■補足:もしもこのプログラムが動かない場合には??
動かない場合はメールでご報告ください。。お返事はできないかもしれませんが修正が早くなります。なお、このブログのコメントスペースでバグ対応はできませんのでよろしく(汗)。
1 応急対処法
この記事を公開直後、多くの環境では動くようですが、「データファイルがありません」と表示されてしまうエラーで動かない方がいるようです。
応急対処法としては、少しややこしいのですが、ファイル内のiikae.vbsをメモ帳などで開いて、4行目の行の値を以下のようにdata.txtに対する絶対パスに変更してください。(絶対パスの意味が分からない方は、とりあえずiikaeフォルダをCドライブの直下において以下の通り修正してみてください)。それでも動かない場合には、少々お待ちください。
2 VBScriptに詳しい方、力をお貸しください
VBScriptに経験のある方、教えてください。修正案についてはコメント欄にいただいても大歓迎です。起動時のカレントディレクトリが環境によって異なることが原因のように見えますが、VBSはまだ私もはじめて日が浅いのでよくわかりません。修正できる方いたらどうかよろしくお願いいたします。
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Posted by daiya at 2003年12月05日 23:59 | TrackBack
scriptname = WScript.ScriptFullName
inFileName = Left(scriptname, InstrRev(scriptname, "\")) & "data.txt"
なかなか面白いことしてますね・・・。頑張ってください。
Posted by: kcrt at 2003年12月07日 23:01