2003年11月26日
あなたもいままでの10倍速く本が読める
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今日はあまり本気にならずにお読みいただきたく...。
本を速く読みたい。1冊読むところを3冊とか10冊読みたい。何十枚のビジネス文書を配布された直後に即効で把握してしまいたい。私もそう思っている1人である。教養や娯楽分野の、ノンフィクションや小説ならば、ゆっくり味わって読みたいが、ビジネスや研究の仕事に必要な知識は、高速に吸収したいものだ。
私は多分、読書ペースは遅くないほうだ。だいたい常に5冊程度を平行で読んで、週に1,2冊を読み終わる。最近はBlogにも書評を書く。ほとんどは往復3時間の通勤時間と就寝前の夜中の作業である。カバンには内容の硬い本と柔らかい本の2冊を入れている。枕元に重い本を1冊。技術実用化コンサルタントとしての知識レベルを維持したいと思うので、そんな生活をずっと続けている。しかし、進化の早い業界、知識の不足感はつきまとう。
だから、もっと速く読めればなあ、の想いは人一倍強い。そこで、全世界で20万人が使っている(らしい)、フォトリーディングのメソッドに手を出して見た。
フォトリーディングは次のプロセスで進める。
1 準備
読む価値の事前判断と「ミカン集中法」で理想的な状態形成
2 プレビュー
文書の持つパターンを把握し読書方針を検討する。キーワード把握。
3 フォトリーディング
ここが重要。フォトフォーカスという周縁視野を意識してページを画像イメージとして記憶へ写し取る。
4 アクティベーション
意図的、自然発生的に内容を想起する。そのためのマインドマップ等ツール類
5 高速リーディング
従来型の速読。必要な箇所を斜め読みする。多くの人が普通にできる。
フォトリーディングでは、1ページを1秒で視覚的に読む。250ページの本であれば、5分程度で読む計算だ。ただし、この異常な高速さを、誤解してはいけないのは、他の速読法(読むのを高速化する)と違って、内容を詳細に理解することは目的ではない。つまり、読書ではない。要点抽出と概要把握が目的で、フォトリーディング後、必要な部分は、普通に読むことになるのである。
本の中では、「要点がかかわる重要なことがらが書かれているのは文書中の4-11%に過ぎない」という調査が紹介されていた。これは納得できる。もし、要点の場所を発見できて、連続して読めるならば、10倍高速化は理論的には可能なはずだ。
このメソッドはそれなりの説得力を持っている。練習が必要なプロセスが幾つかある。最初はできないが、少しずつできることもある。ページのつなぎ目に幻のページが浮き上がるブリップページ体験は私はできた。それが意味することは分からないが、もしかして、自分の能力が開発されているかもしれない感は感じる。本当にせよ、嘘にせよ、本気でなければ十分、楽しめる本だった。ホームページや電子文書の速読の記述もある。
なお、巻末の速読に関する海外参考文献のリストは、いい。少しずつ原文を取り寄せて、本書の科学的根拠も判断していきたい。
評価:★☆☆☆☆(現段階)
そして、読了後、一ヶ月間、10冊程度で実践してみた。
結論としての素直な感想。
できなーい(笑)。い、いや、できているのか?。
できたのかどうか判断は難しい。身近に完全にできるひとがいれば信憑性は高まるが、とりあえずいない。本書の通りにやって1週間もすれば、本のキーワードを書き出したり、簡単な要約はつけられる。ただ、その後、ゆっくりと同じ本を読み、その読み方で正しかったか、正確さを検討すると、100点満点で30点から40点といったところだ。また昔の私でも、集中力次第でそれができていたのかもしれない。
メソッドの有効性は否定もしない。ただただ判断不能なのだ。漠然と視線を動かして斜め読みするならば以前から日本語、英語の論文系資料のチェックではやっていた。それとの違いが仕事上の効果として、まだ明確にならない。30分程度でその本が分かったつもりには慣れるのは確かだ。
私の練習が足りない可能性がある。諦めていない。また2ヶ月程度して進展があれば、このBlogで報告させていただきたい。
なお自動要約の技術の情報(主に研究)や変わった取り組みを参考として最後に紹介。機械が勝つのか人間が勝つのか、速読メソッドビジネスの行方や如何に。
・要約機能付き市販ソフト
http://www.lr.pi.titech.ac.jp/pub/research/summarization/software.html
北陸先端科学技術大学院大学自然言語処理学講座による。自動要約機能のついた市販ソフトの紹介や、MS Wordなど各製品の要約の仕組み、要約度による変化の例など。
・テキスト自動要約に関する研究
http://www.lr.pi.titech.ac.jp/pub/research/summarization/
東工大奥村研究室による研究とガイド
・Webの要約研究
http://research.nii.ac.jp/ntcweb/index-ja.html国立情報学研究所、NCTIRのWeb研究。
・ニュース文の自動要約
http://www.nhk.or.jp/strl/results/activity/pdf/rd60-1.pdf
NHK技研がニュース要約技術を一般向けにさらっと説明。言いかえで短縮。
・動きに基づく料理映像の自動要約手法
http://www.mtl.t.u-tokyo.ac.jp/Research/paper/2002/J02-kenkyukai-reiko-1.pdf
愉快。料理番組を圧縮し、手順理解を妨げずに8分の1サイズの要約映像を作る。
・沖電気、メールを自動的に要約するサーバー
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/6215.html
「「早解サーバー」は自動でメールの要点を抽出し、携帯電話などに送信するメールサーバー。冒頭や文末のあいさつ文などの文脈を判断した上で不要と思われる部分を省略し、携帯電話などに送信する。」必要なのか?90万円〜。
付記:
私はこの本に書かれていることが科学的に真なのか知りません。またこの種の内容で、高額なプログラム教材やセミナーが存在しますが、特に推奨するものではありません。読者は大人ばかりとは思いますが念のため。同時に「速聴」に取り組む物好きで野心的な男より。
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Posted by daiya at 2003年11月26日 23:59 | TrackBack
はじめまして。
フォトリーディングがホンモノかどうか、
実体験でチャレンジしてみることにしました。
科学的根拠があるかどうかは
わからないですが・・・
どうなんでしょう??