2003年10月29日
論理的に思考する技術―みるみる企画力が高まる「アウトライン発想法」
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・論理的に思考する技術―みるみる企画力が高まる「アウトライン発想法」
先日の話の続き。駅のキオスクで売っていたので通勤往復で読みきってしまった本の紹介。
思考法とタイトルにあるが内容は副題のアウトラインプロセッサ一辺倒の本。面白かったのは後半の実践部分。例えば、著者が仮想のレストランの販売企画を、アウトラインを使って考えていくプロセスを段階を追って説明される。なかなか他人のアウトラインやマインドマップは見る機会が少ないので、参考になった。
アウトラインを文章化する過程において、説得力ある文章を書くには、収集した事実をいかに整理して見せるかが重要とし、見せたい事実が多くムダ、モレ、重複が起きて混乱しそうな場合、「あらかじめ用意されている「情報整理の枠組み」を利用するのが良い」と著者は述べている。そして具体的な例として、
1 メリット・デメリット
2 自社・競合・利用者
3 製品・価格・プロモーション
4 SWOT(強み、弱み、機会、脅威)
などの枠組みを紹介している。
確かに枠組みのバリエーションを持っているとアウトラインの方法は文章作成がやりやすくなる。私は自分がよく使う枠組みを他にも考えてみた。
・ビフォアー&アフター(使用前、使用後)
Webのリニューアルなど。キャプチャを並べて違いを一目瞭然に。
・進化論(3段階や4段階)
過去から未来への進み方を説明しやすい
・100の方法(nの方法)
情報が多くまとまらない場合箇条書きしてnの方法とすれば納得してもらえる(こともある)
・3か条、5か条、7か条
「〜すべし」式にまとめる。収まりがよく、結論としても分かりやすい
まだまだたくさんありそうだ。
こういった整理の枠組みがツールに予めたくさんセットされているとビジネスでは使い勝手がよさそうだ。2年位前に、米国Correlate社が、アウトライン的な階層構造に情報やファイルを整理するWindowsデスクトップベースのソフトを出していて、試用した際、とても気に入ったことがあった。日本語版を待っていたのだが、先ほどみたら、今はNotesやMS SharePointに組み込む企業向けのソリューションとなってしまったようだ。
・Correlate For KMap(日本取り扱い富士ソフトABC)
http://www.fsi.co.jp/kmap/
・付属アウトラインテンプレートの例(これくらいまで落とし込んでくれるとよいと思う)
http://www.fsi.co.jp/kmap/presentation/TEMPLATE.files/frame.htm
・Correlate
http://www.correlate.com/
以前のように個人でも使えるツールをリリースしてほしいのだが。
なお、この本では、アウトラインツールとしては、マイクロソフトWordのほか、Mac用のACTA、Inspirationが紹介されている。
・ACTA
http://www.a-sharp.com/acta/
・Inspiration日本取り扱い(脱パワーポイントを考えるヒトにはとてもよいソフト)
http://www.threes.co.jp/
・Inspiration米国オフィシャル
http://www.inspiration.com/
著者は比較的オーソドックスで丁寧な使い方をするのでアウトラインの入門者にもよさそうな本だ。
評価:★☆☆☆☆
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Posted by daiya at 2003年10月29日 23:58 | TrackBack