鎌倉本
先日、鎌倉の世界遺産登録の失敗という大きなニュースがあった。同時に申請した富士山は合格したが、その陰で鎌倉はなんと4段階中最低の評価で世界遺産としての価値が、まったくなしと相手にされなかった。世界の鎌倉にはなれなかった。烙印を押された感じである。
http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/sekaiisan/documents/bunkacho.pdf
私は隣の市に住んでいるので鎌倉もよく行くのだが、世界遺産不合格問題は、地元の人間にとって驚きだった。鎌倉は人気の観光スポットだから、間違いなく登録されると皆が思っていた。しかし、実際には登録テーマの「武家の古都」としての遺跡や史料がほとんど残っておらず、世界遺産の要件にははるかに遠かった。
だが登録に失敗しても鎌倉の人気はまったく衰えていない。休日の江ノ電には長蛇の列ができるし、小町通りも大仏の前も人が多すぎて歩きにくいくらいだ。狭い場所にたくさんの観光客が訪れているので、世界遺産認定されて、これ以上の来訪が増えたら、受け入れキャパシティを超えてしまうことは明らかだ。地元の世界遺産登録への熱がとても低かったのは、無理に世界遺産に登録する必要はないと考える人が多かったからだと思う。
再申請への動きはゆっくり気長に続ければいい。世界基準に前向きなのはいいことだ。遺跡や文化財の保存にもプラスだろう。だがすぐ合格しなくていい。そもそも日本国内でも申請準備の地域が鎌倉以外にもたくさんある。世界遺産登録の待ち行列、毎年1つずつ認可されても40年以上かかるらしい。鎌倉が不合格のほとぼりが冷めてから、コンセプトを見直して、また通すまでにはどうやっても、長い時間はかかる。
で、私は世界遺産に鎌倉はずーっと登録されない方が良いと思う。永遠に申請中にすればいいと思う。特許申請中みたいなものだ。十分に効力はある。鎌倉は「永遠のベータ」でいいんじゃないと思う論だ。もちろん観光人気が衰えてきたら、本気でねらうわけだが、今のところ、鎌倉は元気であり、世界遺産ネタでテコ入れ救済をする対象ではない。今後も世界遺産なんかいらない街であり続けてほしい。
で、この鎌倉本には鎌倉の楽しさがいっぱい載っている。
この本に出ていないところで私のおすすめはここだな。
http://tabelog.com/kanagawa/A1404/A140402/14000248/
ゴルフボール大の白玉が絶品の鎌倉の甘味処 雲母きらら。私の白玉史上間違いなく最美味。ゆでたばかりの暖かい白玉のもちもちに感動。花や器でも楽しませる。漬物?とおもった付け合わせがまたよくあう。もはやアートだ、ここ素晴らしい。食後に昆布茶。行列店だが今日は一組待ちで入れた。銭洗弁天近く。ー 場所: 茶房 雲母
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