データサイエンティスト養成ギプスか?超アナログな統計ノート
統計ノート。存在は昔から知っていたが、はじめて使ってみた。統計データを記入するための縦横罫線が印刷されている。
当たり前だが上下の値を計算して合計値を埋めなければならない。すごく面倒。コンピュータが普及する前の時代は、統計学者だけでなく、企業の会計も、こういうノートが計算ツールだったのだろうが、昔の人たちは偉かった。こんな大変な作業をしていたかとちょっと感動する。
エクセルがあるのになぜ今さら紙を使う必要があるのか?
iPhoneで管理している自分の歩数などを記入して傾向を分析するなど、やってみたが、手でひとつひとつ記入していくと、埋めていく間にさまざまな仮説が頭に上ってくる。土日はやはり歩数が多いのは家族で外出するからだろうとか、それに続いて多い歩数の水曜日は、会社の後に大学に出ているから移動が多いからだろうとか、たしかこの日は風邪で寝ていた日だとか。記入するのに時間がかかるから、その間、自然と数字の意味を考えるのだ。iPhoneからエクセルへ自動的にデータをエクスポートしていたら、仮説を立てる前に終わってしまう。紙のノートはデータサイエンティストの養成ギプスになるかもしれない?。
「高校生からの経済データ入門」にグラフよりも表を見て考えるべきという指南があったが、アナログの表をつくるというプロセスもまたいい勉強になるなと思う。手を動かしながら考えることは、ただ考えることとは違う意味のある行為なのだ。そこにアナログのツールの価値が残されているし、文具メーカーにとってのデジタル世代のアナログのイノベーションの余地があると思う。
高校生からの経済データ入門
http://www.ringolab.com/note/daiya/2013/04/post-1791.html
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