オーディオブック 宮部みゆき ぼんくら 全十二話完全版
江戸の同心井筒平四郎が、長屋の住人達に次々に起きる怪事件を解決していく宮部みゆきの人気シリーズ。物語のナビゲーターで井筒平四郎の奥方役を原田知世がつとめる。往年の原田知世のファンにはとくにおすすめ。声って年をとっても変わらないな、あの声は薬師丸ひろ子と並んで今もいいな、と。
江戸深川にある鉄瓶長屋。平和だった生活が、ある夜、住人の殺人事件が起きたのを皮切りに、次々に住民が立ち退かざるを得なくなる事件が発生する。ひとつひとつの事件は一応の解決を見せるのだが、裏につながりがあるように思えてならない平四郎。長屋の大家の湊屋が何かを画策しているのではないかときがつき、岡っ引きの協力をえながら、真相の解明に挑む。
物語の前後で毎回、原田知世が江戸の風俗や社会制度を説明してくれる部分もよくできており、歴史の勉強になる。
2005年から4年間、ニッポン放送系のラジオで、ナイターオフの日曜夜に放送されていた連続ラジオドラマ。オーディオブックとしてiTunesで購入できる。1話20分くらいで全12話。毎晩眠る前に1話ずつ聞くのにちょうどよい長さ。オーディオブックには音声ドラマが珍しくないが作品のレベルはいろいろ。この作品は宮部みゆきの小説なので内容は安心のクオリティである。
なお続編オーディオブックに「日暮し」がある。同じ登場人物で物語の続きが楽しめる。残念ながらラジオドラマ化されたのはここまで。
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