まんがで読破『カーマ・スートラ』『死者の書』『我が闘争』
古典を漫画文庫で知る「まんがで読破」シリーズ。創刊の頃は、古典は原典にあたるべきであって、漫画であらすじを知るなんて邪道だと思っていたのだが、刊行が進み、何十冊も本棚に並ぶ壮観な様子にちょっと手に取ってみた。あれ、これよくできているじゃん...。見直しました。
古代インドでは人生の目的をダルマ(法)、アルタ(利)、カーマ(愛)の3つにわけて特にカーマについて論じた愛の経典がカーマ・スートラ。異性を誘い夢中にさせる性愛の技術が体系的に論じられている、というのは知っていたが、具体的に何が書いてあるのかまでは知らなかったわけで、いやあ、これは凄い(笑)。
古代エジプトでは紀元前1500年頃から死者を埋葬する際に「死者の書」を棺に入れるようになった。そこには死者が冥界で道に迷ったり、悪霊に襲われたときに、身を守る呪文が書かれていた。古代のある男の冥界への旅立ちを例にとって、当時の死生観と死者の書の役割を明らかにしていく。
これもいつか読まなくてはと思いながら後回しになっているヒトラーの著。早くに両親を亡くした生い立ちから、ナチスを立ち上げ独裁者への道を歩む過程を、ヒトラー自身が語っている。ヒトラーの第一回の革命の失敗、ミュンヘン一揆のプロセスがよくわかった。
とりあえずシリーズから3冊読んでみたが、あらすじ漫画といっても、結構長編なので、しっかり内容や背景説明に触れていて、学習教材といってもいいくらい、よくできた作品群だということを理解した。
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