2013年2月アーカイブ
毎日、気になるページがあると「後で読む」ためにPocketへ登録する。しかし、実際に後で読めるかというと、なかなか時間が取れないのが現実。Pocketに貯め込んだネタは日々増殖していくばかりの積読状態が続いている。
Pocketに保存したWeb記事を、通勤や運動中に音声読み上げで消化しようというのが、Lisgo。最近遂に日本語に対応した。画期的といえる便利さ。後で読まねばと思っていたものを後で聞くことで消化していける。なかなかできなかったことが簡単に実現してしまって感激。
なお無料版では1日に音声読み上げが20分までという制限がある。ツイッターとフェイスブックでアプリについて紹介を行うことで、利用可能時間が20分ずつ延長されるので、1日60分までは無料で使えることになる。(有料版にはこれにオフラインモードがつく)
・気になるページを「後で読む」ための定番ツール Pocket
http://www.ringolab.com/note/daiya/2013/01/-pocket.html
Pocketと連動して気になるWebを電子書籍化してKindleで読む e-reader
http://www.ringolab.com/note/daiya/2013/01/pocketwebkindleereader.html
2009年ごろに始まったヤンキー文化の研究は、細々とながらも脈々と続いてきて、深まっているなあと実感できる本。かつてナンシー関は日本人はミーハー、オタク、ヤンキーの3つに分類できるという名言を残したが、日本には地方を中心に半端ではないボリュームのヤンキー指向層がいる。ヤンキーそのものではなくても、EXILE、浜崎あゆみ、YOSAKOIソーラン節、矢沢永吉、B'z、金八先生、ドン・キホーテなど、ヤンキー的なものをあげ始めたらきりがない。これは、なぜ日本人のマジョリティが、ヤンキー的なものにひきつけられるのか、そもそもヤンキーとは何かを分析した本。
ツヨメでチャラくてオラオラなヤンキー。著者はヤンキー文化が「互いに「舐められない」ことを目指してキテレツ要素をどんどんため込んでいった結果、あのようなバッドセンスが成立する」と指摘する。
「ツヨメとは目立つこと、すなわち「人目を引くファッション、社会から外れたライフスタイル」を指す。ファッションで言えば「日焼けサロンで焼いた黒い肌、明るい色の髪、露出の激しい、ド派手でカラフルな服装」などが「ツヨメ」ということになる。」というふうに、ヤンキーをめぐる要素をわかりやすく解説してくれる。ヤンキーに縁遠い人でも理解できる。
「ヤンキーの美学においては、ギャグやパロディがメタレベルを形成しない。それは常にベタな形でイカしたものととらえられ、さらにパロディックなエレメントをめいっぱいはらみながらいっそう誇張され、それがまた新たな美学につながる、という特異な回路を持っている。」
つっぱりハイスクールロックンロールや、なめ猫がなぜヤンキーに受けたのか、という疑問を深堀りしていくことで、その本質がみえていく展開が面白かった。また政治や社会における位置づけとしてのヤンキーは決して不良でマイノリティの破壊者ではなく
「キャラはシステムを否定しない。システムを変えてしまっては、キャラが崩壊しかねない。その意味でキャラの成功とは、"成り上がり"として。システムを回す側に立つことだ。」
筋を通す、ハンパはしないというポリシーを持つ彼らこそ、この国を支える代表的な保守派だという分析にうなった。そうか彼らこそ代表的日本人なのかもしれないのである。
すごいヤンキーの画像ください(珍走団・レディース・DQN・厨房) - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2124841280410253792
・ヤンキー文化論序説
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/03/post-951.html
・ヤンキー進化論 不良文化はなぜ強い
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/06/post-1019.html
数年前、私は数あるYahoo!サービスの中でもとりわけYahoo!ノートパッドを愛用しています、とヤフーの社員に話したら怪訝な顔をされたことがあったのだが、このたびこんなお知らせが表示された。
「Yahoo!ノートパッドをご利用のお客様へ大切なお知らせ Yahoo!ノートパッドは、2013年3月17日(日)をもちまして、サービスの提供を終了させていただくことになりました。長い間ご利用いただき、誠にありがとうございました。登録されているノートのデータは2013年3月18日(月)より、Yahoo!ボックスへ順次移行されます。」
うーん、残念終わってしまうのか。このWeb上にメモを残すだけのサービスが始まったのは2000年12月14日だった。私の最古のメモのスタンプは2001年1月10日になっているから、実に12年も愛用してきたのだ。遂に終わってしまうかと寂しい限り。長年、一般には不人気なサービスではあったが、残念無念。Evernoteとは違う感じが好きだったのにな。
Yahoo!ノートパッドに残したメモは自動的にストレージサービスのYahoo!ボックスへと移行するそうだ。さっそくiPhoneアプリをインストールしてみた。DropboxとNdriveをすでに使っているので3つ目になってしまうが、今後Yahoo!のさまざまなサービスとの連携が深まっていけば、使う機会も増えそうな期待のアプリ。
現段階ではとてもシンプルで、ファイルのアップロード、ファイルのダウンロード、写真撮影の機能、共有フォルダー機能、お気に入りファイル機能がある。Yahoo!フォトとYahoo!ブリーフケースのデータがいつのまにか移行フォルダに入っていた。これらのサービスもいつのまにか終わってしまったわけか。Yahoo!のサービスが終了した場合に、ユーザーのファイルはここへ収納されていくという役割になるのかもしれない。
・おおかみこどもの雨と雪 BD(本編1枚+特典ディスク1枚) [Blu-ray]
ブルーレイで「おおかみこどもの雨と雪」をみた。予想外の内容で感動した。大人向けアニメの傑作と思いました。「私が好きになった人は、"おおかみおとこ"でした。」。だから、オオカミの道と、人間の道、どちらも選べるように、子供を育てた母の物語。
親と子の成長の普遍的な姿を描きながら、説教臭くなく、甘くもなく、本物の出汁の味で、大人ならわかるみたいな味付けにしびれました。ジブリ作品にありがちな伝統的な価値観、倫理観の押しつけがましさみたいなものがなくて、私はこの方が好き。
「しっかり生きて」という主題歌も素晴らしい。
男の子の生き方、女の子の生き方の違いというのもうまく描き出していたと思う。
★★★★★。
でも、これ子供と映画館に行った家族もいたでしょうね。子供にはちんぷかんぷんであったでしょうね。いや大人でも相当に感想がわかれそうな作品ではあります。年代や子育ての有無、段階によってまた感じ方が違ってくるはず。公開時も評価が微妙で、大ヒットとはならなかったのがうなずける名作なのでした。
「おおかみこどもの雨と雪」
http://www.ookamikodomo.jp/index.html
iOSアプリを誰かに紹介するのに便利なアプリ App Deli
確かにこういうの必要だよなあ。気に入ったアプリを誰かに教えてあげたいときに、アプリ名だけを伝えるのは不親切だ。アプリのダウンロードURLで教えてあげたい。しかし、いざURLをとろう思っても、自分がすでにインストールしてしまったアプリだとそう簡単にいかなかない。わざわざ一度Appstoreで検索しないとURLにたどりつけない。
App Deliを使うとインストール済のアプリの一覧が表示されて、そこからアプリを選び、次に紹介する手段を選ぶ。メール、Twitter、Facebook、SMS、LINEが選択できる。
AppStoreの紹介機能ではできなかった複数のアプリを一度にメールで紹介するということも、このアプリだとできる。よく紹介されたアプリのランキングを見ることもできる。人に教えたくなるアプリってなんだろうか?現時点での1位はLINEだった。
海外文学から「厭な物語」ばかりを11編セレクトして収録。執筆陣が豪華。アガサ・クリスティー、パトリシア・ハイスミス、モーリス・ルヴェル、ジョー・R・ランズデール、シャーリィ・ジャクソン、ウラジミール・ソローキン、フランツ・カフカ、リチャード・クリスチャン・マンスン、ローレンス・ブロック、フラナリー・オコナー、フレドリック・ブラウン。
シャーリイ・ジャクスンの「くじ」は有名作品。村人たちが何か相当深刻なことをかけてくじ引きをする話。終始流れる不穏なムード、緊張感がよい。こういう精神的な負荷をじわじわと高めていく古典的で上品なものが半分くらい。
下品で強烈なのもある。アメリカ南部の町。二人の不良が犬の死骸を車でひきずって走るシーンから始まる「ナイト・オブ・ザ・ホラー・ショウ」は生理的にサイアクに厭な感じ。ひきずって走れば内臓も骨もぐじゃぐじゃになってしまうわけだが、そこへさらにヤクザな人間に絡まれて、二人が犬みたいにぐじゃぐじゃにされてしまう。
あの手この手で厭な感じな作品が編まれている。ハッピーエンドよりもバッドエンドの方が結末が予測不能で、作家の創造性が発揮されるということがあるのかもしれない。かなり面白い。
・収録作品
「崖っぷち」アガサ・クリスティー
「すっぽん」パトリシア・ハイスミス
「フェリシテ」モーリス・ルヴェル
「ナイト・オブ・ザ・ホラー・ショウ」ジョー・R・ランズデール
「くじ」シャーリイ・ジャクスン
「シーズンの始まり」ウラジミール・ソローキン
「判決 ある物語」フランツ・カフカ
「赤」リチャード・クリスチャン・マシスン
「言えないわけ」ローレンス・ブロック
「善人はそういない」フラナリー・オコナー
「うしろをみるな」フレドリック・ブラウン
アンソロジー『厭な物語』ができるまで(執筆者・文藝春秋 @Schunag) - 翻訳ミステリー大賞シンジケート
http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20130221/1361406114
危険な世界を安全な領域から存分に味わえるのが魅力のカラー写真集。
韓国人フォトグラファーが歌舞伎町に毎晩通い続けて撮りためた16年間分のエッセンスを出版した。この人は歌舞伎町の修羅場で活躍する"戦場"カメラマンだ。
「てめぇ、客引きのくせに...」。酔って絡むサラリーマン男性。しつこさにぶちきれた客引きが男性を引き倒す。それをみた客引きの仲間がかけつけてきて、倒れた男性をさらに踏みつける。その様子をタバコを吸いながらニヤニヤと見物する野次馬たち。
ヤクザと黒人が自転車を投げつける大喧嘩の様子。ヤクザの飛び蹴りが鮮やかに決まるシーンもある。歌舞伎町ではよくあることなのかもしれないが、タクシーのボンネットの上を歩く酔客。逃げる犯罪者を全速で追いかける警察官。無銭飲食者を押さえつけボコボコにする警察官。通り魔に切りつけられて顔中血だらけの被害女性。ホストクラブのビルから飛び降り自殺した女性。花魁道中の如く街を練り歩く妖艶なキャバ嬢たちや、衣類をはだけて無防備に眠り込む女子学生。驚くべきことに、カメラマンはこんなシーンをわすか数メートルの至近距離から撮影している。
解説で書かれているが、決してヤクザにみかじめ料を払って撮影しているわけではない。撮影条件は一般人と同じだ。だから当然のように、怒った撮影対象から暴行されカメラを何度も壊されている。組の事務所に監禁される、盗撮扱いで警察に通報されるのも当たり前。警察ややくざとは一定の距離を置きながらも、顔なじみはつくっておき、いざというときの場をなんとか切り抜けていく。本人の解説から垣間見えてくる凄まじい撮影の実情も本書の魅力だ。
ただでさえ街でのスナップが危険な時代に、歌舞伎町で毎日撮るなんて、本物のクレイジーだ。
移動ログを記録するアプリはいろいろ試してきたが、これが一番よくできている。懸念される電池持ちも問題がない。
Movesは移動経路だけでなく、歩行、ランニング、自転車移動、乗り物移動を自動的に認識して記録する。しばらく滞在した場所や時間も残るので1日の移動記録としてとてもみやすい。
作成したデータはインフォグラフィクスとして画像として出力ができる。行動記録を誰かとシェアするのが簡単である。
週末はのんびり家で過ごしたか外出したかでまったく違うのだが、平日の私は平均で7キロから8キロくらい歩いていることがわかった。歩数表示にして確認すると1日1万歩は達成しているのだった。意識していなかったが、これが私の健康法といえるのかもしれない。
先日紹介した通信ログの記録アプリDatawizと一緒に使うと、自分のライフログのかなり詳細な分析ができる。
iPhoneテザリングの通信量もグラフで把握できる強力アプリ Datawiz
http://www.ringolab.com/note/daiya/2013/02/iphone-datawiz.html
「アレグラFX」アレルギー専用鼻炎薬
今年も花粉症の季節がやってきた。
毎年いろいろなグッズを試してブログでも紹介してきたが、私の対策史上、最も効果が高い効果を得られているのが、このアレグラ。第1類医薬品で、医者に行って処方されるものと同じで強力。
私の場合、花粉症の症状が大幅に軽減されている。アレグラを飲んだ上でマスクをしていれば仕事や生活に支障がでることがなくなった。副作用は特にない。なぜ利いていると言えるのかというと、1日2回服用で、1日が経過すると花粉症の症状がでてきて、薬が今切れたというのが実感できるから。
もちろん薬なので人によって効く、効かないがあるだろうが、やっかいな花粉症、薬で抑え込むという選択肢もあるのだ。(私には昨年までその発想がまったくなかった)
まだ飲みはじめて1週間だが、最後までこれで乗り切れるといいなあ。
花粉症などによる鼻炎に「アレグラFX」|アレルギー専用鼻炎薬
http://www.allegra.jp/top.html
"ソーシャル"を軸に連続読書会 第2回 21世紀の学習革命~ソーシャルラーニングについて学ぶ~ キャスタリア 山脇智志氏
21世紀の学習革命~ソーシャルラーニングについて学ぶ~
多摩大学知識リーダーシップ綜合研究所
NPO法人Liko‐net共催
■変革のリーダーシップセミナー.Social第2回のご案内
~ソーシャルについて考える著者対話型の読書セミナー~
当セミナーは、ソーシャル(社会イノベーション、ソーシャルメディア、
ソーシャルネットワーク、ソーシャルグッド...)というテーマを軸に、
話題の書籍の著者を招いて、新世代のリーダーのあり方を考える
対話型の読書会セミナーです。
年間200冊近い書評をブログで発信し、アルファブロガーとして著名な橋本大也
多摩大学大学院客員教授のナビゲートで著者から直接話を伺えるという
大変貴重な機会ですので奮ってのご参加をお待ちしております。
1.セミナー概要
第2回:2013年2月27日(水) 19:00~21:00(18時30分開場)
ゲスト:キャスタリア株式会社 代表取締役 山脇 智志様
ファシリテーター:橋本大也 多摩大学大学院客員教授
「ソーシャルラーニング」入門 ソーシャルメディアがもたらす人と組織の知識革命
【概要】
第2回はゲストは、「ソーシャルラーニング入門」の訳者、山脇智志様です。
かのダニエル・ピンク氏が21世紀の必読書と推薦するこの1冊をテーマに、
ソーシャルメディアが当たり前の時代の「学び」について考えていきます。
私達は、昔から多くの「学び」を人とのつながりを通じて得てきました。
ソーシャルメディアがもたらす変化は、我々の「学び」をどう変化させるのか?
今後の、個人の学習や、組織学習の在り方について考えていきたいと思います。
当日は、山脇氏の講演につづいて、当研究所の橋本大也客員教授との対話、会場質疑
を行い、
"ソーシャルメディア"のもたらすインパクトについて議論を深めたいと思います。
【テーマ図書】
「ソーシャルラーニング」入門
~ソーシャルメディアがもたらす人と組織の知識革命~
日経BP社
【費用】
・3,000円(税込)
*会場での支払いとなります。
【申込/お支払い方法】
・必要内容をメールにてご連絡ください。
多摩大学知識リーダーシップ綜合研究所 片岡宛
◆ kataoka@ikls.org
お申込メールの必要事項
①お名前 ②ふりがな ③ご連絡メールアドレス ④会社名 ⑤部署名
2.会場
NPO法人Liko‐net 青山オフィス
(薬樹株式会社様のオフィスになります)
〒107-0052
東京都港区赤坂8?5?26 赤坂DSビル4階
東京メトロ銀座線/半蔵門線/都営大江戸線・青山一丁目駅4番出口 徒歩約3分
東京メトロ千代田線・乃木坂駅1番出口 徒歩約4分
昨日のブログの続き。濱野智史氏の本。
AKBのコンサート帰りの勢いで、気鋭の若手社会学者が、その頭脳をもったいないくらいフル稼働させて、本気で書いてしまった過剰なアイドル宗教論。面白い。AKBのブームがあと何年続くかわからないのに書いてしまう思い切りのよさも好き。評価が定まる前に言わなきゃ本物の評論家じゃないのだから。
AKBとは、制服を着た少女を「推す」という関係性を根拠とした宗教であり、「サリンの代わりに握手券と投票券をばらまくオウム」であると見立てる。そして「比喩的にいうならば、AKBの総選挙は現代の「ゴルゴタの丘」であり、センターは「十字架のキリスト」なのだ。その彼女たちの壮絶なマジに感染するからこそ、私たちは彼女たちを「推す」のだ。AKBという宗教の信者、すなわちヲタになるのである。」という。
著者自身がファンのひとりとして、「レス」(メンバーと目線があうこと)、握手会の「良対応」「塩対応」、「賢者タイム」など、アイドルオタクの独特の生態、慣習をレポートする。ディティールが面白い。
一般人が知らない世界観や文化が確立されていて、現代アイドルには相当に奥深いものがあることがまずわかる。しかしさすがにキリストにたとえるのは言い過ぎでは?とおもったら記述があった。
「「関係の絶対性」においては、アンチがいるからこそスターが生まれる。キリストのような超越的存在が生まれる。いやもちろん、現時点ではキリスト教の規模を超えてはいない。しかし少なくとも、情報社会/ポスト近代という、匿名のアンチガ無数に蔓延るこの末法の世において、むしろアンチの存在をスルーするのでもなくブロックするのでもなく、正面から向きあうことによって誰よりも利他性と再帰性を帯びうることができるのが、AKBの「センター」なのだ。私たちはその「可能性の中心」こそを捕まえる必要がある。」
現代人は何にはまるのか、なぜはまるのかを考えさせらる本だった。
人間というのはそもそも何かに熱狂したがるようにできているのだと思う。極端で発散し、何かに依存して癒されるという性質があるのじゃないかと。しかし現代の日本社会はそれが許されない。宗教団体や政治団体は危ないから近寄らないようにしましょう、不偏不党で自分のアタマで考えることが大切ですと、子供を教育をしている。そうやって育つとおおっぴらに宗教や政治にはまれなくなる。そこへ、はまってよいモノとしてAKBという疑似的な宗教・政治システムが巧妙に設計された。抑圧されてきた若者たちが、それに狙い通りとびついているのが、今の状況なのではないかと思う。現代人の精神性の本質的な部分にかかわっているからこそ、濱野氏みたいにAKBに「可能性の中心」をみるのは意味があると思う。
今年もNTT R&Dフォーラムに参加してきた。
GOOラボの今回のワークショップのファシリテーターはなんと現代(サブ)カルチャー分析の天才 濱野智史氏。テーマは「ネット社会における生活空間の変容と未来」。
いきなり、就職も恋愛もない『漏れ落ちた人々』というキーワードが提示された。このネガティブにも響く言葉は、ここではいわゆる格差デバイドとは違った意識で扱われている。
濱野さんの連れて来た頭良さそうな「漏れ落ちた」アイドルオタクの若者たちとともに、NTTの先端技術でAKBのライブや握手会議をエンハンスするイメージを検討するところからセッション開始。
3D立体映像音響でAKBと話したり、生体信号センサーでAKBと総選挙のドキドキを心拍数で共有したり。。。莫大な研究開発投資が、アイドル萌え消費に収束するアイデアが連発。まあ、ソーシャルゲームもソーシャルネットワークも、ある意味、幸せに漏れ落ちる技術なのではないか。必要を満たす以上の発想が求められる。サービスデザインとしては面白い領域。
これまでのテクノロジーは人間の能力の拡張志向だと思う。できなかったことができるようになるとか、競争に勝つための技術を追求するリア充系技術だったと思う。しかしネット社会が成熟してくると、ネットに埋もれて案外幸せに完結して暮らす人たちが現れてきて、それがしっかりマーケットとして、カルチャーとして育ってきている。時の過ぎゆくままに、墜ちていくのも幸せだよと、本気で思ったり。
それでグローバルコンペティションは厳然としてあるわけだが、そこでは日本の下流は世界の中の上くらいの位置であるととらえることもでき、「漏れ落ちた」とはいったって、アフリカの飢餓に苦しむ難民とは違う。だったらオタクの楽しさに未来を見ても良いのじゃないか。その先に新しい社会や経済を夢見るのも、ひとつのあり方なのではないか、と。
便利、安心、使いやすいという否定できない共通項を追い求めても限界がきており、オタクの楽しさみたいなニッチに対して次々にサービスを打ち出すということも重要なのではないか。
漏れ落ちたがキーワードのこのワークショップは、同じ時間帯に行われているNTT社長の"バリューパートナー"がテーマの基調講演とは、たぶん逆のことをいっているのだろう。両面の真理を扱っているのが、このフォーラムの懐の深さというか、レベルの深さだと思う。カルチャーの側面からテクノロジーを探究したこのセッション、本当に面白かった。濱野さん天才。
セッションにはグラフィックファシリテーターのやまざきゆにこ氏が参加して、みんなの議論をリアルタイムに絵にしていった。発言内容がみるみるうちに大きな絵に描かれていく。とりとめもなく話しても明解なイラストで可視化される。この職人技は何度みても感動してしまう。で、絵にした人が一番がわかっていたということで、セッションの詳しい内容は、下記のブログエントリがおすすめ。
・市場を動かすアイドルヲタ(←!)のハート@gooラボイベント
http://www.graphic-facilitation.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=226
このブログでは、原作の小説を、「もうすぐ映画化」される作品として7年前に紹介している。その後、製作が二転三転し、結局『グリーン・ディスティニー』『ブロークバックマウンテン』のアン・リーが監督やっと完成、公開となった。
待っただけのことはあって、もうすぐ発表のアカデミー賞を『レ・ミゼラブル』とで二分するのではないかというくらいの名作になった。原作とおなじくらい素晴らしい。
インドで動物園を経営する一家がカナダへ動物たちと引っ越すために貨物船に乗る。船は波にのまれて沈没し、唯一の生存者である少年のパイは、救命ボートに乗り合わせたトラとにらみ合いながら227日間の漂流を始める。
カナダ人の原作に、インド人の俳優が出演して、台湾人の監督が撮った。主人公の少年は3つの宗教を信じている。作中で沈む船は日本船籍。ハリウッド映画なのだが、エキゾチックな感性に彩られていて新しいと思った。主人公と漂流するベンガルトラをはじめとする動物たちや海の映像の美しさは特筆に値する。IMAX3Dで観るのがおすすめ。
どうやってトラを演技させたのだろう?と謎だったが、Webをみたらナルニア国物語のCGを担当した会社が、監督の「あのライオンよりもリアルに」という要望に応えて、ほぼフルCGでリアルなベンガルトラをつくりだしたとのこと。本物にしかみえない。
・ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日
http://www.foxmovies.jp/lifeofpi/
・原作小説『パイの物語』
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/09/fpfcoee.html
「せいろがなくて、ざる蕎麦から品書きが始まり、それが最も安いメニューの場合は、店の人に質問する。 「ざる蕎麦には、海苔がかかっていますか?」 かかっているとの返事だったら、ざるは頼まず、てんぷら蕎麦とか、玉子丼などを注文する。海苔をかけたら、蕎麦の風味はわからなくなってしまう。そういうメニューしかないということは、蕎麦の風味がわからない店だと判断せざるを得ない。」
と、蕎麦に徹底したこだわりをもち蕎麦ソムリエ講座などを手掛ける著者が、「新蕎麦は最高!」は嘘。本当は2,3か月経過した方がうまい。どうして「蕎麦つゆにどっぷり浸してはいけない」のか?。「そばはのどごし」で味わうべきか?。「挽きたて、打ちたて、茹でたて」が必ずしもうまいわけではない。など、蕎麦の常識を検証していく。
今に続く更科・砂場・藪の「江戸三大蕎麦」や蕎麦の歴史解説や、蕎麦産地を訪ねての農作物としての蕎麦研究など、蕎麦と蕎麦屋にあらゆる角度から光を当てていく。
「蕎麦が好きになり、蕎麦屋の食べ歩きをしようと思う方は、まず最初に浅草の『並木藪蕎麦』を訪ね、蕎麦屋とはどういうものであるのかを、その目でご覧いただきたい。」みたいにおすすめの蕎麦屋の紹介も多い。
蕎麦づくりへの著者のこだわりの深さが素晴らしい。蕎麦の本当においしい瞬間は数秒間だとも書かれていて、蕎麦をざるにいれて形を直す時間さえもったいないと説く。そんなにすごいのか、その蕎麦を味わってみたくなった。
Kindleで読書。
蕎麦Web 美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン
http://sobaweb.com/
先日のiPhoneフォトグラファーの三井公一氏のセミナーで紹介されていたアプリを早速使ってみている。プロが選ぶだけあって使いやすい。眠いかんじの写真もフィルターで魅力的な写真に加工することができる。
スマホのタッチパネルならではの秀逸なインタフェースを備えている。これはPCとマウスのフォトショップではできない。画像の上で指を上下に動かすとフィルターの種類を選択でき、左右に動かすとフィルターの強度を選択できる、というもの。右上をタップするとフィルターがかかる前の元画像をいつでも参照できる。これなら一眼レフで撮影した写真もスマホに転送してSnapspeedで加工したいくらいお手軽、便利だ。
オート修正、垂直平行の調整、部分切り取りなどの一般的な加工機能はもちろん搭載されおり、これ一本でiPhoneの写真の編集処理は間に合ってしまう。TwitterやFacebook、メールなどへの共有機能も充実している。
カメラと写真映像の情報発信イベント シーピープラス PowerShot N
http://www.ringolab.com/note/daiya/2013/02/-powershot-n.html
iPhoneのテザリングが開始されて、とても便利になったが、通信量には上限がある。iPhoneの標準の「設定」機能では、その端末の累積通信量しか把握することができないため、アプリを探していたら、素晴らしい完成度のDataWizをみつけた。DataWizは3G回線とWiFiの両方の通信量を別々に記録してグラフにする。
ちなみに2013年1月の一か月の通信量は、
3G 2.05GB
WiFi 4.98GB
だった。合計で7ギガバイト程度ということ。3Gの上限の月7Gには程遠いことを知った。
アクセスポイント別の使用量も見ることができる。どこで通信を行うかを量で確認できる。自分のスマホの利用スタイルを分析するのにも役立つ。また過去の通信の記録から、今後の通信量の予測も表示する機能もある。
月間通信量の上限(7ギガバイト)と通信料金の支払日(1日)を設定すると、それを超えそうな場合は事前にアラートを出してくれる。またこのソフトが記録している通信ログはCSVデータとしてエクスポートできるから、PCでのさらなる深い分析が可能だ。
俳優の故小沢昭一氏による名著。初版は1969年。大阪の現役ストリッパーや香具師やホモセクシュアルたちにインタビューをして、日本の大衆芸能の本質に迫っていく。小沢氏は学者ではないから、インタビュー対象に対して、同じ目線で、気安く話を引き出せるから面白い話がいっぱい発掘できた。
「日本の芸能史のなかで、性と芸能は不可分であった。原始芸能と性信仰の切り離し得ないことは、少し民俗芸能や祭りに関心をもてばすぐに認められるところだ。」という信念があるので、第一章は「はだかの周辺」から始まる。トクダシ、外人ヌード、残酷見世物小屋の当事者たちから、それがどんな生業なのか興味深い話を聞き出している。
第二章は、愛嬌芸術と呼ばれる香具師の口上の採録が素晴らしい。文字起こしされた口上は文字を目で追うだけでも引き込まれる、目が離せなくなる。舌先三寸のタンカで客寄せをすることが彼らの稼ぎを左右する。人を引き付ける、あの手この手が仕込まれており、これ自体が洗練された芸である。
著者は日本の芸能を高尚な伝統芸能として持ち上げたりはしない。むしろ、河原乞食というタイトルのように、芸能は相当に素性の怪しいものだと論じている。
「日本の芸能史は、賤民の芸能史である。 この日本に現在ある諸芸能---能、歌舞伎、文楽から、漫才、浪花節、曲芸にいたるまで、それらをすべて海だし、磨きあげて来たのは、貴族でも武士でも、学者、文化人のたぐいでもなく、つねに日本の体制から外にはじ出されていた、賤民といわれるような人々の力であった。江戸時代、士農工商の階級は、幕府支配体制がつくり出したものだそうだが、芸能者はその士農工商の下であり、かわらもの、とさげずまれて、あるときは一匹二匹とかんじょうされたりもした。」
そして「芸能界と暴力団のクロイ関係」といわれるものも、実は根が深くて、昨日今日の関係ではない。」として、反権力志向で、社会病理と隣接した存在として芸能を位置づけていく。40年前の本なので、すでにこの本自体が史料的価値を帯びているわけだが、現代にも感じる芸能の危うさ、怪しさの正体、起源を理解するのによい本だ。
・間道―見世物とテキヤの領域
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/08/post-1046.html
テキヤ稼業(的屋、香具師ともいう)のドキュメンタリ。
・さいごの色街 飛田
http://www.ringolab.com/note/daiya/2012/01/post-1579.html
インタビューの面白さがたっぷり味わえる傑作。
鳶、クレーンオペレーター、鉄骨工、サッシ取り付け工、宮大工など、建設業で働く現場の労働者37人にインタビューして彼らの素顔に迫った。「この仕事のやりがい?そういうものは、なければないで一向に構わないんじゃないですか」。血の気の多い荒くれ者の集まりというイメージがあるがという問いに「うん、実際そうでしょう(笑)」と答える鳶。飾らない建築現場のオヤジ達の肉声が聞こえてくる。
「昨今、いかに川下から川上へさかのぼれるか、使われる側から使う側へ立場を逆転させるか、そんな"成功法則"を説いた書物が書店の棚をにぎわしているが、少なくとも彼らの心的傾向に、そうした「成りあがり」的上昇志向は見当たらない。いつもの場所で、いつもの仕事を、いつものように完璧な状態にまで仕上げていくだけ、それ以外には関心はないかのようである。」
仕事にプライドを持っている人もいるが、持っていない人もたくさんいる。年配の人が多いので、身の丈以上の夢を抱かない。現場の厳しい上下関係や理不尽に慣れており、自分のできることをできる範囲でやるまでだと覚悟している。
上昇志向で意識の高さを競うようなビジネスの世界と違った就業観が新鮮に思えた。働き方を考えるうえで「ワークシフト」と並んで読んでおくべき一冊ではないかと思う。
●目次
■鉄であれコンクリートであれ
鉄骨鳶(湯本春美)「思いやりで仕事が回る」
クレーンオペレーター(千葉清和)「勝負は一本目の柱で」
鉄骨工(池田章)「中途半端な人間が必要なときもある」
非破壊検査(小正雄)「コンパニオンのように」
鳶・土工(井上和之)「ちゃんと働いていれば、ちゃんとした生活ができる」
解体工(村上文朗)「とにかく近所の人を大事にしてる」
型枠大工(佐藤豊)「親方の仕事は雰囲気づくり」
ALC建て込み(小堺恒昭)「子供に見せられる仕事って」
ほか・・・・・
■裏か、表か
給排水設備(小池猛)「一本一本心臓から血管をつないでいくように」
電気設備(保坂和弘)「『最後』の仕事」
石工(関田嗣雄)「伝説の親方」
タイル工(高橋政雄)「それから、劇団に入団しました」
左官工(浜名和昭)「必ず誰かが見ている」
ガラス工(三本正夫)「機関銃はダメだけど」
塗装工(ロバート・マティネス)「『遊びながら』がちょうどいい」
建具吊り込み(田辺敏之)「未知のものを目の前にしたとき」
カーペット張り(樋口仁朗)「膝が命」
畳張り(浜崎和馬)「いろいろ誤解されているようで」
ほか・・・・・
■木と伝統に魅せられて
素材生産(塩野二郎)「大事なのは人間の中身だからね」
林業(田中惣次)「誰が山を守ればいいのか?」
製材(沖倉喜彦)「いま、木がものすごくよく見えてきている」
木挽き(東出朝陽)「何が見えてくるかは、まだ分からない」
曳家(飯嶋茂)「どんな建物にも急所ってもんがある」
洗い屋(海老沢博)「クスリで洗ってるんじゃないんだよ」
宮大工(金子浩晃)「やりたい気持ちをどこまで抑えられるか」
宮彫師(渡辺登)「たとえ金儲けはできなくとも」
社寺板金(本田三郎)「リズムをつくって叩くだけ」
ほか・・・・・
Vineは最大6秒間の超ショート動画をTwitterに投稿するためのサービス。
Vineは真面目な動画というよりも、TwitterやFacebookでいいね!を集めるためのネタ動画の作成ツールとして流行っている。撮影した数秒の動画は無限ループする。たとえば誰かを振り向かせる数秒のシーンを撮影すると、それが無限にループして、誰かさんがひたすら振り向き続ける動画になる。工夫次第でかなり注目を集めたり、笑わせる動画ができあがる。
6秒間の動画撮影は、指で押さえている間だけ記録が続き、離すと一時中断するという独特のカメラ仕様。飲み会、パーティの様子などを断続的に数秒ずつ紹介するなんていう用途にも向いている。
アプリからハッシュタグによってカテゴライズされた動画を見ることができる。
GIFアニメ・超ショート動画って、90年代から脈々と続いてきて、特にGIFアニメはTumblr方面、中国方面でここ何年間も温められてきましたが、Twitterが6秒間の動画Vineを打ち出して表舞台で注目が集まっています。夜明け前といったところか。instagram、LINEのような大化けをするか?
Vine
https://vine.co/
ニフティ、「国際GIFアニメアワード」今年も開催、3月3日まで作品募集 -INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20130208_587132.html
Twitter、"公式"動画投稿アプリ「Vine」を発表 - ITmedia エンタープライズ
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1301/25/news033.html
Twitter、「Vine」をNC-17指定に--ポルノ騒動を受け - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/service/35027918/?ref=rss
広がり続けるGIFアプリ:FotoRusが世界中で2000万ダウンロードを突破
http://jp.startup-dating.com/2013/01/fotorus-gif-maker-app-20-million-downloads
Vineに投稿された動画をGIFアニメに変換できるサイト「GifVine」 : ライフハッカー[日本版]
http://www.lifehacker.jp/2013/02/130206gifvine.html
Vineに投稿された動画を延々と流し続けてくれるサイト「Vinepeek」 : ライフハッカー[日本版]
http://www.lifehacker.jp/2013/02/130204vine-peek.html
囲碁、チェッカー、麻雀、古代チェス、将棋。ボードゲームをテーマにした短編集。第1回創元SF短編賞山田正紀賞。
チェス盤を使うチェッカーというゲームでは、コンピュータによって完全解が解明されており、互いが最善の手を打つならば必ず引き分けになるということが分かっているそうだ。より複雑なゲームである碁や将棋も、時間の問題で、いずれは同じように完全解が求められてしまうのだろう。
完全解がでても多くの人間は、遊びとしての囲碁将棋を続けるだろう。しかし、完全解の存在がゲームからある種のロマンを失わせることも事実なのではないか。最善の手を打つ限り、先手が必ず勝つということがわかってしまえば、あとは減点主義のゲーム観しか残らないわけだから。
第一話では四肢を切断されて見世物にされた日本女性が、アジアで賭け碁の世界に生きる。将棋盤を自らの身体感覚に取り込むことで、最強の打ち手となっている。コンピュータの計算能力に対して、身体性から得られる勘とは何かを深く考えさせられる内容だ。
確率論、完全解、身体性、心理戦など6つの短編はそれぞれ別の角度から対局ゲームの本質に迫っていく。
Kindleで読んだ。
・名人
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/05/post-988.html
川端康成の囲碁小説。
・天地明察
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/06/post-1240.html
MyYahoo!
http://docs.my.yahoo.co.jp/st/smartphone/promo/index.html
MyYahoo!のスマートフォン版がはじまっている。専用アプリではなくスマホのWebブラウザでアクセスする。スマホで見やすくなって、MyYahooの価値が復活した。GoogleReaderやNetvibesという洋モノは機能的でクールなのだけれども、慣れ親しんだYahoo!のデザイン、スタイルは捨てがたい(私のPCのスタートページはヤフーなもので...)。
ということで今のところ、
・MyYahoo!はプライベートな情報収集が中心
・GoogleReaderはブログ、ニュースのまとめ読み(Readerでスマホから利用)
・NetVibesは仕事の情報収集が中心
という使い分けをしている。
MyYahoo!には、いわゆるエゴサーチで、自分の会社やブログのクチコミを探すため、Yahoo!ブログ検索の検索結果やTwitterの検索結果RSSを大量に登録している。自分の住んでいる街のランドマーク名もたくさん登録しており、クチコミベースの街ネタがもれなくひっかかるようにしている。こうすると情報誌などよりも開店閉店情報ははやく入ってくる。
・MMR-マガジンミステリー調査班-(1): 1 (少年マガジンコミックス) [Kindle版]
出版社がつける電子書籍化の優先順位は謎である。
なんでこれが...。『ムー』好きとしては衝動買いしてしまった。
少年マガジン編集部のマガジンミステリー調査班ことMMRが、UFOやUMA、超能力、心霊現象などの超常現象の謎に迫る。キバヤシ・ナワヤ・タナカ・イケダ・トマルという実在の編集部員をモデルにした隊員たちが、遭遇した不思議に対して、最初は懐疑的に接するが、だいたい最後はオカルト肯定で終わる。私はすでに成人していたが、少年マガジン連載だから、子供に与えた影響は結構大きかったのではないかと思われる。
インターネットがなかった頃は、雑誌などのマスメディアの信ぴょう性は今よりずっと高かった。そこに描かれる超能力者の真偽について調べようがないわけで、MMRみたいに肯定的に描かれると、信じちゃう子供もいたはずである。罪作りな漫画だと思う。今だったらちょっと検索すればわかるけれども。
政府機関の陰謀や世界を裏から操る秘密組織がつぎつぎに登場して、続き物のストーリーとしても結構楽しめた。和製のドタバタXファイルみたいなものだった。この漫画は連載期間が1990年-1999年だったこともあり、ノストラダムスの予言は最大のトピックでもあった。そして予言とともに連載終了。知る人ぞ知る迷作といえる。
・ニートから社長になろう? 時間を意識させるアプリ LifeTimer
自分の誕生日や就寝時間、始業時間などを入れると、
就寝時間まで あと○時間
始業時間まで あと○時間
終業時間まで あと○時間
次の休日まで あと○時間
○0代になるまで あと○時間
次の誕生日まで あと○時間
の時間や日数が表示される時間を意識させるためのアプリ。
任意のイベントを登録できるので、私はブログ10年達成の日付を入れてみた。あと約7か月だ。カウントダウンが日々の励みになりそう。
それにしてもキャッチコピーの"ニートから、社長になろう!"が面白い。これはいまどき逆にめずらしいメンタリティである気がする。
【今後のアップデート予定】
・ iOS カレンダーとの連携機能
・ Google カレンダーとの連携機能
・ Facebookの友人とのイベント共有機能
という開発予定があり期待である。
感動したコミック。大傑作。
卯月妙子(うづき・たえこ)の自伝的近況報告的な漫画。
「1971年、岩手県生まれ。20歳で結婚。しかし程なく夫の会社が倒産し、借金返済のためにホステス、ストリップ嬢、AV女優として働く。排泄物や嘔吐物、ミミズを食べるなどの過激なAVに出演。カルト的人気を得る。その後夫は自殺。幼少の頃から悩まされていた統合失調症が悪化し、自傷行為、殺人欲求等の症状のため入退院を繰り返しながらも、女優として舞台などで活動を続ける。さらに自伝的漫画『実録企画モノ』『新家族計画』(いずれも太田出版)を出版し、漫画家としても活躍」
という過激なプロフィール(これ以外にもステージ上で首を切って自殺を図ったり、立派な彫り物を背負っていたり...)の女性漫画家が、居酒屋で趣味があった還暦過ぎじじいのボビーに交際を申し込む。3度結婚に失敗しているが、人格的にも経済的にも余裕のある大人の男ボビーは、そんな彼女のすべてを真正面から受け入れる。純愛。二人は真剣に結婚を考えるようになる。
春が来そうなムードだったのに、彼女の統合失調症が悪化して、事態は急変、言葉を失うような悲惨な地獄へ堕ちていく。どん底からボビーをはじめ周囲の暖かい支援を受けながら、回復へと向かう長い長い道のりを300ページ超の大作として描いた。
生き地獄のような絶望や、統合失調症の見せる強迫観念的な幻覚を、リアルに伝えているが、絵柄は明るくユーモラスなタッチで描く。軽いタッチで重い現実を描く。この境遇にして、この才能が発揮された。笑いながら涙が出てくる。
なんといっても大人の男ボビーの包容力がかっこいい。日常のダメな部分も描いてリアリティを出しつつも、彼女が危機の正念場になると、これ以上ないくらいの優しさと真面目さで恋人を守り続ける。たぶんこの作品は著者からボビーへのラブレターでもあるのじゃないかと思った。
この前の土曜日にロバート・キャパは2人いた、という衝撃的なフレーズが気になる写真展に行った。キャパは活動初期にはパートナーのドイツ人女性ゲルダ・タローと2人でキャパを名乗っていたが、すぐ女性写真家は亡くなってしまう。2人で1人のころの初期作品から始まり、後半はキャパの人生を時系列で追いながら代表作含めてゆっくりたっぷり作品を見せる。
キャパの代表作となった、あのノルマンディー上陸作戦のピンボケ写真ももちろんある。展示の横に掲載誌の『ライフ』が展示されていた。あの写真は見開きに4枚の写真が並べられており、作戦の経過がわかる組写真のような見せ方で世にでたのだったか。
大半が戦場写真だが、キャパは日本にも来ている。駅のホームで電車のくる方を見つめる子供。東京駅のホームで電車の待ち時間のわずか10分間に50枚以上も撮影したそうだ。戦場と違って何も起きない駅のホームでも作品を作ってしまう。さすが。
そしてこの写真展をみた翌日にNHKスペシャルでキャパの番組が放映されていたのでもちろんみた。
沢木耕太郎 推理ドキュメント 運命の一枚 ~"戦場"写真 最大の謎に挑む~
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0203/index.html
NHKスペシャルが衝撃の内容。椅子から転げ落ちそう。前日にみたキャパ展の宣伝番組かなあと思って観たら、あの代表作「崩れ落ちる兵士」は、戦闘シーンではなく、兵士は死んでおらず、しかもキャパが撮影したものではないというとてつもない真実を暴き出す。NHKすごい。ダイオウイカに続いて真骨頂だ。興奮した。
Webを調べてみるとあの作品は以前より真贋論争というのはあったらしいが、キャパの名声をそれほど傷つけず、十字架を背負ったキャパという魅力的な人物像を立ち上げながら、事実は事実として明らかにしていく、いい番組づくりだったと思った。原作の沢木耕太郎の書籍も読んでみよう。
20世紀の写真史に残る他の傑作も、現代の科学で調べていくと、結構な割合でやらせが見つかるのかもしれない。
なおこの番組は
2013年2月7日(木)午前0時25分~1時14分(6日深夜)
で再放送されるそうだ。
カメラと写真映像の情報発信イベント シーピープラス
http://www.cpplus.jp/
今年のCP+はコンパクトカメラの逆襲という印象だった。Wi-Fi搭載スマホ対応のコンデジで、いかに特徴を打ち出すかの勝負。スマートフォンの高機能化により市場が侵食される中で、各社がメーカーの意地をみせる。消費者としては面白い製品がでてきた。
注目第1位は ハードウェア版InstagramみたいなキヤノンのPowerShot N
http://cweb.canon.jp/camera/dcam/lineup/powershot/ps-nsp/index.html
キヤノンのPowerShot Nは、コンパクトな正方形でシャッターボタンがないというユニークな形状。1枚の写真を撮影すると異なるフィルターがかかった5枚の写真が自動保存される「クリエイティブショット」。Instragramのハードウェア版といえる。撮影直前の4秒間を記録する「プラスムービーオート」、スマホ転送機能など、最先端機能が満載でたいへん欲しい。 実機を試すことができたが、撮る体験自体がめちゃくちゃ楽しい。軽快に動作して、同時に5枚できてくる画像も、構図やフィルターが凝っていて、思わず人に見せたくなる。これはキヤノン凄いものをつくった。売れるのではないかこれ。私は発売されたら買いたい。
iPhoneフォトグラファーの三井公一氏のセミナーに参加。世界で1番使われているカメラで作品作りをするアーティストとして世界で評価されている写真家。iPhoneで撮影してアプリで加工する。深みのあるモノクロ写真が印象的。どうやったらiPhoneでこんなのが撮れるのか、作れるのか。 光と影 ラインとカタチ 起伏 自分のいる場所 を意識して撮る。オススメアプリとしてSNAPSEED、LINEカメラ、TouchRetouchなどをあげていた。とりあえず全部ダウンロード。 このセミナー提供ブースのマンフロットがiPhoneケース「KLYP」を発売するそうでその説明も。三脚とフラッシュをiPhoneに接続できて写真の可能性が広がるというもの。気軽さがなくなってしまうわけですが、iPhone写真を極めたい人にはよさげ。
マンフロットより、初のスマートフォンアクセサリ登場!
http://www.manfrotto.jp/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9%EF%BC%86%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%88%E3%82%8A%E3%80%81%E5%88%9D%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B5%E3%83%AA%E7%99%BB%E5%A0%B4%EF%BC%81/34530180
ケンコートキナーのブースではスマホでより良い写真撮影!セミナーというので、モデルを交えて写真家のセッションがあったが、要するに、携帯に装着する魚眼や望遠、マクロ、C-PLフィルターの新シリーズのアゴールコレクションの説明だった。これはこれでほしいかな。
面白いな、これ。子供って無邪気に殺すという言葉を使うけれども、大人の漫画家が本気で殺すという言葉で遊んだら、どういう作品ができるか。かなりいい線いっているぞ、1巻読んでその後の展開がとても気になる。
"僕等は殺し屋。標的は、先生。"
最高時速マッハ20で動き回り、再生変形能力を持つ謎の超生物は、先日、圧倒的な破壊力で月の7割を蒸発させた。来年には地球も同じようにしてやると各国首脳を脅迫しているが、一般人はまだ超生物の存在を知らされていない。
なすすべもなく戦慄する首脳陣に対して、タコみたいな超生物は日本の椚ヶ丘中学校3年E組の担任に赴任したいと申し出てくる。目的が意味不明だが、担任になればマッハ20で逃げ回られずに済む。毎日30人の生徒たちが"先生"を殺すチャンスがある。卒業までに先生を殺せなければ地球が滅亡するという秘密任務をおって、毎日教室では先生の暗殺が試みられる。
普段の"殺せんせー"はめちゃくちゃ強いので、とても手が出ないのだが、熱心な教師でもあるため、生徒と心が通った隙に油断をみせるので、それにつけこんで暗殺のチャンスがあったりする。
シュールなギャグ漫画。ひたすら先生を殺す話なのに殺伐とはしておらず、むしろ、教師と生徒の真剣勝負を通して、良い教育とは何かを考えさせられたりして、ひきこまれるいい作品。
暗殺教室 少年ジャンプ 公式サイト
http://www.shonenjump.com/j/rensai/ansatsu/
Appgratisは開発企業に交渉することで有料アプリを1日だけ無料にして配布するサービスだ。1日に1つか2つのアプリが公開されているが、有料限定ということもあってか、なかなか面白いアプリが混ざっている。Appgratisには全世界で800万人のユーザーがいて、1年間に1億のアプリをインストールさせたそうだ。
それにしてもよく考えられたビジネスモデルだなと思う。1日だけ無償にすることで、ユーザーを集める戦略は、メディア側にとっても、開発企業にとってもメリットがある。日本でもこうしたキャンペーンは増えていきそうだ。
【runtastic】AppGratisと提携し、ランニングアプリ「runtastic PRO」iPhone版を無料で提供(1月31日限定)
http://news.livedoor.com/article/detail/7366016/
こんなリリースを出した企業もある。
Appgratisは1月にはベンチャーキャピタルから1350万ドルを調達したという。
そういえばこの方法はアプリに限らず、電子書籍でも音楽でも映像でもなんでもプロモーションに使えるなあ。