Social Good小事典

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ソーシャルで始まるキーワードは多い。

ソーシャル メディア
ソーシャル ネットワーク
ソーシャル ゲーム
ソーシャル ビジネス
ソーシャル キャピタル
ソーシャル ラーニング
ソーシャル リーディング
・・・

現代世界において"ソーシャル"の持つ幅広い意味を、最先端の事例紹介ベースで把握することができる素晴らしい本。グローバル視野での情報量が圧倒的。この方面のトレンドを知りたい人には安心しておすすめできる、今が旬の本。

ソーシャルグッドという言葉は、日本語としてはまだ新しいが、「「ソーシャルグッド(Social Good)」を直訳すれば「社会」と「よいこと」です。今までは、例えばNPO、チャリティ、CSR、サステナビリティ、ボランティアと呼んでいたような枠組みや行為が、もはや一言で表現出来ないような状況になっていることから、この「ソーシャルグッド」なる言葉が、「社会によい行為」を広く意味する形容詞として欧米圏を中心とした海外において簡易的に使われているように感じます。」とこの本では定義している。

アクティビズム、社会リスク対応、メディア、お金、オープンビジネス、組織より個人という6章に、たくさんのグローバルトレンドが事例ベースで紹介されている。もともとは講談社のニュースサイト「現代ビジネス」の連載であるため数ページの読み切りの記事が続く。読みやすい。

先日、著者のソーシャルカンパニー代表の市川裕康さんと、この本の読書会を開催した。

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イベントのディスカッションでは、海外と日本との違いについて質問がでていた。ソーシャルといえばソーシャルゲームやソーシャルメディアは流行っているが、ソーシャルグッドという観点ではどうなのか。震災復興のムーブメントが大きくあるわけだが、欧米に見られるような、エリート層や富裕層がソーシャルグッドに積極的にかかわっていくような、ノブレスオブリージュ的な動きがないのではないか、などという話もあった。キリスト教と仏教、文化の違いもありそうだが。

ソーシャルをめぐって世界でさまざまな事件や運動が起きている。ソーシャルという言葉自体の定義、ニュアンスが変容しているようにも思う。新しいテクノロジーが新しい「ソーシャル」を生み出している。凝り固まった政治や社会とは、無関係に新しい「ソーシャル」が続々と生まれてきて、世界を良くも悪くも変えていく。その変化の予兆をとらえるのに、この本はよかった。

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このページは、daiyaが2013年1月20日 23:59に書いたブログ記事です。

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