「チェンバロ」の魅力―はじかれた弦の美しさ―というコンサートイベントに行ってきた
昨日は神奈川県民ホールで第85回舞台芸術講座 「チェンバロ」の魅力―はじかれた弦の美しさ―というコンサートイベントに行ってきた。ギターを練習していたころ、先生から教えられてバッハのインベンションとシンフォニアのCDを聴き、その独特の音色が好きになり、いまだにはまっているという経緯のチェンバロ。めったに実物とおめにかかれない楽器なわけで生演奏ははじめて。
プログラム
W.A.モーツァルト:きらきら星変奏曲
J.P.ラモー:ミューズたちの語らい
F.クープラン:神秘の障壁
L.クープラン:組曲 ハ長調
C.ペッツォールト:メヌエット ト長調
J.S.バッハ:イタリア協奏曲
L.アンドリーセン:オルフェウスへの序曲
チェンバロ・お話し:大塚直哉(東京藝術大学准教授)
という古楽器の魅力を伝えるバラエティのある選曲と、演奏者による解説も充実していて素晴らしかった。チェンバロ(ドイツ語)とハープシコード(英語)とクラブサン(フランス語)は同じ楽器ですという基礎知識や、各国製作のチェンバロのデザインや響きの傾向という専門的な話までトーク部分もこの先生の人柄がよくてききやすい。
CDでは電子音に近い金属音だと感じていたが、このホールのチェンバロはフランス製でやややわらかい響きをする。もちろんマイクなどは通さない生演奏。CD以上に弦をはじいて出すという感覚が生々しく魅力が伝わってきた。
現代作家の前衛的な曲では日本の琴のような響きをすることもあるのが意外だった。確かに弦を弾く原理が同じなわけだが。終了後はチェンバロの蓋をあげて調律師の内部説明や応募者による公開練習もありもりだくさん。次回は11月開催。
大塚直哉オフィシャル
http://homepage3.nifty.com/utremi/
頭の中が整理されて明晰になる気がして大好きなチェンバロの一枚。
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