2012年9月アーカイブ
星野版『星を継ぐもの』もこれで最終巻。
カバーデザインの見返し部分にガニメアンの姿があるが表からはその姿は見えない装丁になっている。ガニメアンの容姿はこれから1巻から読む人にとっては秘密事項だから、よく考えて本をつくっているなあと好感。
壮大なスケールのSF作品で人類の起源をめぐる深遠な謎。3巻まではワクワクしながら読んだのだが、最終巻が、いまひとつぱっとしない印象で読み終えた。多くの謎がとけて大団円になると意外につまらないのだ。壮大な謎の解決として示すには、話の尺が短すぎるのだと思う。10巻くらいあったらよいのかもしれない。
とはいえ、このシリーズは星野SF作品群の中でも傑作になったと思う。SFファンならだれもが知る往年の有名SF小説を、星野劇画漫画として見事に現代版として換骨奪胎して、自分のものにしてみせる手腕にうなりながら4巻読んだ。
これなら漫画から入って小説へ行く人もいっぱいでてくるはず。
・星を継ぐもの 3
http://www.ringolab.com/note/daiya/2012/05/-3-3.html
・星を継ぐもの 2
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/12/-2-4.html
・星を継ぐもの
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/07/post-1470.html
新幹線に乗る前にノートを忘れていたことに気がつき、新横浜で偶然みつけて手にしたノート。なかなかよかったので紹介。"On The Dot"というシリーズ名で、ドットパターンが異なる3種類がある。これは文章を書くのに最適化されたWriting Ring。
厚めの紙のカバーがついていて、ゴムひもで閉じることができる。中身はリングノートで、ちょうど真ん中にはリングがないので、書きやすいデザイン。
360度しっかり開くことができる。正方形に近いサイズなので独特の使用感がある。新幹線や飛行機のテーブル上で使いやすいサイズ。
オレンジ色の封筒がついていて、ここに小物を収納できる。いつもここにミンティアをしのばせている。この前はここに予備の名刺を入れておいて助かった。なおこの封筒型ポケットは、見返し部分が、しおりがわりにもなる。
マルアイ WRITINGRING S |
2008年ころより使っているので、何千件もメモを保存しているEvernoteだが、使うのは直近のメモばかりで、まったくといっていいほど古いメモは参照することがなかった。その古いメモをブレインストーミングに活用できるのがEverShaker。
Evernoteからデータをランダムに取り出して表示する。抽出元となるノートブックやタグは指定することができる。
次々にでてくる過去のメモを見ると、数年前の自分と対話している気持ちになる。ボツにしたり、保留したアイデアが次々に生き返ってくる。しかも、こうしてでてくるアイデアは、盗んだものではなく、自分が生み出したものなのだから、安心して使えてお得。
半分無意識的にWebで気になった情報をクリップしている人に特におすすめ。
人間が人間を保有する、売り買いするとはどういうことかを日本の歴史(主に中世以降)にみる本。
日本には中世からつい最近(2005年)まで人身売買罪というものがなかったそうだ。人が人を所有し、売りとばすことは長い間リーガルだったのだ。中世では、飢饉になったとき、飢えて苦しむものがいたら余裕のあるものが買い取って使用人として使うことを認めていた。人道的な理由で奴隷を認めていたわけだ。
「厄介者」という言葉もそうした慣習からでたものらしい。
「子どもだけでなく、一家全員で親類や縁者の家に転がり込むという方法もあった。厄介とも呼ばれる。食べさせてもらい住まわしてもわう代わりに、一家総出で厄介先の仕事を手伝うことになる。「親類境界」の養助というのがこの厄介に相当する。ただし、地のつながった血縁親族、あるいは厄介先で主の家族として扱われるのではなく、主の指令のままに仕事をせざるをえない隷属関係に置かれることになる。」
現場ではどんなコミュニケーションや情緒があったのか、知りたいところではあるが、ともかく、生きるために人間が自分自身をを売るという行為を社会が納得するための装置として身売りがあった。
「みてきたように、禁止された「人売り買い」は一貫してかどわかりと不法な人商い業であった。当然、元禄十一年以降も禁止され続けた「人売り買い」の対象も基本的にはその二つであり、親子兄弟札における「人売り買い」の対象もその二つである。中世~近世を通じて、主人が譜代下人を、親が子女を売買することを禁止したことはない。」
近代化に従って身売りは正規の雇用契約へと立法化されていった。社会に組み込まれた制度の一部になった。
そして江戸社会以降は売春目的の「身売り」までも制度化されて隠蔽された。これを「養女・飯盛女への身売りが雇用労働契約として位置づけられ、寄って集って人身売買ではないように装い飾り立てた結果である。」と著者は指摘しているが、合法化することで非人道的な売春がまかりとおることにもなった。合法な売春制度こそなくなったが、巧妙に売春が隠蔽されているのは現代でも同じだが。
「身売り」と雇用契約のあいだを考える資料として非常に面白い本だった。
人気ブロガーのいしたにまさきさんが語る書斎論。
1畳の空間とクラウドサービスがあれば、立派な書斎なんて不要で、効率的な仕事や思索の環境ができるノウハウ、事例集。明治時代の偉人の書斎から、著名ブロガー、起業家の書斎、ウエブ上に持つ開かれた書斎までさまざまな事例を写真とインタビューで見せていく。
いしたにさん自身の試行錯誤からできた1畳の空間をIKEA家具でデザインするための商品カタログの章もあるなど盛りだくさん。
書斎の重要な役割をいしたにさんは、
日常から離れて「こもる」ための空間
机とイスと「スイッチを入れる仕掛け
学びと学びの「質を高める」ための本
と定義した、
書斎は家にあるものだから、仕事モード、集中モードへの切り替えスイッチが入る仕掛けは本当に大切だ。雑誌やフィギュアなど楽しいものを置いてしまうと、気が散ることもある。部屋に入ってから短時間でスイッチが入る流れをデザインすることが大切なのだろう。人気ブロガーのコグレさんの書斎はモニターと壁しか目に入らないようなしくみになっている。
書斎の事例を見ていると、書籍を簡単に電子化できる時代になって、書斎のデザインも変わっていくきざしが見えてきたという点が印象的だった。必要な情報はデジタル化してクラウドにおいておけば、外からでもアクセスできるし、仲間と共有することも容易だ。本との関係でデザインされてきた書斎であるが、21世紀には大きく変わっていくことは間違いない。
この本をネットで探していたら類書にこんなのもあった。
ソフト書斎・電子化書斎―新しい男の城をつくる (アスペクトブックス) [単行本]
出版社: ビジネス・アスキー (1986/12)
なんと1986年出版物。四半世紀まえから書斎のデジタル化というのはたくらまれていたのだ。これはこれで今また読んでみたい本だ。
こういう実写を絵に変換するアプリはいっぱいあるが、これは本当によくできている。
アプリを起動して効果フレームを選び写真を撮影するだけで、実写が漫画みたいな絵になる。この成功率が驚くほど高いのだ。
現バージョンではあらかじめ保存した写真を加工する機能はない。敢えてフレームに合わせて写真を撮るしかない仕様になっている。実はこれが成功率の高さと関係している気がする。
効果フレームを先に選ばせることで、それに合うような構図や絵柄をユーザーが自然と選ぶようになるのだ。
フレームの種類も豊富に用意されているが、有料フレームがあったら買ってしまうかも。
ハイパーメディアクリエイターという肩書にするフレームが個人的には一番好き。
私はブログネタに面白いアプリを日常的に探している。
人から紹介してもらうこともあるが、普段のオモシロアプリの発見手順はだいたい、こんなかんじだ。
1 身の回りの不便をリストアップする
2 その不便に対応するアプリをキーワード検索する
3 そのアプリが類似品と比較して優れているか評判があるかを確認する
この発見手順だと最初の不便ネタがないと進まない。アプリ探しに素晴らしいツールをこの度発見した。
Pickieはランダムに人気キーワードを提示してくれる。たとえばさきほど起動したら出たのが、孟子、ドラえもん、ダンジョン、惑星、解剖学。思いもよらないアプリとの出会いがある。
そしてもうひとつこのアプリの素晴らしいところは、アプリのスクリーンショットをスワイプで次々に見ていくことができること。このインタフェースのよさは明らかに本家AppStoreアプリを超えている。説明を読むよりスクリーンショットの方が機能や良さがわかることが多い(いいアプリは見れば一目瞭然)。
またフェイスブックアカウントを登録することで友達が使っているアプリや、好みが同じ人の使っているアプリをリコメンドしてくれる。
児童文学だが大人が読んでも考えさせられることが多い傑作である。いやむしろ大人の方が受け取れるメッセージが多いはず。
「おれは竜退治の騎士やねん。」
夕暮れの教室。忘れ物を取りに行った二人の小学生の前に現れた関西弁の竜騎士の男。どう見ても日本人なのに名前はジェラルドで略してジェリーと呼んでくれという。竜騎士は疑いの眼差しを向ける二人に、竜騎士の仕事を話し始める。こうしておしゃべりしていればそのうち竜が出てくるから、と前置きして。
この物語は映画監督、小説家、歌手、俳優、宇宙飛行士、大統領とか、子供時代に憧れる人は多いが、どうやったらなれるのか道筋が決まっていない職業になる方法を示唆する。ジェラルドによると竜騎士になる第一歩は、トイレのスリッパをきれいに揃えること、なのだが。
おしゃべりしていると出てくる竜の正体は何か、人にそこにいないはずの竜を見せてしまうものとはなにか。どのテーマにも作者は答えをずばりと書いたりはしないが、物語の中で、子供には子供なりに、大人は大人なりに、意義深い答えを読み取ることができるように設計されている。
夢を叶えるゾウに似たところもあるが、こちらの方がずっと古くに書かれている。子供向けの自己啓発には大人向けの本にありがちな、いやらしさがなくていい。
仏教の説く地獄のカタログ。等活地獄、黒縄地獄、衆合地獄、叫喚地獄、大叫喚地獄、焦熱地獄、大焦熱地獄、阿鼻地獄が八大地獄。さらに大地獄にはそれぞれ4つの門があって十六の小地獄に続いている。罪状によって地獄も細分化されているのだ。
キリスト教でも天使や悪魔、天国と地獄の階層構造は細かいところまで設定されているわけだが、仏教でも8つの大地獄、128種類の小地獄を考えた僧侶がいたわけだ。死後の世界への想像力は果てしない。
ちなみに普通の人間は地獄へ行ってしまう。自分は人を殺していないから、盗みはしていないから、不倫はしなかったから大丈夫だ、なんてのは甘い考えだ。仏教は厳しい。相当の聖人君子で一生を生きない限り、該当する罪状と専用の地獄が用意されている。大酒を飲んだ者、おべっかを使った者、食事中に手をなめた者、口を使って性行為をした者、などなど簡単に地獄行きになる。この説明を読んでいると、え、それまずいの?先に言ってよ、いうこと続出だ。
有名な地獄絵の写真をたっぷり使って地獄を徹底解説する。地獄の攻略本みたいな内容。
いまプチ地獄ブームである。きっかけは地獄の絵本がよく売れたこと。
地獄の続きとして極楽の本も出ている。
縦書き表示、文字数カウント、Dropbox連携ができるiPhoneテキストエディタ iText Pad
フリック入力に慣れてきたので、原稿を書く仕事をiPhoneでこなすということが増えてきた。標準メモアプリでもテキストは打てるのだが、できないこととして、
・文字数をカウントする
・縦書き表示する
・Dropboxへ保存する
がある。これらは原稿書きの仕事では必要である。
このiText Padは文字のみの原稿執筆に最適化されたアプリである。入力は横書きでしかできないが、表示は縦書きも可能。
レイアウトが多数用意されており、任意の文字数の原稿用紙表示にして出来具合を確認することができるのが何より素晴らしい。
文字数カウントも単純に字数を表示するのではなくて、総文字数、全角文字数、段落数、行数などきわめて実用的な項目を出す。URLを入れることでWebからテキストを流し込むこともできる。
書いた原稿は、アプリ内のメモリに保存する、メールする、Dropboxとの連携、Evernoteとの連携ができる。PCで書いた原稿の続きを電車内でiPhoneで書いて、帰宅したらまたPCで書くという作業の連続もできる。
グーテンベルクが発明した活版印刷。原稿通りに職人が手作業で活字を並べて印刷する印刷方式。写植やDTPが普及した現代ではほとんど絶滅危惧種となった古い方式だが、味があるとして好む人もいる。一部、趣味的な印刷で生き残っている。
その活版印刷を使い、高級紙に罫線やタイトルなどを印刷して、クラシックな糸綴じで仕上げたのがこの活版ノート。ライフが制作している。背表紙がないデザインが新鮮。
5mm方眼 40枚。紙はすこしセピア色になっていて活版印刷で刷られた罫線と風合いがマッチしている。糸綴じのところも安いノートとは違う優しいラインが素晴らしい。
子供と見るフルCGアニメとして傑作だと思う。トイストーリー3くらいよい。
見終わって「いやあ、これは本当にいい話だねえ」といったら一緒に見ていた妻から「要するに泣いた赤鬼だけどね」と言われる。そうだったか。泣いた赤鬼だったか。
200年前もののけたちを遠い島に追いやった人間たちは、その復讐におびえて暮らしていた。ある日、幼い兄妹が好奇心から島へ渡り、そこに住むもののけの赤鬼ナキ、青鬼グンジョーたちと出会ってしまう。兄は命からがら逃げ帰ったが、もののけ島に取り残された幼いコタケは"人質"にされてしまう。最初は人間など嫌っていたナキ、グンジョーだったが無垢なコタケと心が通じ合う。そしてコタケを親もとへ返してやろうと鬼たちは人間の住む村へ向かうが、その異形をみた人間たちは恐れおののき、侍たちにもののけ退治を依頼する。
人間ともののけの異文化コミュニケーションと赤鬼青鬼の友情。シンプルなテーマを普通に語ると説教臭くなってしまいがちだが、ファンタジー世界で、高精細のフルCGアニメでやったことで、自然と目頭熱くなる物語になっていた。私はすっかり原作が泣いた赤鬼だって忘れていたくらい。
ジブリではなくロボット製作。日本のアニメでジブリ以外でもこういう上質のファンタジー作品が増えてきたのは素晴らしい。
・リアルタイム音声エフェクトをかけるiPhoneアプリ Effectalk
イベントやカラオケで使うと遊べそうなアプリ。
音声フィルターをリアルタイムにかける。
ヘリウム
ロボット
ラウド
スクラッチ
モンスター
ゴースト
ハーモニー
プライバシー(ピーという隠蔽音が入る)
以上8種類のボイスエフェクトが用意されている。エフェクトがかかる状況はビジュアライザーで視覚的に表示もされている。イベントでマイクとして使う際にこのビジュアライザーは楽し見せられそう。ボリューム調整もアプリで可能。
リアルタイム処理の遅延がほとんどゼロのため、実用性が高い。
ただiPhoneの内蔵スピーカーはそれほど大音量で出力できないから、実声も結構聞こえてしまうという欠点はある。スピーカーを別に用意して出力するというのが正解のようだ。
アプリのバックグラウンドで動かすことができる。
2011年12月に開催された「野生の研究者」たちによる第1回ニコニコ学会βシンポジウムの記録。
野生の研究者とは「これは職業としての研究者ではない人を意味する。しかしもともと研究者とは、職業というよりも生き方であり、常に探究心を忘れずにいる人を意味する言葉であるはずだ。そこで、プロ・アマという区分を無視し、生き方としての研究者を選んでいる人を「野生の研究者と呼ぶことにした。」という意味。学会に所属したり、論文を書いたりしなくても、趣味や仕事で実験や研究をしている人なら誰でも参加できるのがニコニコ学会。
職業研究者というのは、学会が設立されている既存分野において、先行研究をすべて調べた上で、まだ誰もやっていない部分を補完する人たちだ。人気分野ではまだ誰もやっていないことというのはそうそうないから、研究内容も自然と、隙間を埋めるような面白みがないものになりがちだ(そうして隙間が埋まっていくことが通常の科学では重要なのであるが)。そこへいくと既存の枠組みを取っ払って自分たちのやりたいことを無邪気に研究しまくる野生の研究者たちの仕事は面白いものばかり。
5人の研究者が20件ずつ(1研究1分)で発表する「研究100連発」や公募25人による3分間発表「研究してみたマッドネス」という形でたくさんの研究が紹介されている。食べると音が変化するフォーク型楽器「食べテルミン」、ネコの視点でライフログ「CAT@Log」、クリスマスをキャンセルするクリスマスキャンセラー、書道のN次創作を可能にする「サンプリング書道」、エラーやタイプミスを好意的に解釈するプログラミング言語など、出てくるのはどこまで本気かわからないが、身を乗り出して聞きたくなるプレゼンの連発。シンポジウムで大賞をとったのは人型ロボットのための統合操縦ソフト「V-Sido」だった。
なお、これはイベントの記録というだけではなくリーダーの江渡浩一郎さんをはじめ、ドワンゴの川上さん、チームラボの猪子さん、日本技芸の濱野さん、クリプトンの伊藤さん、東大の歴本さん、SF作家の野尻さん、メディアアーチストの八谷さん、ARGの岡本さんなど、キーマンたちののインタビューや寄稿も収録されている。本としての価値も十分。
必要ない部分を消す修正というのはこれまでもあったが、必要な部分を足す「逆トリミング」修正というのは珍しい。しかもかなり完成度が高くて、出来上がりが手品みたいで驚き。iPhoneアプリ。
Anticropは素材として利用したい写真があるのに、ちょっとサイズが足りないとか、右側はちゃんと映っているのに左側が切れてしまっている、なんていう写真の不足部分を補完する。
使い方は簡単で写真の枠をドラッグして拡大するだけ。必要部分を補完させることで写真を自由に回転させる(しかしトリミングはしない)ということも可能だ。
写真に写っている部分から、写っていない部分を予測して、フレームを広げた分だけコンピューターがでっちあげる。海、砂浜、道路や芝生はかなりうまく不足部分を補完する。不規則に置かれた物や文字、人物は苦手としているが、画面の端にありがちな退屈な風景ならば多くの場合自然に見える。
・食べ物写真をおいしく加工する 色だけでなく焦点や湯気までつける ごちカメ!
食べ物写真をおいしそうに加工するiPhoneアプリ。同じ目的のアプリはたくさんあるのだが、このアプリの特長としては、画像の明るさ、鮮やかさ、色合い、コントラストを変える機能だけでなく、一眼レフのようなピント合わせ(疑似)、湯気の付加がある。
蛍光灯や太陽光の下で撮った食べ物は、少し黄色や赤色を加えるとおいしそうに見えるものだ。フランス料理みたいに皿の中央にメインがくるものは、中心部分にピントを合わせて周辺をぼかすと映える。期待していなかったが湯気もなかなかホンモノっぽく出せるのでびっくりした。
上の写真は大阪堺市にあるおすすめの店。工場のような奇妙な建物のちく満。せいろで蒸した柔らかい蕎麦を生卵入りのそばつゆで食べる独特の食感がやみつきに。八年ぶりくらいにきましたが味も雰囲気も変わっていなくてよかった。
ちく満
http://tabelog.com/osaka/A2705/A270501/27003013/
このカニ料理の写真は藤沢のおすすめの店ペスカードス。南大西洋の深海でとれる珍しいディープシーレッドクラブの専門店。もともとうまそうな店であるが、カニも少し赤くしてみたら、さらにうまそう。
英『エコノミスト』誌が予測する2050年の世界。科学、政治、人口、経済、女性、などの20の分野で、各分野に詳しいジャーナリストが予測を行った。戦後の日本の高度経済成長を言い当てた同誌によると、。「2050年の日本のGNPは韓国の半分になる」「2050年の日本の平均年齢は52.7歳。アメリカのそれは40歳」。ちょっと暗いな。
20分野の予測。各分野のは詳細については専門家から異論も出そうな記述も多いのだが、これだけの多くの分野の予測を総合して、ひとつの未来像にしている点が素晴らしいと思う。
視点をもって読むといろいろとデータやヒントが手に入る本だ。ビジネス机において何度も読み返して使えそう。
私はこの本を、ちょうど仕事で調べていた雇用や労働というテーマを軸に読んでいたのだが、こんな最新情報や未来予測がみつかった。
"契約型の雇用者が、複数の企業にみずからの技能を売るようになるなど、会社の形態もより複雑化することになる。"
"様々な技術革新にともない、グローバル市場においては、知識階級に富が偏在するようになり、労働者の勤務はグローバル化によってより過酷化する"
"フリーランスの人々は、技能と知識を更新し続ける手段として、ローリンク(弁護士)、セルモ(医師)、ニュードクス(歯科医)、エイチネット(社会科学者)など、"ネット上の協会"を設立し始めている。フリーランスの人々に行き場を提供するため、オフィス施設─サンドボックススイーツやシチズンスペースなど、さまざまな呼び名が付いた拠点─の建設を始めた起業家もいる。"
"距離が意味をなさなくなったことを利用し、各地域、各文化圏の労働力、技術力の特長を生かした国際分業はやりやすくなった。そのぶん、どこで何をする、という位置が重要になってきた。開発の得意なシリコンバレー、スペックをもとにプログラミングをするのが得意なインドのバンガロール、厳格な運用システムを創ることが得意なドイツ、といった具合である。"
こうした記述をつないでいくと、次世代のワークスタイルってどんなだろうとか、それに対する市場やソリューションはどんなものが出てくるだろうとイメージがわいてくる。
修身に学べ。渡部昇一監修。戦前の修身の教科書を再現。教育勅語も収録。祖国を大切に。思いやりをもとう。正直に生きよう。家族を大切にしよう。礼儀を守ろう。我慢強くなろう。時代を感じる挿絵とカタカナで書かれた文字で、修身の授業の雰囲気をそのまま味わえる。(カタカナで長文は読みにくいのでちゃんと現代の文章版も収録されている)
正直を教えるページでは、
「ある呉服屋に、正直な丁稚がありました。ある時客の買おうとした反物に傷があることを知らせたので、客は買うのをやめて帰りました。主人は大層腹を立て、すぐに丁稚の父を呼んで「この子は自分の店では使えない。」と言いました。父は自分のしたことはほめてよいと思い、連れて帰って他の店に奉公させました。この子はその後も正直であったので、大人になってから立派な商人になりました。それにひきかえて、先の呉服屋はだんだん衰えました。」
などという題材が挙がっている。子供に考えさせる要素と解説する箇所がうまく設計されている。
いや、ま、よいこと言っているのではありますが、時代が時代なのでテンノウヘイカバンザイで始まるのが修身。身を捨てて死んだ軍人の話も美化されている。戦争をはじめたのもこれらの思想であり。敢えて道徳教育を強く教える時代というのはあまりよくない時代なのかもしれないとも思った。
「欧米は道徳教育は主として教会がやることになっていたが、日本では宗派・学説・洋の東西・時の古今を問わず、万人が認める徳目を学校が教えることにしたものであった。」
とあるが現代日本において道徳というのがなじみにくいのは、宗教というベースを日本人が共有していないからだろう。
資料としては面白い本。増刷でている。産経新聞出版。
紙書類をデジタル化するためのクリアファイル SHOT DOCS
よかったので5枚購入。
書類をスマホでデジタル化する際に使うクリアファイル。このクリアファイルに入れたうえで専用アプリで撮影をすれば、ゆがみやコントラストが補正されてきれいにデジタル化することができる。
買う前は、普通のファイルでもできないのか?とか本当にこれ必要?という疑問もあったのだが、透明フィルムが低反射なものになっているので、照明のもとで撮影してもてかりが出にくいのがとても重要なポイント。
ポケットの仕切りには黒ベースフィルム。書類が端に寄らないように設計されている。
専用アプリでデジタル化する際には1ページを複数に分割して保存することもできる。ノートをメモ的に使っている人は、同じページに複数の案件が残るから、この分割は便利だ。
カレンダー形式でデジタル画像はアプリ内に整理される。Evernote、Dropbox、メール送信、カメラロールへの保存など画像を活用する連携機能ももちろんある。
SHOT DOCS公式サイト
http://www.kingjim.co.jp/sp/shotdocs/
なぜか新しいマリオはキンキラキンで、カネ、カネ、カネがテーマ。ゴールドを100万枚集めて金色のマリオ像を目指すのが、クッパをやっつける通常ゴールを超えた最終ゴール。100万枚という気の遠くなりそうな目標だが、ゴールドフラワーをとるとレンガブロックをコインに変えたり、ゴールドブロックを被ると動いた軌跡にコインが出たり、今回はあらゆるところでコインが出現するので、ずーっとやっていれば到達可能。
スーパーマリオブラザーズとしてはこれといった新しい特色はない。土管もブロックも壊せる巨大マリオだとか、小さなマメマリオとか、変身パターンがあるがどれも過去にもあったおなじみのものばかり。
ゲームバランスはよくできているので十分に面白いが、新鮮味がない。3DSでとりあえず出しましたという作品になっている。その割になにしろこれは3Dランドと違って元が二次元グラフィックなので、3Dにした意味がよくわからない。NEWスーパーマリオWiiを持ち出してDSで遊べるようにしたということか。
任天堂ブランドの看板キャラのゲームなのだから、もっと驚きを期待していたのになあ。ソフトが2本あれば、2人で協力してコースを遊べるのは新しいか。
・オフィシャルサイト
http://www.nintendo.co.jp/3ds/abej/index.html
世界中のプレイヤーが合計1000億枚以上のコインをあつめたらしい。。。
オフィシャルを超えた便利さ。
Dropboxの公式アプリよりも多機能で一度使ったら戻れない。
まずファイル管理機能として上下にフォルダを表示させてドラッグアンドドロップができる。複数選択も可能。BoxCraneのローカルフォルダ(AppLocal)が用意されており、この一時フォルダを使うことで手早くファイル管理を行うことができる。たとえばファイルをまとめてZIPしてメールで送るということも、ピピピピで数十秒で完了。
名前、日付、サイズ、拡張子でソートできるので大量のファイルをルートに展開しているユーザーにも朗報。ファイル管理画面とプレビュー画面が並ぶので、内容を確認しながらの管理ができる。パソコンみたいだ。
私の仕事はプレゼンやレクチャーをした後に、オーディエンスから今の資料いただけませんか?と頼まれることが多い。会社に戻ってからお礼メールを兼ねてファイルを送信してきたが、名刺をもらっていないと忘れてしまったりする。その場で、スマホからファイルを送信できればすごく楽だ。Dropbox万歳。
他のiPhoneアプリと連携する機能が充実しており、そのままファイルをFTP Client Proでサーバへアップしたり、netprintでコンビニ印刷したり、Evernoteにメモとして残したり、自在にファイルを活用できる。
これはかなり楽しいスマホ音楽プレイヤー。iPhoneとAndoroid版。
Habu Music
http://www.habumusic.jp/
音楽を曲調で自動分類して、ムードマップ上に表示する。
前向き←→暗いのタテ軸と、穏やか←→エネルギッシュというヨコ軸の平面上に、アップビート、のんびり、パッション、シリアス、もやもや、などのムードのクラスターが配置されている。ユーザー手持ちの楽曲が分析されて、このマップ上に配置される。聞きたい気分の楽曲を選んで聴くことができる。グレースノートの楽曲データベースを使って25のグループ、100のムードに細かく仕分けされる。
手持ちの楽曲の分類だけではなく、ムード毎におすすめの楽曲が表示され、持っていない楽曲の発見もすることができる。生成された自分のムードマップをフェイスブック上でシェアする機能もあって面白い。
本、ゲーム、CD、おもちゃ、DVD・Blu-ray、家電、ソフトウェアの新商品情報をアラートするスマホアプリ。これは常用している。
作家の名前やキーワードとジャンルを登録しておくだけで、マッチする商品が発売されると教えてくれる。自分がどういう作家に新作を期待しているかリストをつくる機会にもなる。商品情報はAmazon。もちろん購入することもできる。
キーワード登録はジャンル指定、○○を含み、○○を含まないというストップワードの登録もできる。一般的な言葉の場合は、これでだいぶノイズを低減できる。
新着情報は新刊.netなど他のサービスもあるわけだが、スマホアプリならではの機能としてアイテム情報のカレンダー登録機能がある。日々使っているiPhoneのカレンダーに登録しておけば忘れない。
『GAFMA(ガフマ)の日本進出状況と、日本の電子出版のあるべき姿』日本電子出版協会
http://kokucheese.com/event/index/46522/
下記イベントでお話をさせていただくことになりました。IT業界よりの視点からになりますが、デジタルやソーシャル化の流れが、コンテンツに未来にどんな世界を拓いていくか想像力を広げる会にしたいと思います。
※GAFMA(Google、Amazon、Facebook、Microsoft、Apple)
共催/定例会運営委員会、クロスメディア委員会
GAFMAの日本本格進出がはじまりつつある今、ソーシャルメディア、SNS、ス
マートフォン、タブレット、クラウドサービスといった本を取り巻くテクノロ
ジーの進化によって読書文化はどのように変化し、電子出版はどのような役割を
果たすことができるのか? 今回は、早稲田大学政経学部在学中にインターネッ
トの可能性に目覚め、株式会社データセクションを設立され、現在は多彩な分野
で活躍されておられる橋本大也氏をお招きし、標題について解説していただきま
す。橋本氏は書評家としても著名で出版文化に造詣が深く、電子出版にとどまら
ない幅広い視点から「出版」「読書」が持つ可能性をひも解いてくださると思わ
れます。懇親会も用意しておりますので、奮ってご参加ください。
【講 師】
橋本 大也 氏 (データセクション株式会社 取締役会長)
◇ 株式会社早稲田情報技術研究所 社外取締役
◇ 株式会社メタキャスト 取締役
◇ 株式会社日本技芸 社外取締役
◇ デジタルハリウッド大学 教授
◇ 多摩大学大学院経営情報学研究科 客員教授
(主な著書)
『情報力』『情報考学--WEB時代の羅針盤213冊』
『新・データベースメディア戦略。』『ブックビジネス2.0』
『アクセスを増やすホームページ革命術』など
【日 時】 9月13日(木) セミナー 16時~
懇親会 18時~
【場 所】 日本教育会館 9階 飛鳥の間
千代田区一ツ橋2‐6‐2 Tel. 03‐3230‐2833
【定 員】 会員社限定 150名
懇親会にて名札をご用意しますので、各自個別にお申込み下さい。
【参加費】 無料
詳細とお申込みはこちら
http://kokucheese.com/event/index/46522/
【問合せ先】 日本電子出版協会 事務局
〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-9-2 鶴屋総合ビル4F
E-mail: info@jepa.or.jp Tel: 03-3556-5224 Fax:03-3556-5259
URL: http://www.jepa.or.jp
・愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN IX ララァ編
愛蔵版で読んでいるオリジンも9冊目。連載ではとっくに終了しているけれど。
ニュータイプの代表格であるララァがインド人だったのは、未来はインドや中国、アジアにあるということなんだろうなと子供心に感じた。シャアは西洋人のようにみえる。それを超える存在として、インドの少女を描く。80年代としてはずいぶん未来を見通した人想像力だったなあ、さすがガンダムと今改めて感心する。
テレビ版ではほとんど描かれなかったララァの過去やシャアとの出会いがオリジンではきちんと描かれている。
実はこのララァの過去というのは富野由悠季も別に『密会―アムロとララァ 』という派生作品で書いているのだ。これはオリジンともまったく違った展開。
内容的には、Wikipediaによると
Wikipedia ララァ・スン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%A9%E3%82%A1%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%B3
「また、同作者によるアムロとララァ、そしてシャアとの関係のみに絞った小説『密会?アムロとララァ』においても、シャアに拾われる前のララァを書いている。そこではインドのガンジス川畔にある高級士官のための売春宿に生きるために売られてきたとある。月に3、4人の相手をすれば苦もなく食べていけるその生活は、戦時中のインドにおいてはむしろ恵まれていたともいえる場所だったようである。そんな生活を送りつつも、ララァは発作的に脱走を試みたこともあった。そんな中ガルマ・ザビ戦死の責任を問われ、左遷され東南アジアを彷徨っていたシャアがこの売春宿に接待で連れて来られる。何かを感じていたシャアは、通された部屋でララァと遭いその才能を確信する。そしてシャアは金塊をつんでララァを(一方的に)身請けし、テキサスコロニーに位置するニュータイプ研究所フラナガン機関での実験を経て宇宙に上がることになった。」
接待で売春宿、身請けってなんだか生々しいな。富野由悠季の小説版ガンダムはアムロがセイラと初体験したりとまったく異なる話が展開されており、ドキドキしながら中学の頃読んだ記憶がある。それに比べると安彦良和はテレビに忠実に話を補完していこうとしている。
12センチの定規の形をした半透明のシール。
よくみると8センチから20センチ。物の長さを測るのには不便。数字を8時から20時だと読みかえる。1日のスケジュールを書いていくのが、このツールの本来の使い方。コンセプトがとてもかっこいい。
予定を書いたら、手帳、ノート、デスクトップに貼っておく。Webのスケジューラー画面を1日分、毎朝書き写して、デスクに貼っておけば、いちいちPCを立ち上げなくても今日の予定がわかって便利。
実用性というよりデザイン性の商品だが、毎日ノートに貼ったままにしておくと、当時の予定も一緒にアーカイブされるという利点もある。
1パックに31枚のシールが入っている。
21個までメール便(選択必須)可能【12センチメートルプランナー 31シート入】定規とプランナ... |
・日付で記録をすばやく探す エッジタイトル ノートとツインリングメモ
日付とタイトルをサイドに書けるエッジタイトルシリーズ。ノートを1冊使ってみたが、これはとてもいい。まず日付記入欄があるので自然と日付を書くようになる。日付の検索性が高くなる。サイドの上・中・下段にも日付記入をすることで、1ページに複数の案件をメモできるのが良い。紙面を無駄なく使える。「ブログ」ネタ、「仕事」ネタ、「アイデア」などタグ整理的にキーワードを書いておくのもあとでひろいやすい。
エッジタイトルにはA7の小さなメモ帳タイプもある。
メモは上下でミシン目で切り離せるのがポイント。これをノートに糊で貼ると日付の軸で、外で思いついたアイデアも統一できる。CamiAppアプリケーション対応で、スマートフォンで電子化するのも容易。
最近ノートをよくデジタル化するが、書いた日と電子化した日は違うことが多いわけで、日付を書くというのは、後の整理のために役立つ習慣だ。
アイデアや情報のストック・編集に最適!見たい記録をすばやく探すツインリングメモツインリン... |
・電子ブックリーダー 楽天kobo Touch専用フェイクレザーケース/コボタッチ用ケース【幡ヶ谷カバン製作所】
毎日愛用中のKobo Touchの液晶画面に傷をつけないか心配だったのでケースを購入。
楽天でKoboを買うと楽天ポイントが3000円分くらいつくキャンペーンが展開されていたので、多くのユーザーはポイントで純正?カバーを買ったのではないかと思うが、私は違うのにしたかった。探してみた結果、これにした。
幡ヶ谷カバン製作所製。フェイクレザー製なので、手にやさしい感じがいい。
ケースをつけると薄さや軽さがなくなってしまうが、もともと素で持っていると落としそうなことがあったので、長時間の読書にはむしろケースがあったほうが楽だと感じた。
マグネットでしっかり閉じることができるのは安心感。メモなどをはさんでおけるポケットもある。
今はフィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか? 』を読書中。まだまだ電子書籍ストアの品ぞろえが薄いのだが、ハヤカワのSFが入ったのはよかった。
JOYSOUNDはアプリに強い。どこでもカラオケができる有料アプリや、カラオケボックスで楽曲を予約するリモコンアプリ、カラオケ歌本電子書籍などがあり、連携できるように設計されている。明らかにスマホではカラオケメーカーの最先端を行っている。
このアプリはiPhoneで再生中の楽曲の歌詞を表示するアプリケーション。歌詞の全文表示、リアルタイム表示ができる。桑田佳祐みたいに何を言っているのかわからない歌手の歌詞を理解するのに有益。これまでは歌詞データベースサイトで検索していたが、これなら手間いらず。
強力な歌詞検索機能を搭載しており、言葉から歌を探せる。
同じ曲を聴いている人を地図上に捜すマップ機能もある。正確な位置や誰なのかはわからないが、都市部で有名な楽曲ならば大抵はどこかに聴いている人が見つかる。