背の眼 (コミック)
テレビドラマにもなった道尾秀介の原作小説の漫画版。Koboで電子書籍版で読んだ。
福島県白峠村の河原で子供が次々に行方不明になる事件が起きる。自殺事件も相次いでいた。この地に関わる自殺者を撮影した写真の背中には、何か子供の眼のようなものが映りこんでいる。最初に起きた子供の行方不明事件では、切断された頭部だけが見つかった。写真の映り込みはその子の眼にそっくりだという人もいた。ホラー作家の道尾秀介と心霊現象探求所の所長の真備庄介は、この不可解な事件を調べることになる。
道尾秀介という作家としては、はじめて読んだ短編集『光媒の花』(2010)で注目していたら『月と蟹』(2011)で直木賞を受賞して納得、その後すっかり有名作家になった印象。『背の眼』は2005年の第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞した初期作品にあたる。実は最初、この作品は小説で読んだのだが、後年の作品と違い、キャラクター小説っぽさが前面にでていて、深みが感じられず、挫折した。今回読んだ漫画の方がキャラクターが活きていてよかった。
背の眼 テレビドラマ
http://www.bs4.jp/drama/senome/
・光媒の花
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/07/post-1255.html
・月と蟹
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/02/post-1388.html
・水の柩
http://www.ringolab.com/note/daiya/2012/02/post-1594.html
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