「IT断食」のすすめ

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・「IT断食」のすすめ
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IT中毒に陥った組織に、ITを断つ時間を強制的に設けて、良質なアナログ時間を取り戻す「IT断食」を推奨する本。「ノーPCデー」「ノー電子メールデー」を実施して、ITとアナログの最適なバランスを見出そうという話。

情報の肥大化と行動の弱体化。メールするより電話や対面で話す方がよいのではないかと疑ってみた方がいい。ウェブで延々と検索するより、専門家に話を聞いたり、専門書を一冊じっくり読んだ方がよい結果になることは多い。

なかでも会議の日程調整にメールは向かないという指摘は、本当にその通りだ。メールで複数の候補予定をやりとりしていると、調整が完了するまで、その時間帯がロックされてしまう。そしていつ調整が完了するかも読めない。それで著者は対面や電話でアポをとりなさいとアドバイスしている。現状ではそれが確かにベストなのだが....

スケジュール調整。確かにメールは向かないのだが、本来はITが活躍してしかるべき用途であると思う。スケジュール調整ツールというのはいくつもある。カレンダーを見ながら参加者が空いている時間を登録して探す。飲み会などの予定調整で私はしばしば使っている。

・調整さん
http://chouseisan.com/schedule
・伝助
http://www.densuke.biz/
・調整くん
http://www.hotpepper.jp/doc/chousei/

こういうツールは便利だなあ、みんなが仕事使えばいいのにと思うのだが、一向にそうはならない。多くの企業で社内のスケジュールはデジタルで共有されているのに、企業間ではなかなか難しいことになっている。日本の場合、大企業が率先して使えば広まっていくのではないかと思うのだが、なかなか始まらない。IT経営の研究者が、メールによるスケジュール調整を専用ツールで行った場合の損得計算を数字で弾いてくれるといいのではないかと思うのだが。

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このページは、daiyaが2012年1月16日 23:59に書いたブログ記事です。

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