アイデアの99% ―― 「1%のひらめき」を形にする3つの力
・アイデアの99% ―― 「1%のひらめき」を形にする3つの力
「産業を進歩させるアイデアは、とてつもなく斬新なひらめきから生まれるものではなく、むしろ熟練した管理努力のたまものです。」。当てにならない創造性開発ではなく、作品を次々に世に出し、アイデアを実行し続ける能力にスポットライトをあてた本。
この本の公式は、
アイデア実現力= (アイデア)+整理力+仲間力+統率力
まずアイデアはカッコにいれてしまって、おもいついたアイデアを最後は必ず「送り出す」に集中せよと説く。実践するには最高のものだけを送り出そうと思わない割り切りも必要だ。
トーマス・キンケイドの絵とジェームズ・パターソンの小説を例にを挙げて、似たような作品ばかりで創造的とはいえないが、多作で売れておりビジネス面では成功している作家を参考にせよというユニークな指摘をしている。
創造性×整理力で作品が実現されるとするならば、私たちはついつい創造性100や120の作品を作ろうとして、結果的にひとつの作品も完成させることができない。100×0=0である。50×2=100でもいい。創造性がなくても非凡な整理力があれば、整理力に欠ける天才クリエイターよりもアウトプットが出せるという。
この割り切った考え方には異論も多そうであるが、クリエイターも生計をたてて生きていかねばならない。いつか120の作品を出すために、50や80の日常的なアウトプットで凌ぐことだって必要な日々もあるだろう。
ベストセラー作家には1日のうちに執筆に充てる時間を決めている人が多くいる。生産のための日課を守り続けること、行動を習慣化することが大事。自分はチャンスに恵まれないと嘆くより、コツコツと地道に成果を出していくことが、ビジネス面では成功の近道ということ。
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