脳科学は「愛と性の正体」をここまで解いた---人を愛するとき、脳内では何が起きているのか?
・脳科学は「愛と性の正体」をここまで解いた---人を愛するとき、脳内では何が起きているのか?
男性は美人にみつめられると脳内の報酬系システムが活性化することが実験で証明されている。はりきって、気前良くなる。逆に交渉に弱くなったり、行動に変化が出ることもあるそうだ。美人というのは社会的資源のひとつと考えて、戦略的に活用すべきものなのかもしれない。社会的合意がとりにくそうな話であるが...。
この本は、人間の愛と性が「オキシトシン」などの脳内物質を分泌させて、その思考や行動にどのような影響を与えているかを、一般向けにわかりやすく説明した本である。社会的動物として進化してきた人間は、もともと生物学的に個体同士が絆を深める機構が折り込まれている。ロマンティックに愛が深まる背景には脳内物質の作用があるのだ。
人間は特に視覚によって愛や性のシステムが活発に動き出すというのが面白い。視覚優位のメディアの現代に、私たちは毎日、無数のセックスアピールを目にしている。そこにはたくさんの美人の顔がある。
美人は平均顔だといわれてきたが、実は最近の研究では、
平均顔 中間的美人顔 超美人顔
の3種類を作って実験すると、絶世の美人よりも親しみやすいちょっとだけ美人の中間的美人顔が好まれるそうだ。おにゃん子クラブやAKB48などのお茶の間のアイドルが流行る理由がここらへんにありそうだ。
男性の顔の場合、いかにも男性的な濃い顔と女性的な顔を女性被験者に見せると「やや女性的な顔」が好まれたという。女性は、男性に対して強いだけでなく、浮気せずに家庭を大事にしそうな男性を選ぶ進化戦略をとるかららしい。ただし、一部女性の中には男性っぽい顔を選んだグループがいた。それは自分の魅力に自信のあるグループ。
「自分の魅力に自信のある女性は、男性の見方がふつうの女性と異なることがわかる。自分の魅力に自信のある女性は、男性の男っぽさのプレッシャーをはねのける自信があるのだろう。」
ということは、濃い顔でハンサムな男性は強気な美女を連れている可能性が高い?薄めのハンサムくんは親しみやすいちょっと美人な女性を連れている可能性が高い?。まあ、そういわれればそう、かなあ...。
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