2011年10月アーカイブ
マイニングナイト第1部(トークセッション)
https://www.facebook.com/event.php?eid=134326983340198
下記イベントに出演いたします。
図書館に関する日本最大規模の総合展示会である第13回図書館総合展に連動し、11月11日(金)夜に「マイニングナイト」を開催いたします(第1部18:30-20:00、第2部20:30-22:30)。
マイニングナイトは、「マイニング」という技術や、そのベースとなる考え方・捉え方を普及させることにより、マイニング技術を使った研究やビジネスを促進させることを目的とするイベントです。
今回のマイニングナイトでは次のお三方をお招きし、マイニング技術の面白さや、まだまだ分析されていない面白いデータについてお話しいただくトークセッションを実施します。
・清田陽司さん(株式会社ネクスト技術基盤本部リッテル研究所)
http://www.littel.co.jp/
・橋本大也さん(データセクション株式会社)
http://www.datasection.co.jp/
・Amarsanaa Agchbayarさん(オーマ株式会社)
http://spysee.jp/help/ohma/
トークセッションのあとは、懇親会を設けております。マイニングトークにぜひ花を咲かせてください。
普段から開発の現場に携わっている方や、最先端のマイニング事例に興味のある方、「マイニング」という言葉を聞いたことない方どなたでもぜひご参加ください。
◆概要
【実施日時・場所】
2011年11月11日(金)
第1部:18:30-20:00 さくらWORKS<関内> http://yokohamalab.jp/sakuraworks
第2部:20:30-22:30 関内 82ALE HOUSE http://www.pub-82.com/shop/kannai/
【タイムテーブル】
第1部:トークセッション(18:30-20:00)
18:30-18:40 趣旨説明・パネル紹介
18:40-18:50 パネルトーク1: 清田陽司さん
18:50-19:00 パネルトーク2: 橋本大也さん
19:00-19:10 パネルトーク3: Amarsanaa Agchbayarさん
19:10-19:40 パネルディスカッション
19:40-19:50 質疑・応答
20:00 終了・懇親会会場へ移動
【幹事】
三津石智巳(アカデミック・リソース・ガイド株式会社インターン)
デジタルハリウッドが下記イベントを開催します。私は『未来の顧客をどこで探すか?~ デジタルネイティブ世代の思考と行動学~』という分科会セッションで講演をいたします。これからの教育とビジネスに関心のある方、ぜひご参加ください。
近未来教育フォーラム
http://www.dhw.co.jp/forum2011/
近未来教育フォーラムは、教育機関、自治体関係、企業の皆様に、デジタルコミュニケーション時代の今後の展望を見据えた私どもの実践的な教育研究の取り組みを紹介する場として、2010年より開催。この度、第2回目となります。今回は、基調講演に管政権の内閣官房参与として政府への提言を行ってきた田坂広志氏を迎え、時代の変化にともなう人材への課題と、未来を創造するために今何をすべきかについて、各分野の第一線で活躍する有識者とともに、ジャンルや領域を越えた創発的な提言やディスカッションを行います。
未来の社会全体の教育のあり方を提起する今回のフォーラムが、みなさまにとって新たな発見と未来への行動につながるきっかけとなれば幸いです。
2011年11月14日(月)13:00~18:10(開場 12:30)
富士ソフト アキバプラザ 5階・6階
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3 富士ソフトアキバプラザ
※受付にて名刺を頂戴します。
・JR線「秋葉原駅」中央改札口より 徒歩2分
・つくばエクスプレス線「秋葉原駅」A3改札口より 徒歩1分
・東京メトロ日比谷線「秋葉原駅」 2番出口より 徒歩3分
参加無料(要予約)
主催:デジタルハリウッド大学 デジタルハリウッド大学院 デジタルハリウッド(専門スクール)
私の講演は下記の内容です。
分科会C2 16:00-17:00
http://www.dhw.co.jp/forum2011/lecture.html
未来の顧客をどこで探すか?
~ デジタルネイティブ世代の思考と行動学~
企業と教育機関にとっての未来の顧客として、デジタルネイティブ(幼少時よりデジタルやネットに慣れている)世代の動向がいま注目されている。新世代との産学共同プロジェクト経験豊かな教員が、彼らの思考と行動傾向から未来展望を説明。デジタルネイティブとは何か、大学の教室で起きていること、企業にとっての新市場の可能性、人材活用のヒント、米国デジタルネイティブ(M世代)との比較、就職先企業への提言などを行う。
橋本 大也|デジタルハリウッド大学 教授/データセクション株式会社 取締役会長
受付と詳細はこちら
http://www.dhw.co.jp/forum2011/
ドラゴンクエスト25周年記念で、シリーズ作品を大量のスクリーンショット中心に振り返る内容。私は7と8以外はクリアしていることを確認。予習してから、六本木で開催中のドラゴンクエスト展 に行ってきた。
休日午後は混むので午前中がお勧め。25年間でシリーズ累計出荷本数5800万本。戦いで経験値をためてレベルアップ、スキルアップしながら最終目標に近づいていくという人生観を子供たちに植え付けた。何十時間も遊ぶのだから本や映画より刷り込みの影響大きいかも。モンハンやラブプラスはまだそこまでいってない。ウィズとウルティマがあるけど文化にしたのはドラクエでありFF。日本文化としてもっと評価すべき。上の階で開催中の「メタボリズム展」の時代錯誤よりずっと意味があると感じた。丹下健三より堀井雄二。
堀井雄二の手書きのドラクエ企画書に感動。パワポにはない表現力が新鮮。マップの上にトレーシングペーパーをのせて情報を書き込んだり戦闘の計算式が並んでいたり。堀井雄二のラフスケッチと鳥山明のデザインは全く違うのも発見だった。
堀井雄二のラフスケッチのスライムは、明らかにウィザードリィの影響を受けている劇画的な絵なのに、鳥山明のデザインは雨の雫をモチーフにした可愛らしい絵になっている。ゲームデザインとキャラクターデザインの創発。それから堀井雄二はポートピア連続殺人事件まではプログラマでもあり1人でゲームを作っていた。マイコン時代の処女作のラブマッチテニスはテニスゲームなのにすでにストーリーやキャラクター要素が入っている。最初からプログラマでありプロデューサーだつたから、ドラクエで分業体制になった時、中村光一にも的確な指示を出せた。やはりドラクエにおいて堀井雄二の存在は大きいと確認することができた。
・検索エンジンはなぜ見つけるのか ―知っておきたいウェブ情報検索の基礎知識
Google、Yahoo,Bing,Baidu...。Webの検索エンジンって不思議である。何千億ページもあるWebページを一瞬で検索できる。検索エンジン会社にはどんな凄いスーパーコンピュータがあるのだろうか?そしてWebページは世界中の何億台ものサーバに分散しておかれているが、ページの追加、更新を登録するマスターデータベースのようなものは存在しない。検索エンジンはどうやってWebの世界をデータベースに取り込むのだろうか。
もれなく、すばやく、的確な検索を実現する。検索が3つの要件を満たすには、専門的には、クローリング、インデクシング、スコアリングという機構があって、N-gram、ページランク、ベクトル空間モデルなどの、さまざまな要素技術が働いている。詳細に語ろうとすると専門用語だらけで分厚い本になってしまう分野だ。
検索技術者の著者は、技術者ではない一般人に向けた平易な言葉で、たとえ話を使ってわかりやすくしくみを解説する。たとえば図書館には100万冊の本があるが蔵書目録は10冊くらいにまとまる。巧妙につくられた目録をつかえば膨大なページ数の中からでも必要なページを高速にみつけることができる、具体的には...という風に。
テレビのしくみ、電話のしくみ、コンピュータのしくみ。現代社会に生きる人間の常識として、検索エンジンのしくみも必須科目になっていいと思う。
技術書なのだが、たとえ話が古代プトレマイオス朝のアレクサンドリア図書館だったり、日本神話のオオクニヌシとスクナビコナだったり、ギリシア哲学のソクラテスだったりする。
著者の森大二郎さんとはミクシィでつながっていて「橋本さんのブログはいつも拝見していますが、実は本書の執筆中に橋本さんのブログを通して「プルーストとイカ」に出会い、非常に大きな影響を受けました。(八割方書き上がっていたものを一から書き直すぐらいの勢いで)。」というメッセージをいただいた。
書物と同じくらい検索が人類のコミュニケーションに大きな影響を与えるものという視野で書いたという。本当だとしたら、きっかけをつくることができて大変うれしい。
・プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/10/post-849.html
これは便利に使えた。
今いる店をメールで誰かに伝えたいことって多いのだが、グルメサイトで調べて、メールにコピペしてという手順が面倒だった。このLocaduleなら簡単にできる。店舗情報、地図情報はGooglePlacesの情報を利用している。世界中で利用可能。
Locaduleは店舗情報を、お気に入り(ブックマーク)・カレンダー・メール・SMS/MMS・Twitterへと送るためのユーティリティ。HotPepper、食べログの検索結果もすぐ見ることができる。
店舗情報をiPhoneのカレンダーに登録しておける。今晩の会食はどこだっけ?というのをプリントアウトし忘れていても、アラートで教えてもらえるので助かる。GoogleMapで位置も確認できるのでそもそもプリントアウトが不要に。
20世紀に放送された500のアニメの情報(放送開始期間、放送局、キャスト)とその初期(一部は他も)主題歌1150曲のリストのデータベースアプリ。Youtubeで検索してマッチする動画を再生することができる。昭和生まれの人がアニメ主題歌のカラオケを練習するのによい、か、たぶん。
明日のジョーの放送日は1970年4月1日~1970年9月24日でフジテレビでしたという情報もわかる。昔のアニメ話を肴に盛り上がるときにも、このアプリは役立ちそうだ。
ad:tech Tokyo 2011にブース出展 27日は若者市場の特徴解説するライブステージもやります
http://www.adtech-tokyo.com/ja/event/index.html#pageLink_InnovationStageProgram
データセクション株式会社は、10月27日から開催されるad:tech Tokyo 2011にブース出展します。ソーシャルメディアの分析サービスとクチコミを使った商品開発の紹介を実績やデモを中心に展示する予定です。広告、マーケティングの最新事情にご興味のある方、ぜひご来場ください。
27日には会場内にてイベント「デジタルネイティブを知っていますか?」も主催します。私は司会として登壇します。当日Innovation Stageのステージでお待ちしております。
イベント概要:
"ad:tech Tokyo 2011 Innovation Stage" Program
10月27日(木)14:00-14:50 「デジタルネイティブを知っていますか?」
5人の大学生たちに登壇してもらい、司会の私とディスカッション。対話を通してデジタルネイティブ世代のライフスタイルの実態を明らかにするライブセッションです。
こんなテーマを探ります
・嫌消費といわれる若者世代にモノを販売する効果的な方法はなに?
・大学生たちにクチコミで広めてもらうにはどう仕掛けたらいいの?
・ツイッターで告白?現役学生のケータイコミュニケーション事情?
・学校生活、恋愛、買い物、デジタルライフできになるネタって何?
ソーシャルメディアを積極活用するアクティブな学生たちのメディア接触の実態、消費者心理の特性がわかるイベントにしたいなと思います。
下記にも情報があります。
http://www.adtech-tokyo.com/ja/event/index.html#pageLink_InnovationStageProgram
参考図書
・アメリカを変えたM世代――SNS・YouTube・政治再編
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/10/msnsyoutube.html
・メディアと日本人――変わりゆく日常
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/06/post-1465.html
・ネオ・デジタルネイティブの誕生―日本独自の進化を遂げるネット世代
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/06/post-1230.html
・デジタルネイティブが世界を変える
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/12/post-1138.html
ウェブとはなにか。果てしない議論になりそうな大きなテーマを「ソーシャル」と「アメリカ」を軸に整理していく。完成度が高すぎるウェブ論。あまりに見事な総括に、逆に粗を探したくなって読み返してみるが、やっぱりよく書けているなあ、腑に落ちるなあと感心してしまう。
この本のカバーするキーワードは多数ある。AppleとGoogleとFacebook、フリーミアム、ネットワーク科学、Web2.0、ブロゴスフィア、複雑系、アーキテクチャ、スチュアート・ブランド、サイバネティクス、ハッカー、シリコンバレー、エンゲルバート、カウンターカルチャー、ベイトソン、ゲーム理論、自由、ザッカーバーグと『アエネーイス』、グローバルビレッジ、デモクラシー、エンタプライズ、イノベーション、クレアトゥーラ、全球...。出自の異なる多様なキーワードが、ウェブを生みだしたアメリカのハイテク産業の歴史へと結び付けられていく。
カウンターカルチャーがPC/ウェブを作ったというよく聞く仮説に対して、著者は、いやそれをつくったのは、アメリカの宇宙開発への夢であるという。PCもウェブもその夢の副産物に過ぎないとし、60年代ヒッピー文化という枠組みを超えて、より大きな歴史のベクトルの中に、PCとウェブ、シリコンバレーとインターネットを位置づけていく。
GoogleとFacebook、そしてAppleを真善美と割り振った著者の見識が、今後の時勢を読むのに参考になった。それぞれの企業が何をしそうか、なにをしないかを予想する指針になるだろう。
「ところで、いささか言葉遊びになるが、真善美という三つの基本的な価値になぞらえれば、科学的合理性を追求するGoogleは「真」、ユーザーという人間的なインターフェイスを通じて共同体の構築を勧めるFacebookは「善」、触角を通じた自在性を売りにすることで、ヒューマンタッチを具体化させたAppleは「美」、という具合にそれぞれ基本的な価値を実現していると見ることもできるだろう。」
ウェブのサービスをつくるうえで、真善美のどれを追求していくか、という問題設定もしてみると、未来イメージや競争戦略の展望がみえてきそうだ。
そしてとても響いたのはここ。
「つまり、ネットワーク科学には、純粋に数理的でシミュレーション的である「複雑系」や「非線形科学」の系列と、レヴィ・ストロース的な「人類学」的な系列の二つの流れがあるということになる。ネットワーク科学の成果は、ウェブ企業であればどこでも応用を考えていて、GoogleやFacebookはもちろんそうした企業に含まれる。そして、あえてその特徴を割り当てれば、Googleは前者の複雑系科学的なシミュレーション志向であり、Facebookはソーシャル・グラフを重視するところから後者のレヴィ・ストロース的な人類学的志向であるといってもいいだろう。」
機械と人間の融合がウェブである。融合された状態が当たり前になって、そこからやがて、複雑系的数理でもレヴィ・ストロース的エスノグラフィでもない、第三のあたらしい科学の研究領域が現れるのではないか。
この本凄くいいな。
私は先日、社内の新人研修で「プレゼンテーション」の講師をつとめた。私が社内で一番講演やスピーチの数をこなしているだろうということで選ばれたわけだが、自分だけが体得した暗黙知を、他人に伝達可能な形式知にまとめるのは大変な作業だった。あの研修の前にこの本を読んでいれば相当参考になったなあ、共感できる内容が多い。カリスマではなくても聴く人にちゃんと伝わり、そして動かすプレゼン術の基本が解説されている。
プレゼンで大事なのはだらだら話さないこと。情報を圧縮すること。取捨選択能力、文章構成力、キーワード力をフル活用して、長い話も1分にまとめる。具体的な時間配分も推奨されている。
疑問を投げる (15秒) 興味 何だろう?
結論を述べる (10秒) 驚き へぇ~
理由を説明する(35秒) 納得 なるほど!
これがコクヨの1分間プレゼンテーションだ。1分間で話せるのはおよそ原稿用紙一枚分の400字。1つの文章が30~50字だとすると5秒の文章が12個言える。だから12の文章を考えればいい。わかりやすいノウハウだ。
「困難・キッカケ・劣等感」で共感を呼ぶ」「ゆっくり話すのではなく、間を入れて話す」「1センテンス1人を見て話す」「お得意のジェスチャーを決めておく」など、声の出し方、話し方のテクニック、トレーニング法と応用が、1ステップについき見開き図解つきで解説されている。
プレゼンテーションはプレゼンターの個性、人柄がでることも大切だと思うが、まずは情報伝達の基本がないとだめである。ビジネスの現場で通じる最大公約数的なノウハウをまずは身につける必要がある。コクヨの研修で活用されているノウハウの書籍化だそうで、実践的な社員教育用のこなれたテキストブックになっている。
平家の歴史を、清盛に焦点をあてるのではなく、清盛の孫の維盛と清盛五男の重衡を中心に平家一門の群像劇として語る研究書。日本中世史が専門で平家について研究書をたくさん書いている神戸大名誉教授の本。賢人重盛、暗愚な宗盛、運命の語り部知盛といった構成に脚色された平家物語のイメージをくつがえす。
まず清盛についても大胆な仮説ではじめる。軍事力が背景にあったとはいえ、閉鎖的な貴族社会の中で、清盛の位階の躍進がなぜ可能であったのか。
「清盛の母は白河法皇身辺の女性で、法皇の子を身ごもったまま忠盛に下賜されたらしい。その子が清盛で、つまり彼は法皇の落胤と目されるのである。」
清盛の家格を超えた異常な出世のスピードの背景には、天皇家との血のつながりがあったはずだという。平安末期における位階表(正一位、従一位、正二位、従二位...)の解説と現実の運用状況などの説明もある。本来はこの家格ではここまでが上限というリミットがあったのに、それを超えたのはなぜかの推理。
そして清盛自らは福原(神戸)に身を置き、朝廷と絶妙の距離感を保ちながらも、平家一門を有力ポストに配置して、巧妙な天下支配を実現した絶頂期の平家の主要人物たちの役割。清盛死後の敗走と敗北に至るまでの歴史。平家物語のバイアスをとりのぞいた形で、史実を明らかにしようとする。
「頼朝の幕府の画期性を信じて疑わない人びとは、平家のそれとの多くの共通性を見落としていると思う。頼朝の歴史的評価は、幕府を創設したことにあるのではなく、平家の創りだしたひな型を踏襲し、その手法をより厳格、より本格的に追求した点にもとめられるべきである。」
著者は日本中世史における平家の役割を非常に高く評価している。
・「平家物語 あらすじで楽しむ源平の戦い」と「繪本 平家物語」
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/09/post-823.html
・安徳天皇漂海記
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/09/post-445.html
平家物語のバリエーション。
・琵琶法師―"異界"を語る人びと
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/07/post-1034.html
Tokyo Graffitiという雑誌をよく読んでいる。若者を中心に数百人の顔写真とプロフィール、アンケート回答を中心に編集された雑誌だ。仕事の企画で煮詰まった時、眺めると、ユーザーのペルソナデータとして発想が広がる。こういう顔でこういう服装の人はこんなだというイメージが湧きやすい。
Tokyo Graffiti
http://grfft.com/tokyo_graffiti.html
このToday's Userというアプリはこの雑誌と同じように、毎日ひとりのiPhoneユーザーを写真とプロフィールを掲載している。ユーザーには、どんなアプリを使っているかを紹介してもらう。
人の顔をまじまじと眺めるのがしにくいように、人のiPhone画面をまじまじと眺める機会と言うのもなかなかできないもの。特にホーム画面のキャプチャは、ユーザーが本当によく使うアプリがでるからとても参考になる。
・脳科学は「愛と性の正体」をここまで解いた---人を愛するとき、脳内では何が起きているのか?
男性は美人にみつめられると脳内の報酬系システムが活性化することが実験で証明されている。はりきって、気前良くなる。逆に交渉に弱くなったり、行動に変化が出ることもあるそうだ。美人というのは社会的資源のひとつと考えて、戦略的に活用すべきものなのかもしれない。社会的合意がとりにくそうな話であるが...。
この本は、人間の愛と性が「オキシトシン」などの脳内物質を分泌させて、その思考や行動にどのような影響を与えているかを、一般向けにわかりやすく説明した本である。社会的動物として進化してきた人間は、もともと生物学的に個体同士が絆を深める機構が折り込まれている。ロマンティックに愛が深まる背景には脳内物質の作用があるのだ。
人間は特に視覚によって愛や性のシステムが活発に動き出すというのが面白い。視覚優位のメディアの現代に、私たちは毎日、無数のセックスアピールを目にしている。そこにはたくさんの美人の顔がある。
美人は平均顔だといわれてきたが、実は最近の研究では、
平均顔 中間的美人顔 超美人顔
の3種類を作って実験すると、絶世の美人よりも親しみやすいちょっとだけ美人の中間的美人顔が好まれるそうだ。おにゃん子クラブやAKB48などのお茶の間のアイドルが流行る理由がここらへんにありそうだ。
男性の顔の場合、いかにも男性的な濃い顔と女性的な顔を女性被験者に見せると「やや女性的な顔」が好まれたという。女性は、男性に対して強いだけでなく、浮気せずに家庭を大事にしそうな男性を選ぶ進化戦略をとるかららしい。ただし、一部女性の中には男性っぽい顔を選んだグループがいた。それは自分の魅力に自信のあるグループ。
「自分の魅力に自信のある女性は、男性の見方がふつうの女性と異なることがわかる。自分の魅力に自信のある女性は、男性の男っぽさのプレッシャーをはねのける自信があるのだろう。」
ということは、濃い顔でハンサムな男性は強気な美女を連れている可能性が高い?薄めのハンサムくんは親しみやすいちょっと美人な女性を連れている可能性が高い?。まあ、そういわれればそう、かなあ...。
東北の大震災と原発事故があってからしばらくして、フィクションを落ち着いて読めるようになった頃、私は古川日出男の『聖家族』という作品のことを思った。なんということだ、あの東北の怨念の物語、中央に対する抑圧と抵抗の物語が一層の真実味を帯びてしまったではないか、著者は残酷な現実を受けて続編を書くことはあるだろうか、と。そしてやはり作者はそれを書いた。絶望と怒り、そして再生への祈りが深く刻み込まれた強烈な作品になった。
「私は福島県の浜通りに生まれた。私は浜通りに行かなければならない。」
震災から一カ月して作者は福島へ入る。小説家としての使命感に駆られて。そして自らのつくりだしたキャラクターである狗塚家三兄弟の長男 牛一郎の魂が、彼に乗り移り鬼気迫る言葉を語り始める。
「そこへ行け。
ここへ来い。
見ろ、現実を。
書け、小説を。」
この小説にドラマはなにもない。ただ作者である古川が、被災地を車で視察し、ときどき降りて、3.11の地獄を回想する。避難区域で置き去りにされた馬たちの姿を見る。放射能に静かに汚染された自然を見る。悲しさと怒りによって連想する事柄が断続的につづられていく。魂の叫びを思いっきり原稿用紙にぶつけた。
「私たちはどうすればいのか。
私たちは誰も憎めない。
だとしたら、そこにしか希望はない。
私たちは憎まず、ひたすら歩くしかない。
復讐を考えずに歩く。
報復を考えずに歩く。
私の脳裏にふいに言葉が浮かび、それが声になる。
それが声になる。声はこう言った。
生まれてきたっていいんだろ?」
物語は連続しておらず、続編とは言えないが、生まれてきたっていいんだろ?はまぎれもなく『聖家族』だ。作者が書かずにはいられずに書いた作品であり、読まずにはいられない読者がそれを読む。作者とともに東北の不幸を嘆く鎮魂歌みたいな作品である。血みどろの傷を見るみたいな作品である。あの傑作の続きがこんな悲惨な現実になるなんて、ただただ悲しく、くやしい。
・聖家族
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/01/post-905.html
・ベルカ、吠えないのか?
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/01/post-341.html
古川 日出男のもうひとつの傑作。
坂東 眞砂子の民俗ホラー。
東京の放射能汚染を逃れて、四国の村へ移住した定年夫婦。
高知の山奥にある白縫は、老人ばかりの過疎の小さな村だ。そこには朽縄=くちぬいさまという神様がいて、白い糸で人の口を縫うので白縫という地名があるのだと村人は言う。夫婦は、村の奥まった場所に真新しいログハウスを建てて越してくる。夫の俊亮は夢だった田舎生活を満喫し、麻由子もまた安心な生活を得た。
だが幸福な田舎生活は長くは続かない。俊亮が敷地につくった陶芸の窯が、村の古道「赤線」の上にかかっていたことに、老人たちがけちをつける。たいしたことではないと放置していると、誰の仕業かわからない執拗な嫌がらせが始まる。
「瀬戸さん、あんた、そんな我が儘いうたら、この白縫では生き辛うなりますで」
口が災いするというが、呪いの本質は言葉である。狭い村社会では言葉の呪縛が恐ろしい。正体不明のなにかが村人たちを操る。夫婦を精神的に追い詰めていく。
「この国にいる限り、逃れられない呪いがある。」。
恐ろしいのは放射能ではなく村の掟なのだった。
この世界観はもっと大きな物語のプロローグにするといいと思う、続編期待。
・異国の迷路
http://www.ringolab.com/note/daiya/2006/06/post-394.html
Dropboxを使ってiPhone連絡先をバックアップ&リストア
左がiPhone3GS 右がiPhone4Sの画面。
iPhone3GSを話題の4Sに変更した。
私の環境ではiPhone 3GSのバックアップがうまくいかない現象が起きていた。アプリはたくさん入れ過ぎてしまって収拾がつかなくなっていたので、新機種への切り替えを機にゼロから必要なものを入れなおすことに決めた。メールや写真はクラウドにすでにバックアップ済み。大丈夫だろうと思って4Sへ乗り換えた。
それで困ったのは連絡先が移行できなかったこと。かかってくる電話が誰なのかさっぱりわからないし、誰かにメールをしようにもアドレスがわからない。それで、PCバックアップすることなくiPhone3GSの連絡先データを、4Sへ簡単に移す方法はないかなと思って探してみたら、ぴったりのツールがみつかった。
連絡先バックアップ (Dropbox版) は、iPhoneの連絡先データを圧縮&暗号化して、Dropboxへ送る。そのデータを新しい4Sでリストアすれば移行が完了する。
ふう助かった。
何らかの原因で通常の連絡先バックアップが上手くいかない人はこれでいけます。
これは面白かったなあ。利己的に活用もできそうな利他学の本。
人はなぜ赤の他人を助けるのかの科学。
自分が損をして相手を助ける。赤の他人ではなく血を分けた近親者を助ける利他行動は、わかりやすい。自分が犠牲になっても、相手と共有した遺伝子が次の世代へ残っていくから、そうするという理由で、説明がつく。それに同じ場所に暮らすものどうしなら、今日は助けても、明日は助けてもらうことになるかもしれない。お互いさまの直接互恵性は利他行動の基本だ。
しかし、人間は見返りを期待できない赤の他人も助ける。電車では老人に席を譲るし、道で困っている人を見捨てない。見返りが期待できない大きな集団の中で、間接互恵性を発揮する大きな理由として「評判」があるという。「あの人は親切だ」いう評判があれば、集団内で利他的にふるまってもらえる可能性が高くなる。
利他性を引き出す方法が社会心理学の実験からわかってきている。この本で一番面白かった部分だ。たとえば人間はその場に「目」があると利他的になる。本物の人間の目でなくても、「ホルスの目」のようなシンボルで十分で、目があるだけで「ビッグブラザー」が意識され、他者への分配が増えたり、公共心が高まったりする。目の代わりに鏡でも自意識を高める効果があるそうそうだが、とにかく視覚的に「見られている」という意識が利他心を引き出すかぎなのだ。
そしてもうひとつの要素が異性の存在。ただし男性の場合のみに限られるそうだが。ある実験では、魅力的な女性に見られていた男性参加者は報酬額の6割を寄付したが、他の条件の参加者はせいぜい3割4割の寄付にとどまった。なんとも男はわかりやすくできている。
そして人は、見た目で他者の利他性をかなり正確に認識する能力を持っている。顔にしわがよる頻度、うなずきの頻度、眼輪筋が動く程度、微笑みの左右対称性が高いほど、一度の微笑みあたりの時間が短いほど、その人物の利他性は高いと判断される。およそこの基準で高利他主義者と低利他主義者は判別可能なのだ。微笑んだ時の目じりのしわはポイント。
「他者の目がある」「鏡がある」「異性の視線」。そういう環境をつくれば人間は利他的になる。それってどういう空間だろうと考えてみたが、実名実写真のフェイスブックの環境がまさに満たしているのではないだろうか。現実の革命をも起こすコラボレーションがしばしば発生している秘密が、実は顔写真なのではないかと思った。
それから利他主義者はそれが報われる環境に生活しているという研究結果も示されている。万人の万人に対する闘争のような環境では利他主義者は成り立たない。親切な人が報われる社会には親切な人がすみつくというわけ。ひとりひとりの心がけ次第で、世の中は良くも悪くもなる、ということだろうか。
社会科学の本だが、対人スキルのノウハウも学べる非常に濃い本である。コミュニケーションの本質を考えたい人におすすめ。
・人を助けるとはどういうことか 本当の「協力関係」をつくる7つの原則
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/11/-7.html
・災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/03/post-1401.html
・気前の良い人類―「良い人」だけが生きのびることをめぐる科学
http://www.ringolab.com/note/daiya/2004/09/post-136.html
・強い者は生き残れない 環境から考える新しい進化論
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/04/post-1202.html
・Greplin
https://www.greplin.com/
Greplinは究極のパーソナル検索ツール。
自分が利用しているクラウドサービスの個人アカウントを横断検索できる。
現在の検索対象はGmail、Google Apps Mail、Facebook、Twitter、Dropbox、LinkedIn、Google Calendar、Google Apps Calendar、Google Docs、Google Apps Docs、Google Contacts、Google Apps Contacts、Evernote、Yammer、Salesforce、Basecamp、Highrise、Campfire、Google Reader、Del.icio.us、Pinboard、Tumblr、Reddit。ただしEvernoteなど一部のサービスは有料のプレミアムサービスのみ対応している。
クラウドサービスによって情報収集と整理は便利になったが、複数のサービスを使うようになったせいで、どこにあの情報はあったっけ?ということが多くなってきた。Greplinはタグづけやカテゴリ分類が嫌いな人でも、必要な情報をすぐにみつけられる強力な次世代検索ツールだ。
iPhone版のアプリもリリースされている。これがすごく役立つ。外出先の会議で思い出したい情報をさっと取り出せるので助かったシーンが何度もあった。
コグレさんの情報収集ノウハウ本
・"知りたい情報"がサクサク集まる!ネット速読の達人ワザ
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/10/post-1526.html
で紹介されていたツール2本を改めて詳しく紹介。この二つは私のiPhoneのトップページに配置してある。
ReederはGoogleリーダーのクライアント。
Googleリーダーは大量のニュースをチェックできて便利だが、Googleの提供するPC版の標準インタフェースの出来はいまひとつだと思う。それにニュースをチェックする時間は、私の場合、PCの前よりも移動時間が多い。スマートフォンで電車に乗っている間とか、いろいろな待ち時間に、気になる情報をピックアップしておきたい。1日に2,3件でも気になるニュースを蓄積すると、1年もすれば相当の数になって、役立つネタのデータベースになる。
数十個のニュースサイトを登録しているので1日に数千件のニュースが流れ込んでくる。rEEDER上では中身を全文読むわけではなくて、主に見出しと概要だけを飛ばし読みしていく。Reederはニュースと画像をiPhone上にキャッシュするので地下鉄の中など、電波がつながらない場所でもあらかじめダウンロードしておいたコンテンツを読むことができて便利だ。
そしてTwitter、Facebook、Evernote、Instapaperなど他のアプリへの連携機能が充実している。気になるニュースはinstapaperへと送っている。特に長文はすぐには読まない。「あとで読む」場とは分けている。広く発信してディスカッションしてみたいニュース記事はFacebookやTwitterへと送る。
『朗読者』のベルンハルト シュリンク 最新邦訳。
テーマが重ためだが読みやすいミステリー中編。
ドイツ。二十数年前に赤軍派テロリストとして重い罪を犯した男イェルクが、恩赦を受けて出所する。服役中もずっと面倒を見続けた男の姉は、週末にかつての友人知人たちを、郊外の家に呼び集める。男が捕まったきっかけは誰かの密告だった。裏切りったのは誰だったか?。昔の仲間たちとの会話の中で、テロ事件の闇の部分がしだいに明らかにされていく。狭い空間での3日間を少数の登場人物の会話中心で描くので、まるで部舞台劇のようだ。登場人物たちが隠している秘密や、心の葛藤が最後まで緊張感を失わず続いていく。
ミステリではあるものの、消せない過去と折り合いをつけて生きていく人生がテーマの純文学作品である。許されはしないのだけれども生きていかねばならない人間の現実。出所したイェルクに対して、さらなる闘争参加を求める人もいれば、自己批判や弁明を求める登場人物たちが、さまざまな思惑で絡んでくる。
郊外の庭付きの家は、妙にさわやかで明るい。集まった男と女の間に恋が芽生えたりもする。3日間に10人くらいの人物像を丁寧に描いている。本物のテロリストだったら、こんな展開にはならない気もするが、演劇作品として読むと、かなりよくできているなあと思う。また映画になりそうな内容。
・朗読者
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/08/post-818.html
ツイッターのツイートを、言葉の内容に合わせて漫画とフキダシで表示するオモシロサービス。ツイッターのクライアントとして基本機能は実装しているので、日常使いのアプリとしても結構使える。
ツイートの感情を「愛情」「喜び」「興味」「期待」「悲しみ」「驚き」「怒り」「挨拶」に分類して、カラー表示したうえで、ツイートの感情を読み取ってコミックにしている。
感情を読み取るだけでなく、単語に反応したコミックのパターンが大量に用意されていて驚かされる。iPhoneの話をしていればシモンくんは"iPhone"片手にしゃべるし、カレーがうまいというとカレーを食べる図が表示される。しかも、コミックの変換はかなり精度が高い。
自分のツイートをコミック化してつぶやくこともできる。その他、友人、フォロワーの直近のツイートをカラーバーで表現し、感情の変化を読み取るツイートストライプ機能など非常にユニークな発想がいくつも盛り込まれている。
本記事サンプル画面に本物のつぶやきを勝手に使わせていただきました我が友人知人の皆様、失礼いたしました。
建築家 原広司氏が世界の集落調査を通して空間デザインに関する教えを100のフレーズと写真でまとめた建築系学生の間では定番の書。
フィールド観察からデザインパターンとでもいえそうな知を抽出している。
たとえば世界の多様な集落があるが、それらには自然発生的につくられているようでありながら、設計図や設計意図が感じられる部分がある。ヨーロッパでもアジアでもアフリカでも多くの集落では、何十、何百の住居が密集していて、どれも同じようなつくりであるが、よくみると少しずつ違うのだ。基本となる形式はあっても、現代都市の建売住宅みたいにまったく同じではない。
著者はこうした特徴に[2] 「同じもの 同じものはつくるな 同じものになろうとするものは、すべて変形せよ」というフレーズにまとめた。そして実例を示す集落の写真と1ページ分の詳しい解説をつけた。「(多くの場合、基本形は概念的にしか指し示すことはできない。)、集落に現象している諸要素は、すべて基本形の<変形>であって、それぞれは類似していると同時に差異をも指摘できるという性質を持っている。」。印象的なフレーズだけでなく、その中身をちゃんと言語化、精緻化しているのがすばらしい。
87年の発表当時 大江健三郎はこの教えに啓発されて『新しい小説家のために』という作品を執筆したそうだが、読んだら何か言いたくなる啓発的な教えばかりだ。建築以外の分野でもきっと応用が効きそうな知恵ばかりなのだ。
たとえば私が気になった教えをフレーズ部分だけ5つピックアップしてみる。
[11] 大きな構想
大きな仕掛けは、大きな構想を支える。
大きな仕掛けは、小さな部分によって支えられる。
大きな構想が、そのまま現実されれば、退屈な集落になる。
[23] 逃亡者
逃亡者たちは、楽園をつくる。撤退せよ。
[34] 乾燥
乾燥している状態は、知恵をいきいきとさせる。
[71] 遠くから、近くから
遠くからは、辺りに溶けこむ姿をもて。
近くからは、辺りから際立つ姿をもて。
[76] 縮小
すべてのものは、拡大するより、縮小するほうが好ましい。
すべてのものを、やや小さめにつくれ。
集落の教えは人間が織りなす文化全般についての教えのような気がしてくる。そしてそれは合理的で均質的な現代の都市計画の教えとは対極をなすものだ。人間的社会の再構築と復興にむけていま読みなおされても価値がある本だと思う。
「噂とは、話し手と聞き手にとって重要か関心が高いとみなされ、真実と証明されずに世間に流布している情報である。噂は曖昧な状況か、あるいは脅威に直面しているか将来の脅威が予想される状況で生じる。噂は曖昧な状況を理解するか、脅威に対処するために用いられる。」
噂を検証するさまざまな社会心理学実験の結果が示唆に富んでいる。株式取引をする人たちを想定した実験では「新聞の第一面や噂を与えられたグループ」よりも「与えられなかったグループ」のほうがよい取引成績をあげた。良いニュースが出ると株価が上がる。悪いニュースでは下がる。しかしニュースが株価と連動しているのは、経済ジャーナリストがその日の値動きとつじつまのあうニュースで説明するからに過ぎない。多くの人がニュースに惑わされて、安く買って高く売るという株式取引の鉄則を守れなくなっていたのだという。「ニュースがないのは良い知らせ」だったのだ。
望み、恐れ、憎しみという人間の強い感情によって「願望の噂」「恐怖の噂」「くさびを打ち込む噂」の3種類の噂が世の中を飛びまわっている。噂の流布量=話題の重要さ×曖昧さ というオルポートの噂の法則にしたがって、私たちにとって切実な事柄に関して噂はでまわりやすい宿命を持つわけだ。
組織内を流れる噂は正確であるというのは面白い発見だ。第二次世界大戦時の米国陸軍では「主要な作戦行動や転属、上層部の変化について、正式発表の前にすでに正確な情報が流れていた」ことが検証されている。現代の英仏の企業の従業員の67%が「重要な情報はまず噂で聞く」そうだ。組織内の噂は外の噂よりも正確である確率が高い傾向がみられる。
一方で業界の噂はどうか。ウォールストリートジャーナルに掲載された企業買収の噂の実現度は43%。ゲーム情報誌のゴシップコラムに掲載されたコンピュータゲームの噂が真実になったのは約50%。噂は「まったくかほとんど正確」あるいは「まったくかほとんど不正確」。そして正確な噂は時間が経つにつれて一層正確度を増し、不正確な噂は逆に一層不正確に変化していくこと(「噂のマタイ効果」)がわかったという。
話し合いが歪みを緩和する。記憶の限界で細部が失われる。ステレオタイプに一致しない噂は削除される。両方の視点を持つ者は削除される。噂の変化にはさまざまなバイアスがはたらいている。そのバイアスが噂のマタイ効果を強化する。
そしてウェブはこのマタイ効果を増幅する装置にもなっているそうだ。たとえば政治系ブログではリベラルなブログはリベラルなブログにリンクしている。保守的なブログは保守的なブログにリンクする。イデオロギーを超えるリンクは全体の10%程度でしかなく、リンクをたどって議論を読んでいけば、政治的傾向は強化されるばかり。インターネットが意見の多様性を促すとは限らないという実証だ。
著者は「噂は世界を共同で理解する手段」とポジティブに評価しているが、大災害やテロが身近にある現代では、噂の取り扱いは生死にかかわる能力になってきている。うわさとデマ 口コミの科学は学校でも教えるべきだ。
ブログを一人で3万記事も書いた人気ブログ ネタフルの作者 コグレマサトさんがまとめた情報術の本だ。コグレさんは"ブログ専業"でもありネットでのネタ探しが生業である。私も『情報力』という著書を持つわけで、コグレさんにはライバル意識もあるのだが、プロの技を盗むためにこの本を買った。結論から言うと私はいくつかのツールを入れ替えた。うーん、ちょっと先を行かれていたなという感じだ。
コグレさんはまず情報をフローとストックに分けて考える。そして「目の前を流れていく情報の中から必要なものを網でキャッチして入れ物に入れる保管場所のイメージ」として、RSSリーダーやEvernoteなどのツールの利用技術を洗練させてきた。この本はコグレさん曰く「入門本」だが、膨大な思考錯誤の結果たどりついた現時点で最高の効率が達成できるデジタル情報収集と整理のノウハウが書かれている。
ニュースリーダーとスクラップ帳ツールを組み合わせて使うというやり方は、多くの人がやっているオーソドックスな方法論である。具体的にどのツールを使うか、どうやって使うか、で差が出てくる。
私は長い間愛用していたツール(Read It Later、ByLine)を、1か月ほどコグレさんおすすめのツール(InstaPaper、Reeder)に置き換えてみた。結局、両方とも入れ替えることになった。どちらも機能的には似ているが、ちょっとずつ便利なのだ。そのちょっとが積み重なって全体ではかなり情報処理の効率があがる。
たくさんのツールを思考錯誤で試すよりも達人のやり方をそのまま、真似てしまった方が手っ取り早い。入門書として、この本は薄いし、あまり理屈も長く書いているわけではないが、ここにでてくるツール類と利用法を見よう見まねすれば、ネットの事情通に近づける。
このシリーズは発売日以来ずっと愛用中。
・コクヨ CamiAppオフィシャルサイト
http://www.kokuyo-st.co.jp/stationery/camiapp/
iPhoneやAndroidのカメラで撮影すると、デジタルデータとして管理できるデジタル時代のアナログ文具。すべての種類を試したが、ツインリングノートが特におすすめ。さすがコクヨ。まず紙のノートとして使いやすい。スマートフォンでノートを撮影してデジタル化するという発想の製品やソフトは他社からも発売されているが、デジタル機能以前のアナログツールとしての使い勝手というのが、ノートとして大変重要なのだと感じる。
デジタル機能としてはコクヨならではの「アクションマーカー」が便利。これはページの隅にある正方形の塗りつぶし方によって、撮影保存時にあらかじめ設定したタグが付加されるというもの。
デジタル化すると罫線がほとんど消えてくれるのもありがたい。
・【サンコー】iPad/iPhone用ポインター付きスタイラス【IDIPPTST】
ユニークなiPadやiPhone用のスタイラス。ポインティング、おえかき、スクロール、フリックがラクにできる。
ペン先がとがっていないのが特徴。透明プラスチックのペン先に赤いポインターの点がついている。これで本当に狙った点をポイントできるのか?と思うだけだが、やってみると指よりも精確にできるから不思議だ。ペン先が透明なので、狙いを目で確認しながら操作できるのもポイント。
iPadでおえがきツールで遊んでみた。ポケモンの一種を描いたつもりなんですが、わかりますかね?。絵も描けますというサンプルをつくるつもりが、これじゃだめか(笑)。絵が上手い人が扱えばちゃんとキレイに描けるはず、です。
先がとがったもので液晶をつっつきたくないという人にもおすすめ。
製作費200億円。製作総指揮トム・ハンクスとスティーヴン・スピルバーグ。
・ザ・パシフィック 公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/thepacific/mainsite/
同じ組み合わせで撮ったエミー賞ドラマ『バンド・オブ・ブラザース』の対をなす作品。実在した3人の海兵隊員の回想をベースにして、第二次世界大戦の太平洋戦線をアメリカの兵士の立場から全10話で描く。6年前に観た『バンド・オブ・ブラザース』と同じくらい面白かった。
『バンド・オブ・ブラザース』は、ヨーロッパ戦線でノルマンディー上陸作戦からドイツ降伏までを描いたストーリーだったが、こちらはガダルカナル島上陸作戦から硫黄島、沖縄決戦、日本の降伏までを扱っている。戦友同士の友情と確執、激しい戦闘シーン、つかの間の戦士の休息、そして勝利と解放へいう構成要素は似ているのだが、『ザ・パシフィック』の方が戦況が泥沼で悲惨なシーンが多い。陰陽とすれば隠のほうだ。ダークサイド。過酷な状況下で、兵士の精神が崩壊していく様子がリアル。
本作も第62回エミー賞で、最多の8部門を受賞した。
・感動戦争ドラマ バンド・オブ・ブラザース
http://www.ringolab.com/note/daiya/2005/11/post-311.html
これは意外にもとても面白かった。大人の恋愛小説。おすすめ。
意外にと書いたのは著者のプロフィールが異色だから。
「コラス,リシャール
フランス生まれ。パリ大学東洋語学部卒業。在日フランス大使館勤務、ジバンシィ日本法人代表取締役社長を経て、1985年にシャネル入社、1995年、シャネル日本法人代表取締役社長に就任。フランス商工会議所会頭、欧州ビジネス協会(EBC)会長を務める。国家功労章シュバリエ章受章、レジオン・ドヌール勲章受章。2009年にフランスで発表された『SAYA』で、フランスの文学賞「みんなのための文化図書館賞」を受賞」
生粋のフランス人であるシャネル社長が、なんと自ら日本語で書いた小説である。本人をモデルにしたような経営者も物語に重要な人物として登場する。
主人公は日本の老舗デパートのベテラン社員。仕事もできてほどほどに遊びも知る。ファッションブランドを扱うためにフランスに転勤していた時期があり、フランス語に堪能でクラシック音楽など教養も豊かな中年男性が主人公。鎌倉の一軒家に住んでいて、ちゃんと妻子もいる。
そんな主人公が青天の霹靂であるリストラにあい、絶望しているときに、紗綾というミステリアスな長身黒髪の女子高生と恋に落ちる。ちょっとありないことに紗綾もフランス語が話せて、クラシック音楽を愛好していた。高尚な話を楽しみながら、女は別れ際に脱いだ下着を渡す。二人の関係は明らかに不倫で援助交際だが、当人同士では一途な純愛でもある。
専業主婦である主人公の妻の視点も加わって、登場人物たちの家族生活、会社生活が残酷に破たんしていく様子が描かれる。
フランス人ということで気になる日本語だが、これが完璧というか普通の日本人でも書けないプロの作家の文体である。読者の心をつかみ、読ませる、驚きの言語能力だ。この人なら官能小説だって書けそうだ。大物経営者で小説家というと、日本では小林一三(阪急創業者)、辻井喬(セゾングループ代表)がいるが、文学創作と経営能力という普通は両立しなさそうな資質に加えて外国語。天は二物も三物も与えるのだなあ。
・ヴァレンタインズ
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/07/post-1484.html
アイスランド文学でも大物経営者で小説家がいる。これはアメリカのタイムワーナー副社長オラフ オラフソンが書いた傑作小説。
・日経ビジネス Associe (アソシエ) 2011年 10/4号
読書術の特集が気合が入っています。
冒頭の記事(東レ経営顧問 佐々木常夫氏)が「多読家に仕事のできる人は少ない」と言っており、私に喧嘩を売っているのか?と思いましたが、読む本を厳選せよというメッセージであるらしい。各界で活躍中のツワモノ読書家たちがつぎつぎに登場して、読書術を明かすという構成ですが、忙しくても効率よく情報を集めるビジネスマンのための読書ノウハウ集です。
「読書術5 書くために読み続ける 寝る前の30分で雑誌を"定点観測"」というページで、実は私も登場しています。雑誌の読み方と、本&雑誌の書評ブログを毎日休まず更新するコツを語ってみました。
個人的に参考になった他の読書家の術としては、ゲーム作家・ライターの米光一成さんの「My年表を活用する」というワザ。本には年代の話がよくでてくるが、気になる年号をメモしていって、テーマ別の年表をつくってみようというもの。米光さんの場合は、ゲーム業界の年表をつくってプリントアウトして持ち歩いているそうだ。なにかの知識を披露する際に、それが起きた正確な年や順番がすらすらいえると信憑性も増すし、トリビア的な断片情報を時系列の物語として整理できるから自分自身の理解も深まる。これは早速やってみようと思った。
外資系コンサルティング会社のATカーニーでは、休日に読書家の社員3人が集まって12時間もさまざまなテーマについて討論している。読書家が議論できるのは理想的な環境だと思う。ちょっとうらやましい様子が紹介されていた。企業は、情報力を高めたいならば、社員に単純に読書を勧めるだけでなく、読書家同士の議論を勧めるべきだと思う。
特別付録に読書用「フィルムふせん」がついてきます。
企業コミュニティの運営支援の専門家が書いた消費者ネットワークの収益化の方法論。
「心あたたまる関係」と「お金儲け」を両立させる方法が語られている。
多様なソーシャルメディアを4象限で整理する軸ってなんだろうとずっと考えてきたのだが、この本には、縦軸に「拠りどころ」(現実生活←→価値観)、横軸に「求めるもの」(情報交換←→関係構築)という軸が示されている。しっくりくる組み合わせだ。
■情報交換←→関係構築
関係構築を求めるコミュニティは、 20名規模、親密な「思いやり空間」、唯一性と居心地の良さが評価対象となる。一方で「情報交換を求める」グループは、規模が巨大になる、参加者同士は比較的離れている、利便性や有効性が評価対象となるという。
■現実生活←→価値観
「価値観を求める」コミュニティは、匿名性が高く、円状モデルで、自由な発話空間のイメージ。一方「現実生活を求める」は実名性高く、扇状モデルで、知人との連絡網のような性質を持つ。
この二軸で構成される4象限上に、ブログやSNS、掲示板など代表的なソーシャルメディアをマッピングすると、状況を簡潔に俯瞰整理できる。Facebookは関係構築と現実生活系、2ちゃんねるは情報交換と価値観系というように。コンサルタントの考え方、整理のテンプレートがいっぱい紹介されているのが仕事のヒントになりそうでうれしい。
著者は企業サイトの歴史をこんなふうに総括している。
「企業サイトは、第一世代の「メディアの時代」では、コンテンツを発信することで興味関心を惹きつけようとした。続く第二世代の「ツールの時代」では、優良なコンテンツを蓄積し、それを便利に使えるようにした。そして第三世代になり、企業サイトは、消費者に協力してもらってコンテンツをつくる仕掛けを搭載し、「場の時代」へ突入することになった。」
顧客が対話する場の構築こそ収益化のカギであるということを、10年以上前から考えて、300社以上の企業サイトを支援してきた実践者が語るノウハウや小論が満載。
ところで今週の土曜日に著者の武田隆さんとパネルディスカッションをすることになりました。ご興味のある方ご来場ください。
デジタルハリウッド大学の先駆的・先導的研究機関、
メディアサイエンス研究所による「研究発表会」を10月8日に開催
本学教員による全17の個性的な研究発表に加え、
豪華ゲストを交えた基調講演や対談を実施
お申し込みはこちら
http://www.dhw.ac.jp/ms2011/
研究者対談(13:00~13:40)
「ソーシャルメディアデザイン~ソーシャルメディアのこれまでとこれから~」
ビジネスでも活用されるようになったソーシャルメディアの活用法や、コミュ
ニケーションデザインのあり方などの「これまで」と「これから」そして「未
来のカタチ」を本学教授陣と株式会社エイベック研究所 代表取締役社長 武
田隆氏との対談形式でお話いたします。
ゲスト
武田隆氏(株式会社エイベック研究所 代表取締役社長)
橋本大也デジタルハリウッド大学教授
本多忠房デジタルハリウッド大学院准教授
・アメリカを変えたM世代――SNS・YouTube・政治再編
アメリカで1982年~2003年に生まれた世代をミレニアムの頭文字をとってM世代と呼ぶ。アメリカ史上もっとも人口が多く、もっとも多様な人種が混在する世代であり、彼らは米国の未来に大きな影響力を持ち始めている。政治におけるM世代の影響を中心に、米国のいまを著名な政策コンサルタントと世論調査の専門家が解説する。年長の世代が、今の若者たちも、自分たちが若者だった頃と同じように行動すると思ったら大間違いだから、目を覚ませという警鐘を鳴らす内容にもなっている。
M世代は、楽観的で、性別や人種にこだわらず、グループ志向、コミュニティ志向が強い平和主義者たちだ。そして彼らはデジタルネイティブであり、FacebookやTwitterを使ってネットワーク化が進んでいる。選挙に際しては"ネットルーツ"と呼ばれる政治勢力を形成し、数の多さも背景に有力な有権者層を構成している。政治に関心はあるのに、その世代に「政治的ボス」はいないというのもネット時代ならではだ。テレビをあまり見ない。
そしてM世代の3分の2が自分の人生を「素晴らしい」または「かなり良い」と評価している。75%が5年後の生活は今より良くなっていると予想している。この楽観性は、他の世代が若かったころと比較しても際立っており、若いからではない、M世代のユニークな特徴だそうだ。不況で育って将来に明るい未来を描けないでいる日本の若年層と対照的である。
世代理論家のウィリアム・ストラウスとニール・ハウはアメリカの近代史を
1 理想主義世代
多数派で内面を大事にする。自分の価値観で行動。ベビーブーマー世代。
2 反発世代
少数派の世代。独立独歩で起業家精神と現実感覚が強い。X世代。
3 市民社会世代
多数派で社会性を大事にする。M世代、1サイクル前のGI世代
4 順応世代
リスクを避け、体制におもねり、妥協しがちな少数派世代。まだ幼稚園児。
の4つの世代が20年ごとに循環するサイクルとみている。重要なのは、多数派であり改革派でもある、1の理想主義世代と3の市民社会世代である。サイクルの中で、社会をひとつの完成形にするのがM世代なのだ。
M世代は、議会による法律制定より、有権者による採択の方が、人々の利益になる法律を生み出しやすいと考えている、という調査結果にみられるように、直接民主制承認の傾向がある。みんなで議論をして決めるのが好きだ。男女も人種も年齢も、何事も差別せず、分け隔てなく接する。まさに民主主義とネットワークの申し子みたいな世代である。
2012年の大統領選挙ではより多くのM世代が投票権を獲得して、政治再編を巻き起こすだろうといわれている。従来のアメリカ政治の論点だった、銃や中絶でリベラルか保守かという価値観の問題はM世代にとってはあまり関心がない。マスメディアを握ったものよりも最新の情報技術を活用した候補が支持を得ることも間違いないと著者は予想している。
アメリカのこれから、特に来年の大統領選挙のゆくえを考えるのに、大変示唆に富む面白い本だった。あとがきでは日本にも、対応する4つの世代があるとあとがきで監訳者が書いているが、米国のように人口が多い世代ではないから、政治勢力としてはあまり期待できないのではないかと思ったりもする。
最近みた論文にこんな選挙制度改革論があった。
・次世代へのコミットメントに国民的合意を
世代間資源配分の公平を目指す
選挙制度の改革
http://www.nira.or.jp/pdf/monograph33.pdf
"次世代に「投票権」を
次世代への適切な投資を実現させるための政策として、2009 年に全人口の 16%を占め
ながらもその意思を無視されている未成年に選挙権を与え、その権利を彼らの親に代表
てもらう、というのはどうであろうか。
これはポール・ドメイン(Paul Demeny)氏が提案した投票方式である。このドメイン
投票方式に従うならば、子供のいる有権者は、本人の 1 票の他に子供の数だけ票を所有することになる。子供に親が 2 人いる場合は、子供 1人につき 0.5 票を親が投票することが妥当であろう5。日本の場合、2007年の人口構造を使って計算すると、この投票方式を導入した場合の票の分布は図表 5 のようになる。親が投票する票は全体の 24%から
37%に増加する一方、55 歳以上の票は全体の 43%から 35%に減り、勤労・将来世代の票が55歳以上の票と拮抗するようになる。これにより長期的な政策の影響を受けやすい次世代の意思が、政策決定に反映されやすくなるだろう。"
少数派の若年層の世代を守るには、これくらいの思い切ったアイデアが必要なのではなかろうか。
9月下旬にるるぶを買って妻の実家である大阪へ行ってきました。今回は普通に大阪観光をしてみようということで、いろいろみてきました。基本的に関東人の私からみて面白かった4か所のレポートです。
■なんばグランド花月
お笑いの聖地であるなんばグランド花月へ遂に入りました。吉本ワンダーキャンプという出し物をやっていて、漫才、寄席、新喜劇を全部観ることができました。