このビジネス書を読め! ビジネス書大賞2011
さあ、今年もやってきました。ビジネス書大賞2011.
「いま、私たちは何が求められているのか。
これから私たちはどう生きていくのか。
80名の目利きが選んだベストビジネス書、ついに発表!
時代を知り、次第を創る、いま読むべきベストビジネス書150冊。
2010年よりスタートしたビジネス書大賞。去年に引続き、今年も第2回目となる「ビジネス書大賞2011」を開催し、
全国の書店、出版社、マスコミ、ブロガーを中心とした80名の選考委員が審査に参加しました。」
で、私も選考委員の一人です。
「役にたった、気づきがあった、おすすめしたい」ビジネス書3冊をお選びください。
・ 対象作品は2009年11月から2010年12月刊行の日本人著者、および海外翻訳の書籍。
私は下記の3冊をノミネートしました。書名とおすすめ理由は下記の通りです。結果の順位は...ぜひこの本を買ってご確認ください。
【1】つながり 社会的ネットワークの驚くべき力
著者名 ニコラス・A・クリスタキス (著), ジェイムズ・H・ファウラー (著), 鬼澤 忍 (翻訳) 出版社 講談社
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/09/post-1294.html
おすすめの理由・感想
人脈の科学の本。六次の隔たり(友人を6人たどると世界がつながる)と三次の影響(友人の友人の友人にまで影響力は及ぶ)が、社会的ネットワークの普遍的な動作原理であることを再認識させられる本。ソーシャルネットワーク研究の一般書では、現時点での決定版といってよさそうな濃い内容。社会的ネットワークは、情報だけでなく笑いの感情、幸福感、孤独感、性行動、離婚、健康、自殺、肥満、喫煙、禁煙、投票、病原菌など驚くほど多くのものを伝播させる系であることが明かされる。
【2】帝国ホテルの不思議
著者名 村松 友視 (著) 出版社 日本経済新聞出版社
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/12/post-1356.html
おすすめの理由・感想
直木賞作家の村松 友視が、帝国ホテルのマネージャーやスタッフら30人にインタビューして、「さすが帝国ホテル」と言われる洗練サービスの秘密を探った本。総支配人や施設部長、総料理長、ソムリエ、ベルマン、宴会チーフ、婚礼クラーク、靴磨き、ランドリー、フロント、ピアニスト、ブッチャー、氷彫刻担当、神主など組織のトップから末端まで全員が、高い意識で最高峰のホテルサービスを実現しようとしている様子がよくわかる。
【3】ネット検索革命 著者名 アレクサンダー・ハラヴェ (著), 田畑暁生 (翻訳) 出版社 青土社
http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/05/post-1221.html
おすすめの理由・感想
検索すればわかる、とか、あの人に聞けばわかる、いうことは多い。従来はそれは知識とはみなされなかったが、ネットを介して知識のデータベースや人脈にいつでもアクセス可能になった今、即座にそうした知識を引き出すことができる能力は、ほとんど知と同義である。将来、脳にコンピュータや通信装置がインプラントされたら、オーガニックな脳で考えた事なのか、ネット脳で考えた事なのかは、外部から見分けがつかなくなるだろう。この本のいう「検索知識人」はネットを外部脳とする時代のさきがけなのだと思う。
それから、私は
これまでに読まれたすべてのビジネス書のなかから「わたしのベスビジネス書」1冊をお選びください。
というコーナーにも究極のビジネス書の書評記事を寄稿しています。
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