ぼくがラーメンたべてるとき
「ぼくが ラーメン たべてるとき
となりで ミケが あくびした
となりで ミケが あくびしたとき...」
前にこのブログで絵本「どんなかんじかなあ」を紹介したら、「感動しました」というレスポンスを多数いただきましたが、この絵本も大人の心に刺さってくる名作です。大震災後の危機の真っ最中の今、特に深く考えさせられるメッセージを持っています。
読み聞かせに使うと、大人の方が物語に引き込まれて黙ってしまい、子供に「どうしたの?」と聞かれるかもしれません。
ぼくがラーメンをたべてるとき、となりのまちの子供は何をしている?という語りのパターンで、同時刻の個の視点を並べていくことで、世界の本質を浮かび上がらせます。何気ない日常がいかに貴重なものか、こどもにも大人にも納得させる展開が見事です。
大人が読める子供向けの絵本ってよいですね。大人向けの絵本というジャンルもありますが、あざといものが多い気がする。本来は子供向けでありながら、大人にしか分からない深みを持つ作品こそ、大人の絵本の最高峰だと思います。
これはそういう稀な一冊です。
・どんなかんじかなあ
http://www.ringolab.com/note/daiya/2011/01/post-1364.html
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