トリツカレ男

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・トリツカレ男
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ジュゼッペはなにかに関心を持つと、しばらくの間、人生のすべてがそれだけになってしまう典型的なトリツカレ男。オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り、刺繍、ハツカネズミ...。何ヶ月かの間、ほかのすべてを放り出して、趣味をひたすら追求するので、オリンピック級にまで上達する。でも、ある日、突然、次の趣味が見つかると、前の趣味は忘れてしまう。そんな繰り返しのジュゼッペが、風船売りの女の子にとりつかれてしまう。この恋どうなる?という話。

私もトリツカレ男タイプなのであるが、トリツカレの情熱はグラフにすると、ガートナーのハイプカーブが似ていると思う。ヨコ軸に時間、ヨコ軸でハイテク市場における消費者の期待注目度を表わしたもの。

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最初に熱狂馬鹿騒ぎがあるが、いったん反動の幻滅期に入って落ち込み、しだいに回復して、本当の普及期間へと移行していく。幻滅期で消滅してしまうものもかなりあるのだろうが、残ったものをマッピングすると、パソコン、Web、携帯、ブログ、SNSなど確かにそうだったよねえという図になる。

・Gartner's 2010 Hype Cycle Special Report Evaluates Maturity of 1,800 Technologies
http://www.gartner.com/it/page.jsp?id=1447613
ガートナーの発表した2010年のハイプカーブ

私がこれまでとりつかれてきたのはカメラ、ギター、バンド、自作PC、プログラミング、折り紙、カニ、会議、早起き、文房具などいろいろあるが、今も残ってPlateau of Productivity期に入った趣味についてはこのカーブを描いてきたなあと感じる。

トリツカレとオタクとの違いは、Plateau of Productivity期のテンションの高さということかもしれない。トリツカレはほどほどのところに落ち着き、オタクは相当に高いところで安定する、のではないか。

この本はトリツカレやすい現代人の大人のためのおとぎ話。翻訳のような文体だが日本人の作品。モノやコトに対するトリツカレと違って、恋愛は相手がいる問題なので、ジュゼッペの今回のトリツカレは困難を極めるが、情熱と多趣味で乗り越えていく。

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このページは、daiyaが2011年1月14日 23:59に書いたブログ記事です。

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