ネットで成功しているのは<やめない人たち>である
ブロガーのいしたにまさきさんが、有名ブロガー100人にネットとのつきあいかたに関するアンケートをとって分析した。まとめだけでなくアンケート回答の全文まで収録されているから、自分なりの読みとり方もできる本だ。(私も回答者の一人です)。
そもそもこの、成功している人たち=やめなかった人たち という母集団のとり方はバイアスそのものだが、その強烈な偏り具合がこの本では興味深いコンテンツになっている。一般的な意味での"成功"かどうかはわからないが、ともかく長期にわたってネットで情報発信を続ける人たちの実態が、裏も表も初めて明らかになった本だと思う。
たとえば
ブログなどのアクセス数を増やす工夫をしていますか?
ツイッターのフォロワーを増やす工夫をしていますか?
という質問に対しては、ブログで66%、ツイッターで78%が「していない」と答えている。人気ブロガー達は「面白いと思えることをやっていて、気づいたらこうなっていた」というパターンが多い。
「あなたがネットで活動を続けてきたことで、収入に変化はありましたか?」
に対して、7割がはいと答えている。広告やアフィリエイトによる収益が長期継続のインセンティブにもなっているようだ。私の場合もアフィリエイト収入があるから、気になった本をためらわずに買える。持ち出しになっていたら、何年間も続けることはできないだろう。
100人のアンケートの結果として、継続の秘密は、
1 プランを考える前に手を動かしてどんどん作ってしまう
2 ネットの外にあるものをネットの中に持ち込む
という行動様式にあると結論している。
本書に収録されたインタビューの中で、デイリーポータルZの林雄司さんが「軽はずみなことは言いますね。企画を考えるときも、深く考えないで、口で言ってみて「あ、今のいいな」というときがあります。口で考えてみる。」と言っているが、口や手を先に出す軽率さは必須だと思う。あまり深く考えていたら、毎日ブログなんて書けない。
「ネットで情報発信する際にいちばん必要な個人のスキルはなんでしょう?」という質問があって、私はこう答えた。これからブログを始めてみようかなと思う人への私のアドバイスでもあります。
「まず自分の感動を他人にわかってもらいたいという情熱が基本だと思います。情熱があれば、自然とネット上での表現や伝達のスキルを身につけていくものだと思います。それからフィードバックのスキル。つまり、ちょっとほめてもらったらすぐ調子に乗ることですね。」
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