バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある

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・バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある
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バイラルループとはインターネット上で情報がウィルスのように伝播すること。

Hotmail,Paypal,ebay,Hotornot,Facebook,Myspace,Flickr,Twitterなど、有名な海外のIT企業が、バイラルループを味方につけて急拡大してきた過程を、起業ドキュメンタリータッチで物語る。ITベンチャーの成功物語の最新版を読みたい人には特におすすめ。書いたのはファストカンパニー記者で著名なジャーナリスト アダム・ペネンバーグ。

バイラルビジネスの成功の条件として、ウェブベース、無料、統合化のためのツールを提供、コンセプトが単純、バイラル・ループの種を内包、成長が加速度的、バイラル係数が高い、成長率が予測可能、ネットワーク効果、相乗効果、他の追随を許さない、究極の飽和状態が挙げられている。

多くの起業家たちはバイラルループを意識して設計していた。一人のユーザーが何人のユーザーを呼び込むかを表すバイラル係数や他のバイラルとの相乗効果でサービスを成長させる(ペイパルとイーベイ、ユーチューブとマイスペースなど)方法を考えた。バイラルループは種を内包していなければ起きるものではないが、起こそうと思えば必ず起きるというものでもない。起業家たちは実は失敗例も多くて、何度目かの正直で成功したケースが多いのが興味深い。バイラルは一度や二度不発でも諦めるべきではないのだ。

この本を読んでいて気づいたのは、グローバルに展開するサービスの優位性である。たとえばフェイスブックやマイスペースは世界中に飛び火することで数億人ものユーザーを集めることができている。日本のミクシイやグリーは、アプリケーションとしてはよくできているのだろうが、日本人だけでループが飽和してしまう限界がある。ビジネスのダイナミズムが全然違っている。

この本、第一章は「元祖はタッパーウェアだった」で始まる。広告ではなくクチコミで爆発的に物を売るビジネスは昔からあったのだ。タッパーウェアはホームパーティで「買いたい空気」が伝染することでねずみ算的に購入者が増えていった。現代ではパーティーはウェブ上で開かれているわけだ。

しかし、まだウェブ上のバイラルループはタッパーウェアのように確固としたビジネスモデルをみつけていない。赤字が多い。次のイノベーションは、ネットワークビジネス的な展開かもしれないと思った。これから何億人、何十億人がクチコミビジネスに参加して、人類史上最大のビジネスコミュニティが誕生する可能性もあるのではないだろうか。

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このページは、daiyaが2010年10月28日 23:59に書いたブログ記事です。

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