ブラウン シェーバー シリーズ7 720s-3
私は髭が濃い方ではないのでシェーバーにはまったくこだわってこなかった。先日、5年以上使っていたシェーバーが壊れて、はじめてそのメーカーがセイコーであることを認識して驚いた。セイコーって時計メーカーじゃないか、髭そりなんて作ってたんだ、と。
たとえばカメラやPCだったら私はマニアックに製品を比較して最高の一台を選ぶ。メーカーにもこだわる。でも炊飯器とか掃除機は正直興味がまったくないので、店頭で適当に値段とデザインで選んでしまう。これまでシェーバーはその程度の関心レベルであり、メーカーがどこでもよかったのだ。
今回の買い替えは敢えてこだわってみることにした。全メーカーのパンフレットを集めて意識的に検討してみた。ブラウンのシリーズ7、フィリップスのセンソタッチ3D、パナソニックのラムダッシュ、日立のロータリーが主要メーカーと最高級製品のブランド名であるらしい。(セイコーはマイナーでパンフレットさえ入手できず...)。
当たり前だがいかにも男性向け商品なんだなと思ったのは、すべてのメーカーのパンフレットが先端的な技術と多機能を前面に出していたことだ。このシェーバーで、こんな美男子になれるとか、こんなライフスタイルがつくれるとかは決して言わない。世界最強の音波振動、899パターンの網目をもつディープキャッチ網刃、3D首振りヘッド、音波カスタムボタン、などの技術優位性と原理説明で、ひたすらハイテクぶりを強調している。
技術比較は好きなので結局、2週間もかかってしまった。ブラウンとフィリップスが脳内の決勝戦に残った。王道のブラウンと回転式のフィリップス。ネットでクチコミを調べてみると、どうやらフィリップス回転式の使い心地は意見が分かれることがわかった。熱心な愛好者がたくさんいる一方で、自分には合わなかったという人もいるのだ。髭や肌との相性があるようだ。でもあのユニークな外観は使ってみたいなと思って迷った。
で、結局フィリップスではなくてブラウンを選ぶ決め手となったのは、パンフレットにあったこの図であった。
髭が濃い・薄い、肌が強い・弱いの2軸でユーザーを位置付けた。そして、この製品は「独自のコンピューター制御技術が可能にした「音波カスタムボタン」によって、シェーバーヘッドの振動幅を的確にコントロール。人それぞれに異なる肌質や、ヒゲの濃さに合わせた最適な深剃りを実現する」と説明した。私は自分の髭が濃い方ではないことは確かだが、肌が強いか弱いかよくわからなかった。コンピュータ制御で全部対応できるならばこれがいいじゃないか、と。
1週間ほど使ってみたが、前の機種とは使い心地が比べ物にならない。軽く肌にあてただけで髭がなくなっていく。髭を巻き込んで肌が荒れることもない。髭そり時間が半分以下になった。もっと早く買いかえればよかったなと後悔。
シェーバーは製品の特性上、買う前に実際に試すことが難しい。たぶん各メーカーの高級品はどれも使い心地はいいのだろうけれど、購入にはパンフレットやクチコミ情報に大きく左右される製品だ。今回のパンフレットの比較は、ビジネスのプレゼン資料の作り方の勉強になった。
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