電子書籍と出版─デジタル/ネットワーク化するメディア
電子書籍と出版というベタなタイトルの本を書きました。7月10日発売です。
共著者は、高島 利行 (株式会社語研取締役営業部長/版元ドットコム有限責任事業組合組合員), 仲俣 暁生 (フリー編集者・文筆家/「マガジン航」編集人), 橋本 大也 (株式会社取締役会長/ブログ「情報考学」運営), 山路 達也 (フリーライター・編集者), 植村 八潮 (東京電機大学出版局長/日本出版学会副会長), 星野 渉 (「文化通信」編集長), 深沢 英次 (メディアシステム・ディレクター/グラフィックデザイナー), 沢辺 均 (ポット出版代表取締役社長・版元ドットコム有限責任事業組合組合員)という出版業界の(くせものぞろいの)論者たち。いま電子出版にはどんな問題意識、議論があるのかがよくわかる一冊です。
私が登場する第1章「2010年代の『出版』を考える」は、2010年2月に開催されたこの写真(沢辺さんのブログから引用)の4人のパネルディスカッションをテキスト化して編集したものです。
以下が目次です。
I─「2010年代の『出版』を考える」
IT企業の経営者であり、アルファブロガーとしても知られる橋本大也、文芸評論家、フリー編集者として電子書籍を追い続けてきた仲俣暁生と、早くから出版活動のネット展開を手がけてきた版元ドットコム組合員である高島利行、沢辺均の4人が語る、「電子書籍の可能性」「書き手、出版社はどう変わるか?」。
II─「電子出版時代の編集者」
2009年10月に、アルファブロガー・小飼弾氏との著書『弾言』と『決弾』のiPhoneアプリ版を製作し、自らの会社から発売したフリーライター/編集者の山路達也に訊く、書籍の執筆・編集から電子書籍の製作、そして発売後のフォローアップまで、多様化する編集者/コンテンツ製作者の「仕事」。
III─「20年後の出版をどう定義するか」
電子書籍の権利やフォーマット、教育現場での使用に詳しい東京電機大学出版局の植村八潮に訊く、「書籍が電子化される」ということの根源的な意味、「本であること」と「紙であること」はどう違い、どう結びついているのか?
IV─「出版業界の現状をどう見るか」
出版、そしてメディア産業全体の動向を20年間追い続けている「文化通信」編集長・星野渉が解説する、出版業界の現状と、急激な変化の要因。
V─「編集者とデザイナーのためのXML勉強会」
元「ワイアード日本版」のテクニカルディレクター兼副編集長を務めた深沢英次による、タグつきテキスト、XMLの「基本構造」を理解するための解説。
さて、
今日は東京ビッグサイトで開催中の国際ブックフェアに行きました。版元ドットコムのブースでこの本も販売されています。
ご関心のある方、ぜひ手にとってみてください。
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