アイデアをカタチにする仕事術
不況でモノが売れない時代はプロデュース力で売る。
ポニーキャニオンで制作ディレクターや宣伝プロデューサーとして「チェッカーズ」や「おニャン子クラブ」、「中島みゆき」「だんご三兄弟」等の大ヒットを手がけた、現デジタルハリウッド大学大学院教授 吉田 就彦氏が語るビジネスプロデュース、コンテンツプロデュースの理論と秘訣。元デジタルガレージ副社長。最近はテレビでも活躍されている。
「R25」「おくりびと」「相棒」「ALWAYS三丁目の夕日」「モンスターハンター」など有名なプロデューサーたちの名前と成功事例がいっぱい挙げられる。いまどきの売れっ子プロデューサーたちが日々何を考え、行動しているか、具体的にわかるのが魅力の本。
吉田先生の独自のプロデュース理論は、まずHS(ヒットシグナル)をみつけて花開かせるというもの。その過程に「0から1を生む「創造」、1を100に育てる「実現」、 そして、二つのプロセスの「融合」。 ビジネス・プロデューサーとは、「0-1創造」したものを「融合」させ大きくして、「1-100実現」ができる人材、すなわち、アイデアをカタチにできる人材であるという。
ビジネス・プロデューサーの7つの能力として、下記の要素を挙げている。
発見力 | チャンスやヒットの芽や新しい人財などを発見する力 |
---|---|
理解力 | 世の中の動きや物事の本質を理解する力 |
目標力 | ビジョンを描きゴールをイメージできる力 |
組織力 | さまざまなビジネス資源を組織して有効活用する力 |
働きかけ力 | 「人」や組織を励まし、力を吹き込み、目標に向かって育てる力 |
柔軟力 | トラブルや環境変化に対応するなど、柔軟に物事を調整する力 |
完結力 | さまざまな事を乗り越え実行し、達成して、次への蓄積とする力 |
幅広い能力が求められる。では、どうすれば能力をそれぞれの開発できるのか?本書ではデジハリ大学院での授業で行われているワークセッションが紹介されている。これがかなり面白そう。
たとえば
・目の前の人に座っている人たちを「立ってください」という言葉だけで立ち上がらせる。
・一人に好きな人、嫌いな人を思い浮かべさせて、残りのメンバーはその顔の表情からどちらを想像しているかを当てさせる。
などなど。
結局、プロデューサーというのは人の心を読み、働きかけて、動かすことが基本なのだと再認識させられた。
・ブログ ヒットコンテンツブログ
http://hitcontentlab.jp/blog/
吉田 就彦氏のブログ。
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