死なないための智恵
知っていれば、助かるかもしれない。
秋葉原無差別殺人事件、十四歳少年バスジャック事件、池田小児童殺傷事件、阪神大震災、和歌山毒カレー事件など日本を震撼させた数十の殺人事件や事故、災害における死を検証して、どうしたら生き残れるかをアドバイスする内容。著者は30年間東京都の監察医をつとめ二万体もの変死者の検死解剖を行った人物。
刃物でいきなり刺されたらどうするか?。とりあえず腕の外側で防ぐ。出血したらまず色を見る。黒ずんだ血なら静脈をやらてたのであわてなくてよい。鮮紅色の赤だったら早急に対処しないと危険。動脈の位置は知っておけ。
人質として首にナイフをつきつけられたら、喉を切られても即死しないが、頸動脈を切られると死ぬと考え、万が一でも耳の下を切られないように意識せよ。プロの殺し屋は喉笛をかき切ることはしないのだそうだ。
私が年に1回くらいで危険を感じる将棋倒しでは、
「満員状態におけるエスカレーターの急停止や逆走は本当に危ない事故だ。それで将棋倒しがおきてしまうと呼吸ができずに圧死してしまう。もし助かりたいと思ったら瞬間的に腕で胸をかばうようにするといい。呼吸ができるように胸の動きを確保するのである。あるいは肺を守るために、身をかがめるような姿勢を取るといい。」
というアドバイスがある。
火事にあったら。海に投げ出されたら。熱湯や薬品がかかってしまったら。誤って毒を飲んでしまったら。有毒ガスが発生したら。動けない状態で放置されたら。拳銃を向けられたら。喧嘩に巻き込まれたら。
そもそもそうした状況に陥らない予防と、遭遇してしまった時の対処法が書かれている。結果的に死んでしまった人たちを調べた研究成果なので説得力がある。いざというときに生き残る確率を少しでも増やすための知恵がいっぱいである。
・死なないための智恵
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/05/post-757.html
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